椅子を長持ちさせる正しいお手入れは?掃除方法を素材別に紹介

椅子を長持ちさせる正しいお手入れは?掃除方法を素材別に紹介

椅子は使用頻度の高い家具ですが、掃除の手順がわかりにくいですよね。そこで今回は、椅子を長持ちさせる掃除方法を素材別に紹介します。正しいお手入れを続ければ劣化も防げますよ。お気に入りの椅子で毎日ゆったりとした時間を過ごしましょう。

椅子に使う生地によってお手入れや掃除方法を変えよう

椅子やソファは生地に合ったお手入れがポイントです。特に座面は目立つ部分のなので、汚れを発見したらすぐに対処しましょう。定期的なケアは大切な椅子を長持ちさせますよ。

 

 

布張りの椅子の掃除

【普段のお手入れ】

繊維の間にゴミやホコリが入り込むので、掃除機で吸い取りましょう。吸引力の小さい『弱』設定で毛羽立ちを防ぎます。粘着ローラーでも表面のゴミを取り除けますが、接着の強いカーペット用ではなく、フローリングにも使える製品を選びましょう。

 

【ガンコな汚れのお手入れ】

ぬるま湯に浸した布を硬く絞って、たたくように汚れを拭き取りましょう。40℃以下のぬるま湯1リットルに対して衣類用中性洗剤を小さじ1杯をよく混ぜると、汚れが落ちやすくなりますよ。また、布生地専用のクリーナー製品をひとつ用意しておくと便利です。

 

布地からガンコなにおいが気になるときは、重曹の粉を座面にまんべんなく撒きましょう。半日以上の放置で、消臭効果のある重曹がにおいの元を吸着してくれます。粉を残さないように、最後は椅子全体に掃除機をかけてくださいね。

 

 

合成皮革の椅子の掃除

【普段のお手入れ】

ハンディモップや掃除機『弱』設定で、ゴミやホコリを取り除きましょう。合成皮革は耐水性があるため、軽い汚れならば固く絞った布で拭き取ってください。しかし水分が残るとカビや雑菌が発生する恐れがあります。水拭き後はしっかりと乾拭きしましょう。

 

【ガンコな汚れのお手入れ】

水拭きでも落ちない表面の汚れはメラミンスポンジで軽くこするか、合成皮革専用のクリーナー製品でキレイになりますよ。ただしアルコール入りのウエットティッシュやシンナー・ベンジンといった溶剤は使用厳禁です。素材の変色や硬化する原因となります。

 

 

本革張地の椅子の掃除

【普段のお手入れ】

デリケートな本革は、汚れや水分、湿気が原因でカビやすい素材です。水拭きや洗剤の使用は避け、革用ブラシもしくはハンディモップでホコリを取り除きましょう。普段から柔らかい布で優しく拭くことも心掛けてくださいね。ただし製品によって掃除方法が異なります。お手入れ手順は取扱説明書を十分確認してください。

 

【ガンコな汚れのお手入れ】

本革の汚れは本革専用のクリーナー製品でなるべく早く汚れを落としましょう。長時間放置すると変色やシミとなる可能性があります。専用クリーナーを使う前は目立たない箇所で試し、問題がないかを確認してから使ってくださいね。合成皮革と同様に、アルコールやシンナー・ベンジンなどの溶剤は、素材を痛めるので使用厳禁です。

 

【定期的なお手入れ】

本革は乾燥するとヒビ割れが起きやすくなるので、3ヵ月に一度の頻度で油分を与えます。まずは普段のお手入れのようにホコリを落とし、本革専用クリーナーで全体の汚れをやさしく拭き取ってください。クリーナーを柔らかい布で乾拭きしてから、レザークリームを薄く塗りましょう。定期的なお手入れにより、本革の椅子にツヤがでてきます。味わい深い外観となりますよ。

 

 

椅子の木製部分のお手入れは塗装別に掃除方法を変えよう

木材を使う家具はオイル塗装かウレタン塗装で仕上げられている場合がほとんどです。ここでは木製椅子のお手入れを、塗装別に紹介します。

 

 

