【捨てないで!】マグロの頭にはたった0.5%しかとれない超希少部位があるの知ってる? 激安なのに絶世の美食でもうたまらん
みなさま、マグロの美味しい季節ですね。
特にクロマグロ(本マグロ)が素晴らしく美味しいので、美味しい美味しい大トロ、中トロを堪能したいのだけど、お値段が高いのでちょっと手が出しづらいですね。
そんなときはコレです!! マグロの頭を買うのです!!
年明けに行きつけの魚屋「海鮮市場マルモト」(神奈川県伊勢原市伊勢原1-3-37)に行ったら
田中店長がクロマグロ(相模湾産)の頭をとっておいてくれたぁぁぁああああああ・:*+.(( °ω° ))/.:+
しかも背骨のアラつき!!!!!!!!!! アラにめちゃくちゃたくさん身がついてる!!!!!!!!
この頭と背骨のセットでお値段なんと1080円です!!!!
背骨アラは相模湾産と九州産のマグロだそうで、別で食べ比べしたいと思います(^^)♪
田中店長、素敵なお年玉をありがとうございます!!!! コレは本当にとんでもなく嬉しい。
マグロの頭には、グルメ漫画の巨匠『美味しんぼ』93巻「マグロのすごさ」編で絶賛されていた、普通では食べられないあの超希少部位があるのです(背骨のアラにも海原雄山絶賛の絶品か所が隠れています。それはまた今度レポートします)!
さっそく家に帰って捌いていきます!!
クロマグロの資源管理
今回頂いたのはメジマグロの頭と背骨です。
メジマグロは3歳以下のクロマグロの若魚のことで、体長1メートル・体重20Kg程度以下と小柄なので、たまにスーパーでも1尾丸ごとで売られていますね。
メジマグロ含むクロマグロは資源回復のために厳格な数量管理が実施されている魚で、スーパーや魚屋さんで並んでいる子を買う分にはもちろん全く何の問題もないのですが、釣る場合は注意が必要です。
クロマグロ遊漁(漁業ではなく非営利・趣味での採捕。つまりは「個人の釣り」ですね)には厳しい規制がかけられていますので、釣り人は要注意です。
30kg未満の釣りは禁止です!! もしメジマグロを釣ってしまったら即リリースです!! キャッチ&リリースを前提とした釣りもダメ!!
30kg以上のクロマグロのキープは1日1尾までで、陸揚げしたら3日以内に重量・海域などを水産庁に報告しなければなりません。
そして現在令和7年1月9日から令和7年3月31日までは採捕禁止期間になっています。
違反が確認された場合、漁業法第191条に基づき罰せられる恐れがありますので、釣り人は随時水産庁のHPをチェックするのが良さそうですね。
漁業でも鮮魚販売目的でメジマグロを漁獲することはほぼないようですが、定置網漁などでどうしても獲れてしまい、海にも戻すこともできず、市場に出てくる子はいます。
そんなメジマグロと出会ったら、大切な海の恵みとして、感謝をもって頂きましょう。
メジマグロ
メジマグロは成魚のクロマグロほどの脂ののりやねっとりとした食感はないものの、柔らかくプリっとしていて、上品な旨みと酸味や甘みを感じる味わいで、爽やかな香りを持っていると言われています。
マグロの頭は大きい成魚でないとあまり美味しくないという噂もありますが……これはぜひ食べて確かめてみなければです!
メジマグロの頭を捌く
田中店長にマグロの頭の可食部を聞いてみたところ、「脳天上、脳天下、ほほ肉が美味しくて、目の周りには脂がある」と教えてくれました。
まずは脳天に包丁を入れていきます。
マグロの頭の骨は非常に硬く、脳天割りなど包丁ではとっても無理(・∀・;)
なので手探りで骨際を探し、骨と肉の間に包丁を滑り込ませて、ときにはハサミを使い、えぐるように切り取ります。
包丁使いが下手すぎて、途中指を突っ込んでむしり取ったりもしましたw
ほほはまず皮を削ぎます。すると
硬い殻? ウロコ? に覆われているのでそれも剥がして、骨にそってお肉を切り取ります。
『美味しんぼ』93巻によると、脳天はスジを外してお肉だけを取り出して食べるのだそうですが、そんな器用なことできないし、今回扱うのはメジマグロだからかスジが極薄で全く気にならないので、スジごとぶった切って刺身にします!
