新刊著者にきく『おやじごはん。』杉村洋一郎さん

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おやじごはん。

元気のないおやじに「自炊」を勧める、ユニークな本が発売されました。自分でご飯をつくると元気が出るってどういうこと? 直接著者さんにきいてみました。今回お答えいただいたのは春日出版から『おやじごはん。』という本を出版された杉村洋一郎さんです。

なぜこの本を書こうと考えたのですか?
経営していた会社が倒産し、生きる希望を失っていたときに、自炊によって自分を立て直した経験から、同じような苦労をしている同世代の「おやじ」に応援のエールを送りたいと思ったからです。

この本の読みどころは?
普通の料理本では書いていない「台所に必要な道具」「米の研ぎ方」のような、「本当に台所に立ったことのない人」の立場に立っての入門書になっているところです。個人的には、ほろっと泣けるようなエッセイの部分を読んで、少しでも共感していただけるといいなと思っています。

どんな人に読んで欲しいですか?
今までに台所に立ったことのないおやじ、「料理は女房がつくるもんだ」とか、「男は食い物のことで、とやかく言わないもんだ」などと言っていたけれど、そうも言っていられなくなった中年(あるいは初老の)男性、「料理の本を読んでみたけど、結局料理がつくれなかった」と挫折した料理初心者の方(男女問わず)などなど。

その他ご自由にこの本をアピールしてください!
この本は、料理のテクニックを学ぶ本ではなく、「自分で食べるものをつくる」というのは、どんなことかを知っていただくための本です。もちろんレシピ集は豊富で、生まれて初めてキッチンに立つ人にでも役立つようにつくってあります。レシピが厳密過ぎて、「先生、出来ました」みたいな窮屈な料理は料理じゃないと思っています。料理なんて基本さえ押さえていれば、そのときの感覚で、調味料の種類も量も、いくらでも変えていいものです。そういう自由さ、楽しさを知ってもらうための、最低限の基本。そういうところに重点を置きました。

次に書きたい本のテーマを教えてください
食べることについてもう少し書きたいことがあるので、料理をつくる楽しさを友達や家族と共有できるようなテーマで考えてみたいと思っています。

執筆中の気晴らしはなんですか?
やおらギターを取り出し、作詞作曲を始めたりします。創作料理を考え、実践して試食するのも良いリフレッシュ法です。あと、『風来のシレン』というゲームは発売当初からずっとやっています(いまはケータイにダウンロードしています)。ある意味、僕のライフワークです。

執筆中に聴く音楽があれば教えてください
山下久美子の古い歌。それから、“ニューミュージック”と呼ばれた、自分の青春時代好きだった音楽が主で、最近の音楽にはほとんど興味が持てません。(良くない事だとは思っていますが)というか、基本的に自分で歌をつくるので、自分のつくった歌を口ずさんでいることが多いです。

執筆に使う道具について教えてください
パソコンは、自作のウインドウズマシンに、ワードを使って執筆しています。パソコン暦は20年以上で、以前は専門学校で教えていたりしました。カメラは取材ではデジカメ(キヤノンの『Power Shot』)を使いますが、フォトショッパーなので修正・加工も自分で行います。インタビューなどではICレコーダーも使いますが、後で録音を聞きかえすことはまずありません。もっぱらメモと記憶を頼りにします。カバンの中には常にノートとシャーペンがゴロゴロしている状態です。万年筆はメンテが大変なので使いません(小説を書くようになったらモンブランのいいのが欲しいなぁとは憧れていますが、たぶんパソコンで書いちゃうでしょう)。

著者:杉村洋一郎さんのプロフィール
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高卒で地方公務員になり、ミュージシャンになりたくて家出。フリーターを経てコピーライターになり、広告業界で右往左往しているうちにライターになってしまいました。過去に会社をふたつ作り、ふたつとも潰したので、経営者の苦労や悲哀は身にしみています。ライターの仕事では中小~大企業の企業取材が多く、世の中の大半の業種についてひととおりのことは知っているつもりです。

ブログ『わしらは怪しいクリエーター』
皆さんからの創作料理のアイディアが集まれば、『おやじごはん。』の続編も考えてみたいと思います。
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おやじごはん。―人生をあきらめないおやじは自炊をする (単行本)

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深水英一郎(ふかみん)

深水英一郎(ふかみん)

トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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