【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.17「心斎橋アーティスト見本市2024出演者紹介前編〜pachaeとDeNeel〜」

こんにちは。神戸在住の音楽キュレーター、遊津場(ゆつば)です。普段は邦ロック系インディーズアーティスト情報をSNS、メディア寄稿、自主イベント開催など、様々な手法で発信する活動をしています。

そして今回、OTOTOYで私のメインの活動地域である関西エリアで活躍する若手アーティストの様々なトピックを発信する機会をいただきました。 これを読めば、関西邦ロックシーンの最前線が分かります。どうぞ、ご贔屓に。

「心斎橋アーティスト見本市2024出演者紹介前編〜pachaeとDeNeel〜」

8月27日にOSAKA MUSEにて心斎橋アーティスト見本市2024が開催されます。OSAKA MUSE(ライヴハウス)、Eggs(音楽配信プラットフォーム)、myh records(アーティストサポート全般)、そして音楽キュレーターの遊津場の4人による共催企画で今年で3年目。それぞれ現場で、オンラインでと、異なる視点で選んだアーティストは毎回予測不能の組み合わせとなっています。

と言いつつ今回の5組中3組が僕のブッキングでもあるので、少しカラーを揃えてみました。関西のライヴハウスには、もっとクリエイティブな風、言い方を変えれば音楽オタクの風が吹くべきだと考えていて、今回はその風が吹くと思っています。もっとその風が浴びたくなるようにと願って、前編後編に分けて出演者紹介させていただきます。

まずはpachae。大阪を中心に活動中の3人組ポップスバンド。今年は大阪の大型フェス「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2024」、通称ジャイガ始め、多くの話題のイベントに出演しています。計算されたポップメロディの組み立てに、音山(Vo＆Gt)の独特のセンスが乗って、pachaeの発想豊かな音楽ができています。バンバ(Gt)のギターは、その中で楽曲のキレを生み出し、さなえ(Key)のキーボードによって、温度感や浮遊感を最適なものに仕上げます。サポートメンバーのリズム隊もお馴染みの2人で、コンビネーションもバッチリです。

どの曲もとても馴染みやすい楽曲なのですが、ポケモンやアンパンマンの誰もが知る主題歌って、実はとてもテクニカルだったみたいな話があるじゃないですか。それと同じで紐解けば紐解くほど、何層も面白さが隠れている音の秘密箱的なバンドだと僕は思っていますので、皆さんも開けに来てください。なにわプライドも感じる彼らですので、もし「たこやきマントマン」が復活したら、次の主題歌は彼らを推します。

続いてDeNeel。2017年大阪にて結成。”OSAKA REVIVAL POP”を掲げ活動中の4人組新鋭バンドです。「キングダム」のアニメ主題歌やドラマ主題歌も担当しました。彼らも全国のサーキットフェスで名前を必ずと言っていいほど見かけます。その曲の持つコンセプトによって、本当に何変化にもスタイルが変わるという印象があり、時代や場所も関係なく響かせます。ライヴではその豊富な楽曲群をスタイリッシュな服装から、ピンボーカルの中野を中心に熱量の高いライヴを見せてくれます。先月の見放題で見させていただきましたが、先述の通り、幅広い楽曲群ゆえに魅せ方の工夫も多いはずですが、しっかりハメるポイントをどの楽曲にも作っていました。僕は『富と果実』にハメられました。あの90年代の邦楽のメロディさもありながら、中毒性のあるフレーズの強さが散りばめられてます。もし「ショムニ」が復活したら、次の主題歌は彼らを推します。現在の活動の拠点は東京ですが、出身は大阪で5月には心斎橋Pangeaでワンマンライヴも開催。そして今回は見放題以来2ヶ月弱振りの大阪でもあるため、関西の方は全集合でお願いします。

この2組、個人的に相性も良さそうで正直2マンでも非常に話題になると思います。そこに加わる残りの3組も実力派ですので、後編もお待ちくださいませ。

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