同じ頭から取ったお肉なのに、見た目が全然違いますねぇ。
特に脳天上の部分と下の部分は数ミリしか位置が変わらないのに、見た目が違うのが驚きです!
ではさっそく食べていきましょう。
マグロの脳天上の刺身を食べる
まずは脳天の上の部分のお刺身を頂いていきます。
ここは大トロかっっっ!! ってぐらい脂がすごくて、真冬の寒い室内でも常温でどんどん溶けていきます!
私の撮影スキルじゃこの素晴らしさを捉えきれないのが無念……ではいただきます(。・н・。)パクッ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・何これ?
何これ本当に魚?
旨すぎて絶句。言葉が出てこない……
まずはとにかく脂がヤバいのです。常温でどんどん溶けてくる。脂がすごすぎて箸が滑ってつかめない!!!!
この分厚い脂は口に入れた瞬間にとろけて、舌に吸収されるかのようにスーッと溶けてなくなります。脂なのにハッカみたいに爽やか!
この脳天を直撃する濃厚な脂の旨みと甘さにまずはノックアウトされます。
続いて極上のサシが入った霜降り赤身の旨みが押し寄せてきます。
この世の美味しい赤身魚の旨みをギュっと凝縮したかのような、特濃の旨みと脂の甘さがたまりません。
身にわずかに酸味があり、そのおかげでこれだけ脂がたっぷりなのにサッパリとしたあと口で、いくらでも食べられてしまいます!
そして魚なのになぜかリンゴやマンゴーのような、どことなくフルーティーな良い香りがします!
食感はサクッとろっふわっとしていて、でも旨みとともにねっとりと舌に絡みついて、欲しい食感が全て揃っています。
刺身の究極体。まさに究極の美味です。
これはちょっと今まで食べた刺身の中でダントツぶっちぎりで美味しいぞ。
捌くの大変だったけど、そんなものは木っ端みじんに吹き飛ばす凄まじい破壊力を持つ旨さです!
マグロの脳天下の刺身を食べる
今度は脳天下部分のお刺身を頂きます(。・н・。)パクッ
脳天上に比べると控えめではありますが、こちらもしっかりとサシが入っていて、肉汁のように噛むほどに甘みが溢れます。
柔らかくフワッとした食感で、サッパリしつつも、中落ちのような骨周りのお肉の美味しさがぎゅっと詰まった味わいで、大変おいしゅうございます。
脳天下も上のお肉と同様に、少し酸味があり、魚なのに果物っぽい良い香りがします!
脳天上と脳天下では数ミリ・数センチしか位置は変わらないのに、味も食感もまるで別物で、その違いにビックリです!
マグロのほほ肉の刺身を食べる
最後はほほ肉です(。・н・。)パクッ
これは……! 食感が新しくて良い!!!!
とっても柔らかいのだけど、筋肉が多い部分なので繊維を噛みきる楽しさがあります。
刺身版タン塩みたい。
極上の柔らかさとサクサクした歯ごたえがとても美味しいです!
こちらも脂控えめながらも甘みがしっかりと感じられ、そして赤身肉のぎゅっと凝縮された旨さを堪能できます!!
ほほ肉には酸味はないのですが、代わりにすこーしだけ鉄っぽさがあります。でもわさびをつけると全く気になりません!
脂が苦手・赤身好きな人にはほほ肉がおススメです!
実際赤身派の人に試食してもらったところ、ほほ肉の美味しさに感激してました!!
メジマグロの頭の感想
これは死ぬまでに1度は食べて欲しい。
メジマグロでもこの旨さなら、成魚のクロマグロの頭はどれほど美味しいのだろう……食べたら失神するかもしれない。
いつかは成魚の頭も食べてみたいものです。
とにかく凄まじく美味しいので、もし見つけたらぜひ食べてみてください!!!!!
なお残った頭の骨は、出汁をとったり塩釜焼きにして頂きました(^^)
※画像は全て筆者撮影
海鮮市場マルモト
https://www.0-to.com/[リンク]
クロマグロの釣り規制:水産庁
https://www.jfa.maff.go.jp/j/yugyo/y_kuromaguro/kyouryokuirai.html[リンク]
(執筆者: ゆずくん)
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