ケラーニ、コーネル大学による公演中止に反応「私は反ユダヤ主義者ではなく虐殺に反対」

 ケラーニが、“反ユダヤ主義、反イスラエル的な発言”をしていると米コーネル大学の学長が述べたことを受け、同大学での公演が中止された件についてカメラの前で声明を発表した。

 コーネル大学は現地時間2025年5月7日に予定されていた、授業最終日の後に開催される毎年恒例のイベント【スロープ・デイ】のヘッドライナーとしてケラーニをブッキングしていたが、今週初めにこの出演は取り消された。

 コーネル大学のマイケル・I・コトリコフ学長が学生と教職員に送ったメールによると、ケラーニのパフォーマンスは4月21日に正式にキャンセルされた。このメールで学長は、「ケラーニを今年のヘッドライナーに選出したことは分裂と不和を引き起こした。[中略] ケラーニの出演が発表されて以来、当校のコミュニティから【スロープ・デイ】に反ユダヤ主義的、反イスラエル的な発言をパフォーマンスや動画、SNSで繰り返してきたアーティストが出演することに多くの人が怒り、傷つき、混乱しているという深刻な懸念が寄せられている」と述べたと、米ニューヨーク・タイムズが伝えている。

 現地時間4月26日にインスタグラムに投稿されたアンサー動画でケラーニは、「私は自分が反ユダヤ主義者でも反ユダヤ主義者でもないことを再び、何百万回目となりますが、明確にして声明を発表するよう問われ、求められています」と述べた。

 そして、「私は虐殺に反対で、イスラエル政府の行動に反対で、ある民族全体の絶滅に反対で、罪のない子どもたち、男性、女性に対する爆撃に反対です。それが私の反対の立場です」と明言した。

 ケラーニは続けて、「実際この虐殺が始まった当初、私が初めて行ったライブはJewish Voices for Peace(平和を求めるユダヤ人の声)というとても素晴らしいユダヤ人団体との共演でした。私は今でも、この虐殺に反対する影響力のあるユダヤ人活動家たちから学び、彼らと協力し続けています」と述べた。

 「神様が私のために計画を立てておられると確信しているとはっきりと述べたいと思いますし、私に起きていることをそれが止めるわけでもありません。ですが、(反ユダヤ主義、反イスラエル的であるとの指摘が)繰り返し、私を黙らせる手段、私のキャリアにおける出来事を阻止する手段、私の人生のコースを変える手段として持ち出されるため、説明を求められていますが、私はそのようなことは信じていません。これがあなたが求めていた説明です。これで十分であると願っています。私の口から直接述べたもので、ノートから書き写した白い背景の書面ではありません」とケラーニは語った。

 また、スタジオで新曲の制作に取り組んでいることも明かし、「アルバム(制作)に戻ります」と締めくくった。ケラーニの次のフル・アルバムは、2024年の『クラッシュ』に続く作品となる。

 ケラーニは、イスラエルとハマスの戦争において、パレスチナへの支持とイスラエルへの批判について率直に語ってきた。2024年の「Next 2 U」のミュージック・ビデオではケフィエを被り、パレスチナの国旗を振るダンサーを起用し、“Long Live the Intifada”(インティファーダよ永遠に)というフレーズをフィーチャーした。2023年にはミュージシャンたちの連合体に参加し、停戦を呼びかけるArtists Against Apartheidの声明に署名した。

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