【青森県旧金木町(五所川原市)】太宰治のふるさとで、芦野公園や旧津島家新座敷へ

青森県旧金木町(五所川原市)

日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。

今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。

「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。

今回は、青森県旧金木町(五所川原市)を写真とともに紹介する。

Vol.403/青森県旧金木町(五所川原市)

最後にやって来たのは五所川原市の旧金木町だ。津軽平野の北東部に位置を占め、町域の西端を岩木川が流れている。「旧」という表現をしなくても、金木は広く知られた町かもしれない。理由はもちろん、太宰治の故郷だからだ。

太宰治に触れる場所として、最も有名な施設は「斜陽館」である。金木の中心市街に位置し、大地主であった津島家の旧宅だ。太宰治の本名も、津島修治。名前によって感じる印象がまるで違うことも不思議だ。

そして、斜陽館はかつての旅でも訪れた。今回再訪してもいいけれど、新しい場所にも行ってみたくて、芦野公園と旧津島家新座敷を訪れた。芦野公園は太宰治の銅像もあるが、静かな公園だった。旧津島家新座敷は、太宰治が戦時中に疎開した居宅で、唯一現存する邸宅である。斜陽館と違って観光客は少なかったが、同じこの空間で太宰が1年4ヶ月過ごしていたという事実を、そっと味わうことができた。

芦野公園へ

木々が美しい

津軽三味線の碑

太宰治の銅像も

有名な斜陽館。駐車場もいっぱいだ

そして、太宰治疎開の家 旧津島家新座敷を訪れた。写真はほとんど撮っていない。館内に貼られた太宰の言葉が、とても良かった。旧津島家新座敷を外から

金木庁舎

天邪鬼なので、これから太宰治の故郷の話が出たら、斜陽館もいいけれど、と前置きをして、疎開の家を勧めそうな気がする。縦書きの原稿用紙や言葉たちが、いい部分を抜粋しているなあと、ストレートに良かった。生身の人間を感じたのだった。

(仁科勝介)

写真家プロフィール

仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247

  

  

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 【青森県旧金木町(五所川原市)】太宰治のふるさとで、芦野公園や旧津島家新座敷へ
ストレートプレス

ストレートプレス

ストレートプレスは、トレンドに敏感な生活者へ向けたニュースサイトです。ファッション、ビューティー、ライフスタイル、モノの最新情報を“ストレート”に発信します。

ウェブサイト: http://straightpress.jp

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。