『映画 きかんしゃトーマス』ディーン・フジオカ&やす子インタビュー「我々が今必要としている発想の転換みたいなものを象徴しているキャラクター」

イギリスで誕生し、2025年には絵本出版から80周年を迎え、現在までに500話以上のエピソードが映像化され、世界200以上の地域で放送されている「きかんしゃトーマス」。劇場版アニメ最新作『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』 が全国公開中です。

本作のゲスト声優、リサイクル工場で発明をしている機関車ウィフ役のディーン・フジオカさん、トンネルを掘るドリルが自慢の掘削機・ダーシー役のやす子さんに収録の思い出や作品の魅力についてお話を伺いました!

――今日はよろしくお願いいたします!

ディーン・フジオカ(以下、ディーン):今日はやす子ちゃんに合わせて迷彩柄の衣装で来ました。

やす子:本当ですか?!嬉しい〜!!

――とってもお似合いです!お2人はとても声が素敵でいらっしゃるので、本作での声のお芝居も素敵でした。

ディーン:声優の仕事をさせていただくことは2回目なのですが、なかなかその後に続かなくて、「声優生命もこれで終わりか…」と思っていましたが(笑)、今回このようなありがたいお話を頂けて嬉しかったです。声優に返り咲きました!(笑)

やす子:世界中で愛されているトーマスさんっていうのが大きくて、とても光栄な気持ちでした。でも、最初のセリフが「はい~」だったので、ひょっとしてドッキリなのかもしれないという不安もありました。収録を重ねていくうちに、本格的にアドバイスを頂いたりしたので、本当にトーマスの映画のキャラクターを演じられるんだ!と。その代わり、今度はドキドキして、プレッシャーも大きかったです。責任感というか、自分みたいなペーペーが出ていいのかという気持ちもありました。

ディーン:まだドッキリかもしれないよ?

やす子:ここまで取材させてもらってですか!ディーンさんも仕掛け人で?(笑)

ディーン:この後のイベントで落とし穴が無いことを願いましょう(笑)。

※イベントは無事に終了しました!
https://movie2024.thomasandfriends.jp/info/archives/312 [リンク]

――ディーンさんが演じたウィフというキャラクターについてどの様な魅力を感じましたか?

ディーン:最初に、ウィフがどういうタイプの機関車なのかというのを検索したら、「タンク機関車」だと。タンク機関車って小回りが利くんですよ。それに機転も利く。ウィフは物知りで、そのままだったらゴミになったようなものに新しい価値を見いだすアイデアを持っていて素晴らしいと思います。我々が今必要としている発想の転換みたいなものを象徴しているキャラクターだと思いました。

やす子:トーマスの世界に、「ゴミになってしまったものから新しいものを作り出す」という、SDGsやリサイクルという概念が出てきた驚きと、そういう大切なことを子どもたちにも分かりやすく、易しく伝える方法で素敵だなと思いました。

――やす子さんが演じたダーシーは“重機”つながりもありましたね!

やす子:はい~!実際にブルドーザーを運転していたのでうれしかったです。恐れ多いです。ダーシーは仕事が大好きで、力を出し過ぎていろんなものを壊しちゃったりもするんですけど、全力で真っすぐです。そこにすごく惹かれました。自分も仕事が好きで、力が入り過ぎていろんなものを壊したりもするので、匍匐前進した時にマイクを壊しちゃったり…。共感出来る部分が多かったです。仕事で疲れている人がダーシーを見ると、「自分はどうしてこの職業を選んだのだっけ」と改めて思い出して、初心に戻って仕事を頑張れそうな気がします。

――やす子さんはとてつもなく忙しい日々だと思いますが、いつも元気でいらっしゃって、それはどんな秘訣がるのですか?

やす子:それが本当に楽しいんですよね。ダーシーと一緒で仕事が大好きなので、仕事をすることがパワーの理由でもあるんです。本作では歌も歌っていて、新しい挑戦も出来ましたので、ぜひ聴いていただきたいです!

――アフレコで印象的だったことを教えてください。

ディーン:声優の仕事は、俳優としてアフレコしたり、もしくは歌い手として歌を入れるのとはまたちょっと違うアプローチだと思っています。今回は、最初に原語のセリフを聞かせてもらって、なるべくそのキャラクター像を崩さずに、「これが日本語での人格だったらどうなるんだろう?」ということを意識しながら、色々な表現にトライしました。ウィフは、SDGsというか、スクラップを新しい物に代えていくというキャラクターなので、アプローチの仕方によっては説教くさくなってしまって子供たちに伝わらないとも考えました。難しいことはあまり考えさせないような存在になったらいいと思いました。親しみやすさは出せたと思っています。

やす子:この映画はアメリカとカナダの映画なので、リアクションを大きくと結構言われたんですけれども、声だけでの感情の付け方が全然分からなくて、それがすごく難しかったです。私が収録した時はディーンさんの声が入った状態で進めさせていただいたのですが、ディーンさんだと気付かないぐらい本当にお上手だったので、それを参考にさせてもらって。「こういうふうにやると喜んでいるように伝わるんだ!」とか、勉強しながら挑みました。

――素敵です。改めて「きかんしゃトーマス」というシリーズの魅力をどんな所に感じましたか?

やす子:もともと持っていたイメージは「男の子が好きな作品」というものだったのですが、実際にこの世界に入ってみると、「こんなに仲間思いなんだ、こんなに個性豊かでいろんなキャラクターがいるんだ」ということを知りました。機関車しかいないのかなと思っていたら、ダーシーのような掘削機や修理係や超特急もいて。すごく魅力的な作品だと思います。

ディーン:「きかんしゃトーマス」というシリーズにはちょっとシュールなところがあって、「今の間って何だったんだろう?」みたいに考えさせられるというか、引き込まれているのか突き放されているのかよく分からない感じが面白いなと思っていました。

やす子:結構不思議な展開というか、時間がありますよね。

ディーン:そういうトーマスに対する忘れられない強烈な子どもの頃の体験があった上で、今回のトーマスは…(ぬいぐるみを見つめながら)顔が可愛いですよね。見つめられると目が離せなくなってしまう。やっぱり笑顔ってすてきだなと思いました(笑)。

――きゅるんってしていますよね(笑)。今日は楽しいお話をたくさん聞かせていただきありがとうございました!

撮影:オサダコウジ

『映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル』


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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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