「TOYOTA UPCYCLEプロジェクト」から新ブランド「Tsugi-Craft by TOYOTA UPCYCLE」が誕生
二酸化炭素など温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させて「排出量を実質ゼロ」にすることをカーボンニュートラルといいます。
日本を含む多くの国や地域が、2050年までのカーボンニュートラル実現を目標にしています。
カーボンニュートラル活動の一環として「TOYOTA UPCYCLE」プロジェクトを推進しているのが、トヨタ自動車です。
今年の9月、自動車製造の過程で生まれるシートレザーの廃材を再活用した新ブランド「Tsugi-Craft by TOYOTA UPCYCLE」が同プロジェクトから誕生しました。
ブランド名にある「Tsugi」には、“素材を継ぎ合わせ、技を受け継ぎ、人と人を繋ぎ、未来へ繋げる”という意味が込められているとのこと。同プロジェクトの担当者に詳しい話を聞いてみました。
ーーTOYOTA UPCYCLEプロジェクトが始まった経緯は?
担当者:トヨタ車の製造工程で、リユース・リサイクルが難しく、どうしても廃棄してしまっている廃材があることを目の当たりにし、2021年4月に新事業企画部内で、「TOYOTA UPCYCLEプロジェクト」を立ち上げました。
「モッタイナイがもっといいに変わり続ける未来をつくる」ため、一過性の活動で終わるのではなく持続可能な事業として育てていきたいと考えています。
当プロジェクトを少しでも長く続けることが、少しでも多くの廃材を循環させることに繋がるという想いで活動を続けています。
ーーTsugi-Craftの価格設定の根拠は?
担当者:Tsugi-Craft by TOYOTA UPCYCLEでまずご提供を開始したバッグシリーズは、6~10万円の価格帯になっております。「アップサイクルにプレミアムを宿す」をテーマに、とことん細部にこだわったものづくりを重ねた結果、当該価格帯にたどり着きました。
廃材を集め、仕分け、整え、ものづくりしていくのは大変手間・コストがかかることです。一方で効率化・コスト低減も検討し、お客様にとって納得いただける価格帯、お買い求めいただきやすい価格帯を睨みながら、価格設定をさせていただきました。
ーー廃材を継ぎ合わせて高級感あるバッグに仕上げる上で大変だったことや苦労したことは?
担当者:サイズが整ったものを使いこなすことと、廃材として出てきてしまうサイズが不均一なものを生かすということは、まったく別の技術が必要になります。そこでの新しい技、技術の開拓をゼロからやらなければならず、それはとても大きなチャレンジになりました。
端材の状態のレザーはサイズが小さく、形もバラバラで扱いがとても難しいのが実態です。その小さなレザーを集めてプレミアムな要素を加えるため、様々試行錯誤を重ねましたが、最終的にはあえて金を継ぎ目に入れて目立たせる金継ぎのデザインをヒントに、当バッグの継ぎ目のデザインをもっと目立たせようとパッチワークを選びました。
デザインのイメージどおりのものを縫製工場の職人さんが形にすることができるかどうかもとても難しいポイントでしたが、トヨタ自動車が持っている工業的ノウハウと、バッグの縫製工場が培ってきた手作業のノウハウを融合させてパッチワークを完成させました。
ーー購入者からの声は?
担当者:ありがたいことに大変好評をいただいています。デザイン、クルマの素材ならではの高機能(耐久性・軽さ)、コンセプト(アップサイクルや3つのツギの考え方)に対して評価・共感いただけるお声をいただいています。
最後には「“アップサイクルにプレミアムを宿す”というテーマは、新しい挑戦だと思っています。本物志向のお客様に納得していただけるものづくりを愚直に続け、お客様とコミュニケーションを重ねることでTsugi-Craft by TOYOTA UPCYCLEに共感いただけるよう引き続き努めて参ります」と話してくれました。
また、Tsugi-Craft by TOYOTA UPCYCLEの商品は「現時点で常設店舗での販売予定はありません。オンラインストアとポップアップストアを中心に展開していく予定です」ということです。
Tsugi-Craft by TOYOTA UPCYCLE 公式サイト
https://global.toyota/newbiz/toyotaupcycle/tsugicraft/[リンク]
TOYOTA UPCYCLE オンラインストア
https://www.rakuten.co.jp/toyotaupcycle/[リンク]
※画像提供:トヨタPR事務局
(執筆者: 6PAC)
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