日本のウユニ塩湖!山形の「ショウナイホテル スイデンテラス」はワ―ケーションに最高
「は〜。どっか遠くに行きたいな……」
在宅勤務で憔悴していた私、兼業ライターのひらりさ。季節が変わっても変わらない生活にストレスがMAXになりかけていたところ、山形県鶴岡市にワーケーションにぴったりなホテルがあるという情報が飛び込んできました。
ワーケーションとは、観光地でリモートワークしながら心と体を休める新しいライフスタイル。たしかに、狭いワンルームで限界を迎えた心身を癒すのに絶好のチャンスかも。というわけで、時間によって姿を変える、映えるホテル「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(ショウナイホテル スイデンテラス)」で、3泊4日のひとり旅を堪能してまいりました。
JR東京駅
新幹線って、よく考えたら絶好の作業場所
在宅勤務で遅寝遅起きが定着していましたが、今日は旅へのワクワクで早起きできた! JR東京駅から上越新幹線「とき」に乗り込み、JR新潟駅まで約2時間。 まとまった時間のおかげで、仕事が捗ります。
JR新潟駅で降りて、羽越本線の特急いなほへ乗り換えます。今回の目的地・JR鶴岡駅までは約1時間40分。
日本海の間近を通る羽越本線。移りゆく海の車窓風景を楽しみながら作業する時間、贅沢すぎる……。トンネルを抜けるごとに、違った海の風景が現れます。
スイデンテラス
静かな水田に浮かぶ、幻想的なホテル
鶴岡駅着。急いで返したかったメールも打ち終えた! 肩の荷が下りた気持ちで「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」に向かいます。
約20分歩くと……あった〜〜!
予想以上に、幻想的な建物が現れました。
2018年開業、2020年8月に「晴耕雨読の時を過ごす、田んぼに浮かぶホテル」を新たなコンセプトにリニューアルオープンしたスイデンテラス。レストランの個室環境や、宿泊者向けのライブラリを新設するなど、滞在環境がさらに充実しました。
従来からある共用ライブラリと合わせ、蔵書は約2,000冊だそう。密を避けながら「おこもり」するのにぴったりのアップデートがなされています。
1Fエントランスで検温と手指消毒を済ませ、レストラン「MOON TERRASSE」の2Fでランチ。
「山形県産ハーブ鶏と自社農園トマトのよだれ鶏」(税込880円)、「山ぶどうサングリア」(ノンアルコール、税込880円)をいただきます。お肉もお野菜も美味でしたが、炊き立ての「つや姫」が最高。「お米って、こんなに甘みがあるのか」と、今更驚かされました。
満腹でチェックインし、いよいよ宿泊棟へ。客室もすっきりしていて、とても過ごしやすそう! 木製のデスクも付いています。
早速仕事する? と思ったものの、今日はもう十分! と割り切り、地下1,200メートルから汲み上げているという、天然温泉に浸かることに。スパ施設では、内湯と露天風呂(ともに男女別)、フィットネスが利用できます。
内湯もさることながら、リニューアルで新設された女性用露天風呂が期待以上!
三日月のような形の浴槽が、さらに水辺に囲まれていて、空の色を写しとっていました。すき……。
すっかり温まった心と体で、すっきり眠ることができました。
スイデンテラス
贅沢ワーケーションと夕暮れマジックアワー
日々の疲れが癒えはじめた2日目。起きたら……朝からいいお天気! ホテルの敷地内を散策して、体を目覚めさせます。
MOON TERRASSEのテラス席を陣取って、最高の光景とともに、山形庄内の素材にこだわったフルーツやジュースも付いている朝食セット(税込1,870円/宿泊プランで異なる)をいただきます。テラスからは、レストラン名の由来ともなっている「月山」が見えます。すごい〜。
「山形牛の芋煮」が五臓六腑にしみわたり、朝からおかわりしたい気持ちでいっぱいになりました。
天気がいいから仕事もテラスでやっちゃお〜。MOON TERRASSEの反対側にある共用棟のテラスでワーキングタイムです。
ライブラリを利用して気分を変えられるのもGOOD。複数のテーマに沿って、新作から名作、話題の本まで多彩なラインナップがずらり。滞在中は、部屋に持っていくことができます。はっ、本を読んでないで、仕事もしなきゃ……。
オーボナクイユ
ケーキもパンも。地元で愛される名店
旅の間に終わらせたかった原稿の目処が立ってきた〜。お腹が空いたことに気づき、スイデンテラスから徒歩5分の「Patisserie Au Bon Accueil(パティスリー・オーボナクイユ)」へ買い出しに。2009年創業、鶴岡の名店です。
迷った結果、生ケーキの「バカラ」「シャインマスカットとマスカルポーネのデニッシュ」「焼菓子 詰め合わせ」を1つずつ買うことに。昼食兼おやつとしていただきました。
スイデンテラス
夕日の魔法と、地元の銘酒でしあわせ
午後も引き続き仕事に集中していたら、昼間滞在していた共用棟のテラスに人が向かう気配が。沈む夕日が水面に映り、絶妙な「映え」を作り出している! 夢中でシャッターを切りました。刻一刻と表情を変えていく空とスイデンテラス、これは本当に、写真でも伝えきれない美しさです。
ホテルを設計した建築家・坂茂さんはホテルの灯りにもこだわったとのこと。日が沈むと、その灯りで浮かび上がる姿も美しいです。
この日は温泉に浸かってから、館内の「SAKE LOUNGE」へ。フロントでプリペイドカード(税込1,500円)を購入すると、厳選した庄内産の日本酒や県産ワインの中から、グラス3杯をセルフで飲むことができます。
並べられたお酒に関する本を読みながら、以下3つのお酒を堪能。
「大吟醸 くどき上手」(亀の井酒造)
都内の飲み屋でも見かける、フルーティーな日本酒。蔵元が山形県にあることを初めて知った!
