転倒事故防止に貢献するウェアラブルデバイスが神奈川工業技術開発大賞で奨励賞を受賞

転倒事故防止に貢献するウェアラブルデバイスが神奈川工業技術開発大賞で奨励賞を受賞


横浜国立大学発ベンチャーであるUNTRACKEDの「立位年齢検査装置StA²BLEの開発」が、令和5年度神奈川工業技術開発大賞において奨励賞を受賞。同年の12月20日(水)に神奈川県・黒岩知事より表彰された。

UNTRACKEDについて

UNTRACKEDは、大学院環境情報研究院の島圭介准教授らが2019年に立ち上げた。横浜国立大学発のベンチャーとして、ヒトのメカニズムモデルと独自の確率的AI技術による効果的な人間支援システムを身近な装置として届けることを目指して設立された。

転倒リスクを可視化


「立位年齢検査装置StA²BLE」は、指先への感覚刺激とAI技術により、世界で初めて転倒リスクの可視化を実現したウェアラブルデバイス。

指先に取り付けた機器で振動を与え、姿勢が安定している状態から急に振動をなくし、そこから生じた体のふらつき具合を重心動揺計で計測する。

測定結果から、感覚機能と身体機能を評価し、総合的な評価となる立位年齢を評価。この方法は、省スペースで、わずか1分間で測定が可能であり、身体的な負担が少ない評価法となっている。

また、転倒予防のため、機能改善訓練の提案も可能。労働現場や、デイサービス、病院、老人福祉施設など様々なシーンに転倒リスクの見える化サービスを提供し、転びにくい身体つくりのための提案をしている。

令和3年度「高年齢労働者安全衛生対策実証等事業」に採択され、第三者機関によってその機能や効果が実証されている。

また、エイジフレンドリーを目指す職場において転倒リスクを可視化できる対策であると公表されている。

神奈川工業技術開発大賞を受賞

そんな「立位年齢検査装置StA²BLE」は、この度、神奈川工業技術開発大賞で奨励賞を受賞。受賞にともない「高齢者の加齢に伴って低下する身体・感覚両機能を評価し、その結果により機能改善を行うことで、健康寿命を延ばすこと、そして転倒事故が課題となっている労働現場においても活用が期待される」とのコメントを受けたという。

今回の受賞によって神奈川県においても改めて転倒リスク評価に関するニーズが高いこと、また横浜国立大学発の技術の先進性・有用性が客観的に評価され、受賞に至った。

高齢者の健康寿命延伸と労働現場の転倒事故防止に貢献する「立位年齢検査装置StA²BLE」に、注目してみては。

UNTRACKED公式サイト:https://www.untracked.co.jp/
神奈川県公式サイト:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/sr4/cnt/f108/index.html

(丸本チャ子)

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