「彼女の泣く姿に心を動かされた」 強烈な残酷描写が満載のホラー『哭悲/THE SADNESS』監督が明かすヒロイン役俳優の起用理由[ホラー通信]
世界のジャンル系映画祭を席巻した台湾発のエクストリーム・ホラー『哭悲/THE SADNESS』が7月1日より公開。本作を手掛けたロブ・ジャバズ監督が、ヒロインのカイティン役で強い印象を残すレジーナ・レイの起用理由を明かした。
『死霊のはらわた』や『セルビアン・フィルム』など、数々のホラーからインスピレーションを得て製作されたという本作は、目を背けたくなるような、あるいはゴア表現がお好きなら目が釘付けになるような強烈な残酷描写が満載だ。
パンデミック後の世界でウイルスが突然変異し、脳に作用して人間の凶暴性を急速に助長。人々は強い衝動を抑えきれず、近くにいる人間をグロテスクな方法で殺害するなど、思いつく限りの残虐行為を行うようになる。感染者にはコントロールできずとも意思が残っており、“生きた屍”となって人間に喰らいつくゾンビ物とは異なるのが特長である。
急速に感染が広まっていく世界で、離れ離れになってしまった若いカップルのカイティンとジュンジョー。二人は連絡を取り合い、暴力と感染を切り抜けて再会を果たそうとする。
そんなヒロインのカイティンを、血まみれになりながら演じたのが台湾出身のモデル・俳優のレジーナ・レイだ。ジャバズ監督は、もともとカイティン役に30歳前後の女性をイメージしており、演技の経験が浅い彼女にはあまり期待していなかったそうだ。しかし、オーディションでレジーナが見せた、泣き顔と恐怖におののく演技にジャバズ監督の心が動いた。「彼女の泣き顔を見れば、観客がスクリーンに手を伸ばして助けたくなるはずだ!」と考えを改めたジャバズ監督は、彼女にオファーを決めた。
「カイティン役には、“彼女の身に何か悪いことが起きるのでないか”と観客が心配してしまうような、恐怖の感情がにじみ出る風貌が必要だった」と監督は言う。平和な日常が突如地獄のような世界に変貌するという圧倒的な絶望のなかで、恐怖に震えながらも、恋人と再会するために生き抜こうとするカイティン。彼女が目を潤ませる印象的な表情はポスタービジュアルにも起用され、タイトルの“THE SADNESS(悲しみ)”を象徴している。
『哭悲/THE SADNESS』
7月1日(金)新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
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