聴覚障害者の聞こえの可視化
今回は佐々木あやみさんのブログ『佐々木あやみのハッピーSilentLife!』からご寄稿いただきました。
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聴覚障害者の聞こえの可視化
以前、Twitterに載せて反響いただいたものです。
これが健聴者の聞こえのイメージ。
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すべての音がはっきりと、意味をもって聞こえています。
続いて、これが伝音性難聴の聞こえのイメージです。
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伝音性難聴は、電話やスピーカーの音量が小さくて聞き取れない状態に似ています。
この場合、補聴器などで音を大きくしてやると聞き取ることができます。
続いて、これが感音性難聴の聞こえのイメージです。
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感音性難聴は、音が小さくなるだけでなく、音を識別する機能が失われたり低下した状態です。
つまり、「か」という音が「か」ではなく「あ」に聞こえたり「く」に聞こえたり、歪んでただのノイズにしか聞こえなかったりします。
水の中に潜って、外の音を聞いている状態に似ているとも言われます。
感音性難聴では、音自体は聞こえていても、意味を持った言葉として聞き取ることが難しく、そのため補聴器で音を大きくしても、聞き取りが困難な場合が多いのです。
これが、感音性難聴で補聴器をした場合の聞こえのイメージです。
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音は大きくなりますが、音の歪みが矯正されるわけではなく、また不要な騒音までもが増幅されるので、決してクリアに聞き取れるわけではありません。
ラジオの電波がものすごく悪い状態で、音量だけを上げて聞いている状態や、カラオケのマイクがキィ~~ンとハウリングしている状態を想像すると分かりやすいかもしれません。
時々、「聞こえない人に話しかけたら振り向いた。なんだ聞こえてるじゃないか!」という方がいらっしゃいますが、【聞こえる】と【聞き取れる】とはまったく別物です。
無線で、
「もしもし、こちら〇〇。聞こえますか」
「はい。何言ってるのか全然分かりませんが聞こえます」
なんてやり取りがあったらどうでしょうか。
「相手の言ってることが分からなかったら、無線が聞こえるとは言わない!」
と思いますよね。
「音は聞こえてるけど、何言ってるか聞き取れない」というのは、そんな状態です。
最後におまけ。
聴覚障害者とのコミュニケーションは、聴覚障害者側だけの問題ではありません。
聞こえない人に筆談も手話もせず、一方的に声だけで話しかけるとしたら、あなたはこんなパソコンでメールをしているのと同じ状態です。
これであなたの言いたいことはちゃんと伝わるでしょうか?
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執筆: この記事は佐々木あやみさんのブログ『佐々木あやみのハッピーSilentLife!』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年02月13日時点のものです。
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