高い技術力を証明! 多数の船が行き交う東京港と津松阪港間で、コンテナ船の無人運航に成功
![](https://getnews.jp/extimage.php?c5d8e839ccf10d4dc20bf1a036b735bc/https%3A%2F%2Ftechable.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F03%2Fmain-5.jpg)
日本財団は、無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」を推進中。今年1月以降、同プロジェクトに参画するコンソーシアムと共に複数回の無人運航実証を実施しています。
そして2月26日(土)から3月1日(火)にかけて、東京港と津松阪港間の往復約790kmにてコンテナ船の無人運航実証を行い、成功したことを発表しました。
他船が多い海域を自律・遠隔操船で航行
今回の実証は、日本海洋科学を中心に30社が参画し、オープンイノベーション体制で開発を進めるDFFAS(Designing the Future of Full Autonomous Ship)コンソーシアムによるものです。
![](https://getnews.jp/extimage.php?f70156043647c456da95dda07adbf5ce/https%3A%2F%2Ftechable.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F03%2Fsub2-3-1.png)
全長95.23m・総トン数749トンのコンテナ船「すざく」を実験船として、東京港と津松阪港の往復約790kmを航行しました。
![](https://getnews.jp/extimage.php?c0ab4a7ba3306705f233d2cc66e5c036/https%3A%2F%2Ftechable.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F03%2F25872-270-ff012972458f6e60d805d7ca4fd49863-3900x2925-1.jpg)
また、このシステムには遠隔操船機能も搭載していて、陸上支援センターからの遠隔操船も可能とします。
今回「すざく」が航行したのは、1日約500隻の船が行き交うと言われる海上交通過密海域。同実験に成功したことで、無人運航技術の高さを証明し、実用化を強力に推進すると期待が高まっているようです。
「MEGURI2040」の意義
日本の重要な産業のひとつである海運業には、海難事故防止や人手不足解消などの課題があります。また、離島で暮らす人々のあしとなる離島航路は少なく、その維持・拡大も喫緊の課題のようです。
そんななか日本財団は、これらの課題を解決し得る“無人運航船”に着目し、「MEGURI2040」を始動。2025年までに無人運航船の実用化を目指しています。
しかし、無人運航船の開発は経済面・技術面のハードルが高く、自動運転車などに比べて開発は進んでいません。そこで、世界的にも高い水準の技術を有する日本企業を集めてコンソーシアムを組成し、IoTやAIなどを活用して無人運航船にかかる技術を開発しています。
すでに実証を完了したコンソーシアムも
同プロジェクトでは、このたび実証に成功したDFFASコンソーシアムを含め、5つのコンソーシアムを組成。そのなかでもDFFASコンソーシアムは最も多い参画メンバーを有します。
各コンソーシアムは、全国各地の海域や湖で独自のプロジェクトを展開中。すでに無人運航実証を終えたコンソーシアムもあります。
たとえば、丸紅株式会社ほか3社が参画する「無人運航船@横須賀市猿島」や、三菱造船株式会社および新日本海フェリー株式会社が推進する「スマートフェリーの開発」など。小型観光船や大型フェリーなど、船のタイプはさまざまで、無人運航船により解決できる課題もさまざまです(詳しくはこちら)。
PR TIMES
日本財団「MEGURI2040プロジェクト」
(文・Higuchi)
![Techable](https://px1img.getnews.jp/img/archives/2019/08/origin_Techable.jpg)
ウェブサイト: https://techable.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。