【ライヴレポ】櫻坂46、4周年を迎え、更なる進化へ──〈櫻坂46 4th YEAR ANNIVERSARY LIVE〉
2024年11月23日、24日の2日間にかけて、ZOZOマリンスタジアムにて
今年2024年、東京ドーム公演を大成功に収め、日本のみならず海外でも大きな活躍をみせる櫻坂46。この〈4th YEAR ANNIVERSARY LIVE〉は文字通り、4周年のライヴ。昨年の〈3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE〉に引き続き二度目のZOZOマリンスタジアムでの開催となり、今回も2日間で72,000人を動員した。
定刻を迎えると、大きな叫び声と共に、“Overture”で幕が開く。すると「櫻坂46、いくぞー!」と田村保乃が叫び、ライヴがスタート。“ドローン旋回中”の“Anthem time”の2曲をメドレーで繋いだ。ちなみにこの2曲は東京ドーム公演では、アンコールで行われていたもの。それをいきなりライヴのはじまりに持ってくることによって、「ANNIVERSARY」というおめでたい祝祭の空気を感じさせた。メンバーは花道を縦横無尽に走り回り、笑顔を届けると、Buddies(櫻坂46の総称)もテンションがMAXになっていた
「櫻坂46のライヴ、目に焼き付けろー!」とキャプテン松田が叫ぶと、近未来感を感じる映像と共に大きな月、そして「IV」の文字がステージに登場し、赤く輝いていく。メンバーはそこからディストーションの効いた激しいギター・サウンドともに、“嵐の前、世界の終わり”をパフォーマンス。その姿はディストピア世界に現れた神々を思わせた。センターステージへと移動したメンバーはさらにキラーチューン“何歳の頃に戻りたいのか?”、“BAN”を立て続けに。序盤から凄まじい熱量で、ZOZOマリンスタジアムに集まったすべての人間を虜にしていた。
圧巻のステージングで、会場を盛り上げたあとは、MCのコーナーへ。この日のライヴには、多くの海外からのBuddiesも集合。メンバーそれぞれが英語や韓国語で挨拶を行い、グループのグルーバルな活動を感じさせた。また、櫻坂46が4周年=4歳の誕生日を迎えたということで、ハッピーバースデーを歌う場面も。ここでは、会場中が笑顔に包まれた。
ライヴは続いて“一瞬の馬”で一体感を生み出すと、3期生楽曲“本質的なこと”を披露。遠藤理子をセンターに据え、真摯な想いを届けていく。続いて“TOKYO SNOW”では、一面の銀世界をBuddiesたちが白いペンライトで作り出すなか、しっとりとした歌声で新たな櫻坂46の魅力を表現した。
次のブロックは、スタジアム一体が桜色のペンライトに輝き、守屋麗奈がセンターを務めるミドル・バラード“桜月”でスタート。さらにここからはユニット曲のコーナーへ。まずは3期生の向井純葉、遠藤理子、中嶋優月、小田倉麗奈の4人が“標識”でフレッシュに歌い踊る。続いては、井上梨名、松田里奈の2期生コンビが“On my way”を超絶元気にパフォーマンス。このブロックのラストは、田村保乃、守屋麗奈、石森璃花、中嶋優月の4人のユニット曲“今さらSuddenly”。激しいサウンドの中に潜む情熱が、観る者の心を掴んだ。
ライヴはさらに、ステージ正面に現れた青い月が輝き、人気曲“ブルームーンキス”へ。森田ひかるの「あ、キスしちゃった…」のセリフには、ZOZOマリンスタジアムが揺れるほどの歓声が響いた。続く“思ったよりも寂しくない”、“最終の地下鉄に乗って”では、メンバーはトロッコに乗り込み、アリーナを周回。櫻坂46のライヴにおける魅力のひとつである、「多幸感」で会場を包み込んだ。
ここからライヴは終盤戦。“Start over!”のバッキバキのベース・ラインが印象的なイントロで、スタジアムにいるBuddiesを飛び跳ねさせると、センターの藤吉夏鈴を中心に鬼気迫る表情で圧倒。次の3期生楽曲“静寂の暴力”では、Buddies全員がペンライトを消灯。まさに「静寂」の世界を作りだし、あまりの表現力の高さに息を呑んだ。とてつもない緊張感を与えたあとは、激しいロック・チューン“マンホールの蓋の上”、“もう一曲 欲しいのかい?”で再び、スタジアムの熱気を最高潮へをぶち上げる。強烈な「静」と「動」のコントラストに、山下瞳月という人間の凄みを感じた気がした。
そこから“承認欲求”、“自業自得”の2曲を叩きこむと、ライヴはクライマックスを迎える。本編ラストに披露されたのは、先日リリースされたばかりの最新楽曲“I want tomorrow to come”。静かなピアノ・アレンジからはじまり、激しいダンス・セクションを挟み、壮大な楽曲へと変化していくこの楽曲の世界を、メンバーは完璧に表現しきっていた。パフォーマンスはますます鋭く深く進化を遂げ、櫻坂46がグループとしてさらなる高みへと到達した瞬間だった。
アンコール1曲目は、“Buddies”。会場にいるすべての人間を、大きな愛で包み込む。夜になり気温もかなり下がっていた時間帯だったが、櫻坂46の生み出す温かな風がスタジアムに吹いていた。ラスト・チューンは、“櫻坂の詩”。桜色のペンライトが客席に再び輝き、こうして櫻坂46の〈4th YEAR ANNIVERSARY LIVE〉は大団円で幕を閉じた。
櫻坂46は5年目を迎え、また新たに歩み出した。過去も現在も未来も大切にしながら、彼女たちはさまざまな変化を経て、さらにさらにグループとして大きくなっていくだろう。これまで大きな期待をされながらも、それに応えてきた櫻坂46。その進化はまだまだ止まらない。
取材&文:西田健
Photo by 上山陽介
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〈櫻坂46 4th YEAR ANNIVERSARY LIVE〉
〈SET LIST〉
Overture
M1ドローン旋回中 / Anthem time
M2嵐の前、世界の終わり
M3何歳の頃に戻りたいのか?
M4BAN
M5一瞬の馬
M6本質的なこと
M7TOKYO SNOW
M8桜月
M9標識
M10 On my way
M11 今さらSuddenly
M12 ブルームーンキス
M13 思ったよりも寂しくない
M14 最終の地下鉄に乗って
M15 Start over!
M16 静寂の暴力
M17 マンホールの蓋の上
M18 もう一曲 欲しいのかい?
M19 承認欲求
M20 自業自得
M21 I want tomorrow to come
EN1Buddies
EN2櫻坂の詩
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