KADOKAWAが武蔵野を舞台にした周遊型アートフェスティバル「Pop Over Musashino」を開催!
株式会社KADOKAWAは埼玉県所沢市のところざわサクラタウン内にある「角川武蔵野ミュージアム」と、所沢航空記念公園内にある「所沢航空発祥記念館」の2カ所を会場とする、ポップカルチャーをテーマにした周遊型アートフェスティバル「Pop Over Musashino(以下、POM展)」を2025年2月7日より開催。
本イベントの開催を前に、報道関係者向けの内覧会が行われました。
周遊型アートフェスティバル「Pop Over Musashino」開催
POM展は、2025年日本国際博覧会に向け、日本の美と心を体現する我が国の文化芸術の振興、及びその多様かつ普遍的な魅力を発信する国家プロジェクト「日本博2.0」の委託事業。
ところざわサクラタウン内にある隈研吾氏がデザイン監修した「角川武蔵野ミュージアム」と、日本初の飛行場の跡地に建てられた「所沢航空発祥記念館」を会場とし、それぞれ異なるテーマでアート展を展開します。
今回、開催前に行われた内覧会にお邪魔し、ひと足先に作品を鑑賞させて頂きました。
所沢航空発祥記念館でロボット展「Fighting Robots 現代アーティストたちによるサイドストーリー」開催
所沢航空発祥記念館ではロボット展「Fighting Robots 現代アーティストたちによるサイドストーリー」を開催。
日本で初めて飛行場が作られた所沢で「マジンガーZ」「勇者ライディーン」「超電磁マシーン ボルテスV」「機動戦士ガンダム』といった、70年代の空飛ぶロボットアニメから着想を得た、5人のアーティストによる現代アート作品が展示されています。
会場入り口すぐには、弓指寛治さんの作品「ガンダム、翔んでいけ」が展示。
現在、昭島市立光華小学校に滞在しながら作品を作っているという弓指さん。この作品は制作中に興味を持って集まった小学生たちと一緒に作ったものなのだとか。
POM展全体のプロデューサーを務める、角川武蔵野ミュージアムアート部門ディレクター/千葉大学教育学部准教授の神野真吾さんは、
「弓指さんの中では、アニメの人気のあったキャラクターっていうのは、大人たちがビジネスとして色々展開するわけなんですけど、やっぱり(ロボットアニメって)子どもたちのものだという想いが凄く強くなったそうです。実はガンダムの顔の部分などは、元々弓指さんが既に描いてたそうなのですが、一旦それ消してしいまい、子どもたちに描かせています。」
と、制作中の裏話も教えてくれました。
作品作りの中で恐る恐る入ってきたり、話しかけられたりと個人的な関わりの中で手伝ってくれた小学生たちと一緒に描いた本作品。
しかし、綺麗に纏まり過ぎてしまったと弓指さんは感じたそうで、主人公・アムロのライバルであるシャアの乗るザクの顔を描き、絵の纏まりを破壊するといった試みも行われています。
「1つの解釈をして、それをコントロールしたい・するっていうのが通常のビジネスの在り方なんでしょうけれども、やっぱりそこに自由度があって面白い何かが生まれるっていうことを僕らは期待しています。」
と解説してくれました。
・作品を解説してくれる神野さん
また、神野さんに連れられて作品を鑑賞する中、参加アーティストの一人である藤浩志さんも駆けつけ、自身が手がけた作品「来るべき困難に向かう」を紹介してくれました。
本作品は「勇者ライディーン」から着想を得たアート作品で、これは子どもたちから集めたおもちゃのプラスチックの破片から作られています。
「最初に神野さんからお話を頂いた時に、“ライディーンをテーマに作品を作って欲しい”ということで、“ライディーンを作って”という話ではなかったんですけど、話を聞いた時から“おー!ライディーン作ろー!!”と(笑)そのテンションでしかないですね。」
と、かなり前向きにライディーンを作り上げたという藤さん。
学びの場を作り出すために藤さんが取り組んでいる、いらなくなったおもちゃの物々交換の場「KAEKKO(かえっこ)」で集められたおもちゃの中でも、いらなくなってしまった・壊れた・汚れたものを使用したそう。
ビニール・プラスチック類が年を経るごとに増えてきたことへ違和感を覚えていたという藤さん。
「ライディーンは1万2000年前に海底に沈んだムー帝国、そこにある謎のエネルギー“ムートロン”が勇者ライディーンと一緒に地上に出てくるというストーリー。これはジュラ紀に堆積したバクテリアが生物の死骸を分解してできた原油がエネルギーとなってできた、僕たちが使っている(現実世界の)プラスチック類と重なるな、と思ったんです。」
と、アニメの設定と現代のストーリーを重ねたことで、このライディーンを作っていったのだそうです。
付近にはお絵描きコーナーがあり、そこで絵を描くと置かれている中から好きなおもちゃを持ち帰ることもできるそうなので、休日の子どもとのお出かけにもぴったり。
他にも池内啓人さん、小松美羽さん、山本高之さんの魅力的な作品が展示されているので、ぜひその目でご覧になってみてください。
角川武蔵野ミュージアムで開催されるイラストレーター展「FR@GMENTS of THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」
ところざわサクラタウン内の角川武蔵野ミュージアムは、株式会社バンダイナムコエンターテインメント・株式会社TWIN PLANET・株式会社R11Rが企画協力。
イラストレーター111名が武蔵野を背景に「アイドルマスター シンデレラガールズ」のアイドル190名を描き下ろしたイラストを展示します。
こちらの内覧では、R11Rの代表取締役である柿坂龍之介さんが説明をしてくれました。
展覧会のタイトルに使用されている「FR@GMENTS」は、断片・瞬間を意味するfragment(フラグメント)と、英語の「at」を由来としていることから場所を伝える表現として使用される「@」を掛け合わせた造語だそう。
「場所と瞬間を切り取るっていうテーマで企画を考えまして、そこにIPであるアイドルマスター シンデレラガールズさん、さらにイラストレーターの3つの掛け合わせでこの展示を行っています。」
とコメント。
武蔵野の様々な地域に直接ロケハンを行い、イラストレーターがその写真などの資料を元に、担当するアイドルたちを描いたのだとか。
「原作のイラストに寄せるというよりは、イラストレーターたちの個性を出してもらって描いて頂いています。絵柄などはバラバラではあるんですが、ファンの方たちからも“今まであんまりこういったコラボがなかった”っていうお話を聞いており、10年目で新しい見え方を出せただけでなく、それに対しての反応もすごく良いんです。」
と説明。内心は「大丈夫だろうか…」と心配だったと心境を吐露した柿坂さんですが、先出しした情報の反応も良いことから、手応えを感じている様子でした。
会場では総点数111点のイラストが展示されおり、アイドルたちのふとした瞬間を切り取った、まるで現地で写真を撮ったかのような作品が並んでいました。
また、これらをR11Rでデザインし落とし込んだ「デザインポスター」や「物販」コーナーもあります。
特に今回のイラストを完全網羅した写真集風の図録は、一般書店での販売もないため手に入れておきたい品となりそうです。
この展示開催を記念したフードコラボも行われ、衣装「スターリースカイ・ブライト」をイメージしたドリンク2種や、アイドルの属性「キュート」「クール」「パッション」をイメージしたコラボメニューも展開します。
周遊型アートフェスティバル・POM展は、2月7日〜3月30日まで開催されるので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳細について知りたい方は特設サイトをご参照ください。
POM展特設サイト:https://tokorozawa-sakuratown.com/special/pom/
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