韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』『愛の不時着』『梨泰院クラス』のロケ地を探訪。韓国在住の著者による最新レポート
お隣の国でありながら、新型コロナ感染症拡大の影響により、これまでのように気軽に訪れることができなくなった韓国。こんなときは妄想でもいいから、現地を旅している気分を味わいたい……なんて人もいるのではないでしょうか。そんな人の手助けとなるのが本書『行った気になれる! 妄想 韓国ドラマ旅』です。
まずPART1「3大ロケ地巡り」では、日本でもヒットした韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』『愛の不時着』『梨泰院クラス』のロケ地を探訪。各ドラマで目にした数々のスポットが、多くの写真とともに解説されており、作品の名シーンが蘇ります。
このほか、PART3「ソウル街歩き&よくあるロケ地」でも、ドラマや映画撮影によく使われるロケ地を紹介。撮影された作品も掲載されているので、自身の好きな作品と照らし合わせて見るのもおすすめです。
そして、本書の素晴らしいところが、ただのロケ地めぐりに終始していない点。著者の鈴木ちひろさんによる「韓国に嫁いだ私だから見える韓国のいいところ、くすっと笑えるところ」(本書より)がたっぷりと詰まっています。
韓国ドラマ好きの人は、こんなシーンを目にしたことはありませんか? 刑期を終えて出所した際、出迎える家族や知人が豆腐を持っている……。実はこれには、「昔、貧しかった時代の監獄の食事は栄養がなかったため、高たんぱくな豆腐を渡した」など、さまざまな説があるそうで、鈴木さんは「せっかくロケ地に行くなら、主人公になりきって、豆腐を持って写真を撮るのもありかも!?」(本書より)なんておすすめしています。
これまたよく登場するのが、コンビニのイートインでの食事シーン。食べるのはカップラーメン、おともはおにぎりというのがお決まりです。「コロナでいろいろと制限が増えましたが、この席は残っていて、ひと安心。それくらい、コンビニラーメンは韓国人にとって無くてはならない存在」(本書より)だと鈴木さんは記しており、韓国のコンビニ事情を垣間見ることができます。
ほかにも、PART2「あれが食べたい!」では、チキンとビール、トッポッキ、チャプチェのホットドッグなどのグルメを、現地の文化なども織り交ぜながら伝えています。PART4「あれが買いたい!」では、インスタントラーメン用のアルミのお鍋、学生定番のアディダスもどきのスリッパ、キムチを漬けるピンク色のゴム手袋など、韓国で愛用されるグッズを紹介。どれも韓国ドラマ・映画でおなじみの食べ物やグッズばかりです。
ロケ地、食べ物、日用品……これらにまつわるエピソードを知っていれば、次の韓国旅行がより感慨深いものになるはず。まずは、本書をたよりに自宅で妄想旅を楽しみながら、現地へ行った際のイメージを高めてみてはいかがでしょうか。
[文・鷺ノ宮やよい]
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