「やにわに」とはどんな状況で使われる意味の言葉?その由来には弓矢が関係する?

「やにわに」とは、すぐに行うことを総じて表現する際に用いられる言葉です。
この言葉は。「やにわ」とあるように弓矢が成り立ちに関係するとされています。
ここでは、この「やにわに」という言葉について、その意味や由来、その対義語について見ていきます。
「やにわに」とは
まずは「やにわに」がどのような意味のことばなのかを見ていきましょう。
「やにわに」の意味
「やにわに」は、その場ですぐ・たちどころにという状況をあらわす際に用いる言葉です。
いきなり・突然といった意味でも使用されます。
これらは、いずれもすぐに行うことをあらわす際に用いられる言葉です。
「やにわに」の用い方・例文
「やにわに」は、「やにわに攻めかかる」「やにわに起き上がる」といった使い方ができます。
「やにわに攻めかかる」は、間髪入れずに攻めるという意味合いで、「やにわに起き上がる」は突然ガバッと起き上がる様を表現しています。
時間をかけずに行うことを描写する表現として用いることができます。
「やにわに」の由来

ここからは、「やにわに」がどのようにして生まれたのか、その成り立ちについて見ていきましょう。
「矢庭」+「に」でやにわに
「やにわに」は、名詞「矢庭」と助詞「に」が組み合わさった言葉とされています。
「矢庭」とは、矢を射る場所のことです。
あるいは、矢が飛ぶ距離、つまり射程距離のこと指すこともあります。
この「矢庭」に助詞の「に」が付いたことで「その場に」という意味合いが生まれました。
この意味合いがさらに転じたことで、その場でですぐに行うという状況をあらわす言葉になったのです。
勘違いされることも?「やおら」や「おもむろ」は対義語

「やにわに」と混合されることもある言葉に「やおら」「おもむろ」があります。
しかし、これらの言葉は似たような言葉どころか反対の意味なのでご注意ください。
「やおら」とは
「やおら」とは、そろそろと静かにという様子を表現する言葉です。
落ち着いてゆっくりと動作を始める様子を指します。
「やおら立ち上がる」という文なら、ゆっくり音を立てずに立ち上がるという描写になるのですが、使われる頻度が少ないことや後ろに「立ち上がる」「走り出した」といった言葉が続くことがあることから、「やにわに」同様に突然・突如という意味だと勘違いされていることもあるようです。
「おもむろ」とは
「おもむろ」とは、ゆっくりと静かにという意味の言葉です。
挙動がゆったりとしていることを指します。
「彼女はおもむろに手帳をカバンから出した」「彼はおもむろに席を立った」という表現がされていたら、「ゆったりとした動作でカバンから手帳を出し」ていたり、「静かに席を外した」という描写になるのですが、この言葉もまた「やにわに」同様すばやい行動とみなされてしまうことがあります。
まとめ
「やにわに」は、時間をかけずに一気に行うことを表現する際に用いる言葉です。
間髪入れずに行動をとることや、勢いのある様に対して使用されます。
この言葉は、「矢庭」と呼ばれた弓矢を放つ場所場所から生まれた言葉とされています。
「やおら」や「おもむろ」とは混合されることがありますが、じつはこのふたつとは対義語の関係といえます。
「やおら」も「おもむろ」も、どちらも静かにゆっくりとした動作に対して用いられるのです。
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