結婚も出産も「覚悟」を持って決めた。pecoが自身のすべてを語った初エッセイ本
センスあふれるファッションのみならず、そのライフスタイルや考え方からも目が離せない。そんな女性のひとりが、ファッションモデルでタレントのpecoさんかもしれません。特に、SNSでの彼女の投稿を目にして、その人となりに魅了される人も多いのではないでしょうか。
そんなpecoさん初となるエッセイとして先日出版されたのが『My Life』。自身の子ども時代、大好きなファッション、家族のこと、新しくスタートしたブランドのことなど、”今までのわたしのすべて”について率直に語られています。
pecoさんといえば、2022年にryuchellさんと夫婦関係を解消し、「新しい家族のかたち」を築いていくと発表したことでも話題となりました。その際のpecoさんのコメントから、「なぜ彼女はこれほど強くいられるのだろう?」と思った人もいることと思います。その鍵は、同書に幾度も登場する「覚悟」という言葉にあるかもしれません。
「わたしは、大好きな人、家族とずっといっしょにいるために、何をしたらいいかを真剣に考えて、軽い気持ちではなく、いつも覚悟と責任を持って選んできました。大好きなryuchellと結婚すると決めたときも、息子を出産したときもそうです」(同書より)
両親からたくさんの愛情を受け、自己肯定感高めに育てられてきた中で、もともと本気で落ち込むことがなかったというpecoさん。けれど、大事な子どもという存在ができた今、「立ち上がることができなくなるくらいのことが起きる可能性だってゼロではありません。そのようなことが起きても、母親として息子を支えていける強さを持っていなきゃいけない。だから今、ここでへこたれてるわけにはいかないと思うのです」(同書より)と綴っています。そうした覚悟があるからこその強さや優しさ、愛情の深さが同書にはあふれています。
ryuchellさんの訃報に接し、多様性を認めることについて改めて考える機会を得た人もいることでしょう。pecoさんは同書で、「みんながみんなを認め合い受け入れる、そんな世界になれば平和だけれど、たぶんそんな時代が来ることはないんじゃないか」と正直な思いを記しています。
「わたしはもし自分の想いを否定されたときにも『あなたはそうなのね』とただそれだけを思い、自分の芯さえしっかり持てる強さを培うことの方が、そのゴールに近づくんじゃないのかなと考えるこの頃です」(同書より)
ここにもまた彼女の持つ強さの秘密が、そして私たちが強さを持つための秘訣が感じ取れるかもしれません。
「お部屋に置いていてもいい雰囲気を出してくれるなんだか昔の本のような、そんな見た目にしたくて」とInstagramに綴っているとおり、表紙にまでpecoさんのこだわりが詰まったエッセイ本。興味を持った方はぜひ手に取ってみてください。
[文・鷺ノ宮やよい]
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