「Faucon ナイアガラ」(沖正宗 浜田)
米沢藩九代藩主・上杉鷹山にちなんだ、鷹が描かれたワイン。日本酒の蔵元が作っており、飲み口がまろやか!
「マスカットベーリーA・ブラッククイーン」(酒井ワイナリー)
山形県産の2つのブドウを使用した赤ワイン。濃厚なのにくどすぎない味。
どれもスイスイ飲めてしまい、あっという間に眠りに落ちる夜でした。
スイデンテラス
運動不足解消!フィットネス
早起きして景色を堪能→仕事頑張る、のリズムができてきた、3日目。昨日より早く、日の出前後に起きてみたら、だんだんと明るくなる空が、水辺に反射しているのが見られました。う〜ん、幻想的。
ここまで仕事ばかりだし体を動かしたいな〜と思っていたら、ありました。館内「フィットネス」。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のためウェア・シューズのレンタルは停止中でしたが、自前のものを持っていれば、宿泊者とフィットネス会員は利用O K。久々の筋トレはきつい……が、達成感は格別。ランドリールームもあるので、ウェアの洗濯も安心。シャキッとした気持ちで、仕事に向かうことができました。
ちなみにフィットネス以外に、レンタサイクルや、オーガニック石けん作りといった「アクティビティ」も充実。気分転換に良さそうだ〜。
べんけい
鶴岡自慢の「ガサエビ」に舌鼓!
最後は、駅前に足を延ばし、庄内料理が自慢の「べんけい」で夕食。
半個室がメインでゆったりできる店内で、おすすめだという「庄内風いも煮」(税込770円)、「ガサエビの唐揚げ」(税込980円)、日本酒利き酒セット(税込1,800円)をいただきます。鶴岡で育った大将から、山形風いも煮=牛肉+しょうゆ味なのに対し、庄内風いも煮=豚+味噌味だという豆知識も教えてもらいました。知らなかった〜。
日本酒利き酒セットでは、豊富なラインナップから、以下の4つをチョイスしました。
「栄光冨士 純米吟醸 SHOOTING STAR」(冨士酒造)
鶴岡市内の酒造で作られている、キリッとした夏酒。飲みやすすぎた!
「大山 特別純米酒 夏純米銀河」(加藤嘉八郎酒造)
星空のラベルが可愛い日本酒。さらっとしていて、いくらでも飲める。
「やまと桜 純米大吟醸 弁慶」(佐藤佐治右衛門)
店名を冠したオリジナルのお酒。フルーティーだけど辛口で爽やか。
「白露垂珠 Jellyfish」(竹の露酒造場)
鶴岡の名物である「クラゲ」に因んだお酒。ふんわりした甘みで幸せ。
満腹とほろ酔い気分で宿に帰り、22時には就寝。生活リズムが改善していく!
鶴岡市立加茂水族館
世界一の規模のクラゲ展示
いよいよ最終日。スイデンテラスに別れを告げて、前から気になっていた場所へ足を延ばします。鶴岡駅から路線バス(庄内交通)で40分ほどの臨海エリアにある、「鶴岡市立加茂水族館」です。
1930年に「山形県水族館」として創立され、紆余曲折を経て、2014年現在の水族館を新築オープン。現在は常時60種類以上のクラゲを展示し、クラゲ展示種数は世界一の規模を誇る由緒あるスポット。2019年に来場者300万人を達成しました。
来場時の検温・消毒、実演イベント中止などの感染症対策はありましたが、クラゲは問題なく見放題。館内で最もでかい直径5メートルの水槽「クラゲドリームシアター」に圧倒され、解説展示でクラゲの生態の面白さに触れ……クラゲって癒されるし面白いしすごい! ハッピ〜!
ワークもバケーションもたっぷりの3泊4日はこれで終わり。バスで鶴岡駅に戻り、羽越本線から上越新幹線を乗り継いで帰途へ。
自宅に戻り、ひと心地着いたところで、お土産に買った「スイデンせんべい」をパクリ。鶴岡への列車旅で整った生活リズムを維持できるよう、頑張るぞ!
東京駅
掲載情報は2020年11月26日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
今回の旅の行程
【1日目】JR東京駅→JR新潟駅→JR鶴岡駅→SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE
【2日目】SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE→Patisserie Au Bon Accueil→SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE
【3日目】SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE→べんけい→SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE
【4日目】SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE→鶴岡市立加茂水族館→JR鶴岡駅→JR新潟駅→JR東京駅
関連記事リンク(外部サイト)
冬の山寺へ、男ひとり旅。芭蕉ゆかりの古刹は水墨画の世界だった
秋保温泉で癒される。温泉宿、自然、グルメ…おすすめ8スポット
いざ、蔵王キツネ村へ!冬の宮城はゆるやかな異界に溢れていた
福島でケイビング体験!入水鍾乳洞やあぶくま洞が冒険心をくすぐる!
新潟と山形をつなぐ列車「海里」。車窓からの絶景にうっとり
旅するメディア「びゅうたび」は、ライターが現地を取材し、どんな旅をしたのかをモデルコースとともにお届け。個性たっぷりのライター陣が、独自の視点で書く新鮮な情報を、臨場感たっぷりにご紹介します。
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。