オイル塗装の木製椅子のお手入れ

オイル塗装の木材は表面に膜を作らないので、独特の木の手触りやしっとり感を楽しめます。

【普段のお手入れ】

乾いた柔らかい布、もしくは固く絞った布で椅子を拭きましょう。オイル塗装はシミを含めた木材の変化を味わうのも楽しみですが、水分や汚れの放置は木材自体の劣化をまねきます。すぐに取り除くよう心掛けてくださいね。

 

【定期的なお手入れ】

半年に1回、少量の専用オイルを布に染み込ませて椅子によく刷り込んでください。そのあとは乾いた布で拭き取り、仕上げましょう。オイルによっては完全に硬化するまで数ヶ月かかる場合もありますが、椅子を使い込むほどに味わい深さやツヤが出てきますよ。

 

 

ウレタン塗装の木製椅子のお手入れ

ウレタン塗装は木の表面をコーティングし、水分や汚れから木材を守ります。

 【普段のお手入れ】

ウレタン塗装された木材は水が染み込みません。ガンコな汚れも水拭きで落ちる場合がほとんどです。ただし水分が残ると汚れの原因となるので、最後は乾拭きを忘れずにしてくださいね。アルコールやシンナー・ベンジンといった溶剤は、塗装の劣化や変色となるので使用厳禁です。

 

 【定期的なお手入れ】

ウレタン塗装は定期的なお手入れが特に必要なく、日々の掃除のみで十分です。しかし大きなキズやへこみは簡単に修復できません。工場での削り直しといった補修が必要な場合があるので注意しましょう。

 

 

椅子の見逃しがちな部分のお手入れ方法

椅子は見えない部分の掃除がおろそかになりがちです。汚れを長期間放置すると、大量のホコリやカビの発生といった、衛生上好ましくない状態となってしまいます。椅子の表面を掃除したついでに、目が届きにくい部分もお手入れしましょう。

 

 

椅子の座面と背もたれの隙間

椅子の隙間にはゴミやホコリ、食べこぼしなどが溜まっています。掃除機の隙間用ノズルでこまめに吸い取りましょう。掃除機のノズルが入らない隙間には、薄手の布や綿棒でゴミをかき出せますよ。座面が取り外せるタイプはすべて外し、奥までしっかり掃除しましょう。

 

座面と背もたれの隙間は椅子を使うたびにゴミが溜まる部分なので、1週間に1回は確認してくださいね。

 

 

椅子の脚の裏

椅子の脚の裏もホコリが溜まりやすい部分です。しかしガムテープや粘着ローラーを椅子の脚の裏にポンポンと当てれば、あっという間にキレイになりますよ。椅子を逆さまにする必要がないので楽チンですね。ただし粘着ローラーは、接着が強すぎないフローリング用を選んでください。

 

座面と背もたれの隙間掃除と同じく、1週間に1回の掃除を目安にしましょう。

 

 

椅子の汚れや劣化を予防して長持ちさせるには

お気に入りの椅子は愛着もわき、ずっと使い続けたいものです。そのためには普段のお手入れのほかに、椅子の汚れや劣化の予防も欠かせません。少しの気遣いで大事な椅子とともに長く過ごせるので、ぜひ心掛けてくださいね。

 

 

状況に応じて椅子カバーをかける 

小さな子どもがいると、どうしても椅子やソファが汚れがちですよね。度重なる掃除を減らすためには、一時的に椅子カバーをつけてみましょう。カバーは洗濯できる種類が多いので、椅子自体の汚れ落としよりもはるかに綺麗な状態を保てますよ。

 

子どもが成長すれば椅子カバーの頻度は少なくなります。また、お気に入りのカバーの柄に出会えれば、模様替えのひとつとしても楽しめそうですね。

 

 

置き場所に気をつける

椅子で使われる生地や木材は、直射日光や熱、温度差に対して強くありません。そのため適さない場所に椅子を設置し続けると、材質の変色やひび割れといった劣化に繋がってしまいます。

 

椅子を長持ちさせるためには冷暖房器から遠ざけたり、日が当たりすぎないよう工夫しましょう。日中だけでも窓から距離を離すと、大切な椅子が長持ちしますよ。

 

 

 

おわりに

椅子やソファは長く使うことで愛着がわきますよね。定期的な正しいお手入れと、なるべく早い汚れの対処といった意識が、大切な椅子を美しく保つ秘訣です。お気に入りの椅子に囲まれて、穏やかなひとときを過ごしましょう。

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