プロ野球のいろんなベストナインを考えてみる 「下戸」編

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プロ野球大好きな大井川鉄朗が様々な観点から独断と偏見で勝手にベストナインを選んでみるというこの企画。今回はお酒を飲めない「下戸」のベストナイン(飲めるけど飲まないという選手も含む)。プロ野球選手といえば豪快に大酒を飲むイメージがあるが、身体のことを考えて飲まない選手や、飲みそうなイメージだが飲めない選手も多い。今回は歴代の名選手の中からお酒が飲めない・飲まないという情報がある選手を集めてベストナインを作ってみる。

投手:江夏豊(阪神タイガースなど)

投手は優勝請負人の異名を持つ大投手・江夏豊さん。1966年に4球団競合の末、阪神タイガースに入団。2年目の68年にシーズン401奪三振の世界記録を樹立。85年の引退まで5球団で活躍、最多勝2回、最優秀防御率1回、最多奪三振6回、最優秀救援投手5回、最優秀投手1回、ベストナイン1回、沢村賞1回、MVP2回など数々のタイトルを獲得。「オールスター9連続三振」「江夏の21球」など、記録にも記憶にも残る大投手。
元々お酒を飲んでいたようだが、70年に心臓に不調を抱えるようになり、医者に言われたことがきっかけで禁酒。それ以来一滴もお酒を飲まず、リラックスタイムはお茶を飲みながら煎餅を食べることだったそう。

捕手:野村克也(南海ホークスなど)

捕手は攻守ともに歴代最強、戦後初の三冠王の野村克也さんを選出。1954年にテスト生として南海に入団し、56年からレギュラーとして出場を続け、ロッテ、西武と移籍しながら歴代2位の3017試合出場、歴代2位の657本塁打という凄まじい成績を残した。引退後はヤクルト、阪神、楽天で監督を務め、数々の名選手を育て上げた。
阪神の監督時代に専属広報だった嶌村聡さんが、Numberに掲載された記事の中で「野村は酒を飲まない」と下戸であったことを証言している。

一塁手:山崎武司(東北楽天ゴールデンイーグルスなど)

一塁手は中日、オリックス、楽天で活躍した山崎武司さん。1986年ドラフト2位で中日に入団。91年に初本塁打をマークし、プロ10年目の96年にレギュラーに。この年39本塁打で本塁打王を獲得した。03年にトレードでオリックスへ移籍後、04年オフに戦力外通告を受け、新規参入球団・東北楽天ゴールデンイーグルスへ移籍。田尾安志監督、野村克也監督の指導の下で打撃が復調し、07年には43本塁打、108打点で二冠を獲得。その後古巣に復帰し、13年に現役を引退。通算本塁打403本。お酒を豪快に飲みそうなイメージがあるが、新聞のコラムなどで「お酒が一切飲めない」と下戸であることを明かしている。

二塁手:篠塚和典(読売ジャイアンツ)

篠塚さんは銚子商高からドラフト1位で1976年に巨人に入団。84年、87年に首位打者を獲得し、天才ヒットメーカーとして活躍。その一方で華麗な二塁守備の評価も高かった。94年に現役を引退。生涯打率は.304。
元チームメイトだった元木大介さんによると、篠塚さんは下戸。「(ビールかけは)飲めない選手はかわいそうです。居るだけで酔っ払っちゃうんですから。篠塚和典さんは下戸だったから、祝勝会の途中で「頭が痛い」と退席していました。」と語っている。

三塁手:長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)

三塁はミスタープロ野球こと、昭和球界を代表するスーパースター・長嶋茂雄さん。高校時代は無名ながら、立教大学で大学野球のスターとして活躍。その後1958年に巨人に入団。1年目から本塁打王、打点王に輝き、当然新人王も獲得。絶大な人気を誇り、プロ野球の代名詞的存在として活躍し続け、74年に現役を引退。その後は巨人の監督としてリーグ優勝5回、日本一を2回達成。88年には野球殿堂入り、13年には国民栄誉賞を受賞した。
長嶋さんは元々コップ1杯のビールで真っ赤になるほどお酒がかなり弱く、現役時代はほぼお酒を飲まなかったそう。しかし監督時代はストレスから?なのか焼酎を飲んでいたそう。現役時代は下戸だったとのことなので、ベストナイン入り。

遊撃手:立浪和義(中日ドラゴンズ)

遊撃手は中日一筋の“ミスタードラゴンズ”、歴代最多二塁打の記録を持っている現ドラゴンズ監督の立浪和義さん。1987年にPL学園高校からドラフト1位でドラゴンズに入団。高卒1年目からショートのレギュラーを掴んで優勝に貢献し、新人王、ゴールデングラブ賞を獲得。通算2586試合、2480安打。2019年に野球殿堂入りも果たした。著書の中で「40歳までプレーできたのはお酒が飲めなかったから」と意外にも下戸である。2023年にWBCで優勝した高橋宏斗投手にドンペリをプレゼントした際には「監督お酒飲めないのに良いお酒を知っている!」とネット上で話題になった。

外野手:稲葉篤紀(北海道日本ハムファイターズなど)

外野手1人目はヤクルト、ファイターズで活躍し、引退後は東京オリンピック野球日本代表監督として金メダルを獲得した稲葉篤紀さん。法政大学から1995年にドラフト3位でヤクルトに入団。05年にFAでファイターズに移籍。07年に首位打者、最多安打を獲得。WBCに2回、オリンピックに1回、選手として出場。通算2167安打、261本塁打、1050打点。
ヤクルト時代のチームメイト、宮本慎也さんとの対談時に宮本さんが「酒飲めない同士でだいたい一緒にいたね。」と下戸同士で行動していたと発言。

外野手:和田一浩(中日ドラゴンズなど)

外野手2人め西武、中日で活躍した和田一浩さん。神戸製鋼から1996年にドラフト4位で西武に入団。当初は捕手登録だったが、捕手としては出場機会に恵まれず、外野手やDHとしての出場が多かった。02年に外野手に専念すると、初めて規定打席に到達し、ベストナインを獲得。チームの主軸打者として活躍し、08年にFA移籍で中日へ。15年には通算2000安打、セパ両リーグ1000安打を達成して引退。ほとんどお酒を飲めないと宮本慎也さんが証言している。

外野手:新庄剛志(北海道日本ハムファイターズなど)

外野手最後は現ファイターズ監督の新庄剛志さん。1989年にドラフト5位で阪神に入団。2年目の91年にデビューし、92年に1軍定着。その後メジャーリーグに移籍し、メッツ、ジャイアンツでプレーし、04年に日本球界復帰。北海道移転1年目となるファイターズに入団すると、06年にリーグ優勝・日本一の立役者となり引退。その後球界から離れていたが、20年12月の12球団合同トライアウトに参加して球界に復帰すると、21年10月にファイターズの監督に就任。登録名を「BIGBOSS」にしたことでも話題になった。出演したテレビ番組などで「コップ1杯のビールで酔ってしまう」とかなりお酒が弱いことを明かしている。
ほぼ全員が現役生活を長く続けた選手たちになった。やはりアスリートにお酒はあまり良いものではないのかもしれない……。我々も楽しみながら、ほどほどに飲むのが一番良さそうだ。

(Written by 大井川鉄朗)

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