【世界の学校の違い】受験がない国や義務教育の年数など・・・意外と知らない世界の学校事情

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【世界の学校の違い】受験がない国や義務教育の年数など・・・意外と知らない世界の学校事情

学校事情は世界各国で異なります。例えば、日本では義務教育の年数が9年ですが、他の国では違います。

また、我が国では高校受験や大学受験が当たり前になっていますが、受験がない国もあるんです。

そこで今回は、それぞれの国での学校の違いや特色を分かりやすくまとめてみました!

北米

アメリカとカナダがある北米の学校事情はどうなっているのでしょうか?

アメリカ

アメリカには、日本のような全国共通の教育制度はなく、それぞれの州や学区によって学校の制度は異なります。

学校の年数

義務教育は小学校(Elementary)、中学校(Middle School)、高校(High School)の6-2-4制が一般的ですが、州によって違います。そして、この同期間が学年に関係なく義務教育になります。

学校の特徴

日本では年齢に応じて学年が決まっていますが、アメリカは学年ごとに学級があって授業レベルが決められているのではなく、それぞれの生徒が習熟度にあったレベルの授業を受けます。

つまり、学年は実年齢ではなく実力で決まり、飛び級制度があるのです。

カナダ

カナダの教育制度は地方自治制で、それぞれ州の教育省によって管理・運営されています。

学校の年数

義務教育の年齢も州によって異なりますが、6歳~16歳までが一般的です。

学校の特徴

公立学校では小学校・中学校だけではなく、高校も授業料は無料。9月に新学期が始まり、12月のクリスマスまでが1学期、クリスマスの休み後から3月末までが2学期、3学期は6月に終わります。

公用語の一つであるフランス語教育にも積極的で、フランス語集中プログラムなどを設けて自然にコミュニケーションがとれるような教育制度になっています。

アジア

日本に近いアジア圏ではどのような学校事情になっているのでしょか?

中国

中国の教育制度は6-3-3制で、日本と同じです。

学校の年数

中国の学校は、小学校が6年、中学校にあたる初級中学が3年、そして高校にあたる高級中学が3年に分かれていて、小学校と初級中学の9年間が義務教育です。

学校の特徴

中国にある学校は大半が公立学校になります。新学期は秋の9月にスタートし、日本と同様に受験もあります。

受験戦争は日本よりも激しく、大学入試センター試験に似た『普通高等学校招生全国統一考試』が行われる6月は、その激しさから「黒色六月(暗黒の6月)」と言われるほどです。

韓国

韓国は新学期が3月に始まり、翌年の2月まで。多くの学校では冬休みが長く、12月末~2月までお休みです。

学校の年数

韓国の教育制度は、日本と同じく6-3-3制で、小学校にあたる初等学校と中学校が義務教育になります。

学校の特徴

韓国は勉強熱心なことでも知られていますが、日本以上に受験戦争が激しいです。

多くの子どもたちは幼稚園生や小学生の頃から塾に通っていて、高校では大学受験に向けて、補修授業などで夜遅くまで勉強する学生が多いようです。

インド

インドの教育は中央政府と州政府が共同で実施するため、就学年数は州によって少しずつ異なります。

学校の年数

基本的には小学校が5年、中学校が3年、中等学校が2年、上級中等学校が2年となっていて、小学校と中学校の8年間が義務教育です。

学校の特徴

中等学校2年生と上級中等学校2年生の時に、全国共通テストが行われ、その結果が大学への進学に影響します。

インドの学校は日本と同じく4月から始まりますが、4月~5月は酷暑期なので入学してすぐに夏休みがあります。実際に学校が始まるのは6月からです。

中南米

日本から遠く離れた、地球の裏側にあたる中南米の学校事情はどうなっているのでしょうか?

ブラジル

ブラジルでは授業と授業の間に休み時間がありません。また、親が必ず送り迎えをします。

学校の年数

ブラジルの教育制度は、小学校・中学校の基礎教育が9年間で、高校の中等教育が3年間になっています。

授業は平日の半日のみで、生徒によって午前の部(7時~12時半)と午後の部(13時半~18時半)のいずれかを選択します。

学校の特徴

ブラジルでは日本と同様に受験競争が厳しく、高校までレベルの高い私立学校に通わせて一流大学を目指す学生も多いようです。

また、補習塾も多く、学校の勉強以外に塾に通ったり、志望大学に合格できない場合には浪人する学生もいます。

メキシコ

メキシコの教育は、メキシコ教育省が管轄しています。

学校の年数

メキシコの場合は、小学校6年間、中学校3年間、高等学校3年間の6-3-3制になっていて、義務教育は中学校までです。日本と全く同じ制度ですね。

学校の特徴

公立小学校と中学校では就学率向上のために、午前、昼間、夜間の3部制になっています。

基本的にはスペイン語での教育が行われますが、地域によってはナワトル語やマヤ語など少数民族との二重言語教育も行われています。

ヨーロッパ

そして、ヨーロッパ諸国の教育制度はどのようになっているのでしょうか?ヨーロッパの中でも大きな違いはあるのでしょうか?

イギリス

イギリスの場合、公立学校では原則としてすべての教育が無償です。私立学校は授業料が有料で、独立して運営されています。

学校の年数

イギリスの義務教育は5歳~16歳の11年間です。

初等教育は「プライマリースクール」と呼ばれていて5歳~7歳の前期課程と、7歳~11歳の後期課程に分かれています。

前期課程と後期課程は1つの学校として併設されているケースが多いですね。

中等教育は「セカンドリースクール」と呼ばれており、11歳~16歳の学生が通います。そして、セカンダリースクールでは学年が終わるたびに試験を受けます。

16歳で義務教育が終わると、「GCSE」と呼ばれる義務教育修了試験を受けます。

義務教育後、大学進学希望者は「シックスフォーム」と呼ばれる高等教育進学準備教育課程に進みます。

学校の特徴

イギリスの教育制度では、能力や経験に合わせてコースを選べるため、どんなレベルの子どもでも自分にあったレベルの勉強をすることができます。学習コースは多様化していて、将来を見据えた学習ができます。

イタリア

イタリアは、日本のとはかなり大きく違っています。

新学期は9月からで、イタリアの学校ではクラス替えがありません。小学校の5年間、中学校の3年間は同じクラスメイト、担任の先生と学びます。

学校の年数

イタリアは小学校から高校までが義務教育で、6歳~11歳の小学校5学年、11歳~14歳の中学校3学年、14歳~16歳の高校2学年までです。

ちなみに高校は4~5年あり、そのうち最初の2年が義務教育です。

学校の特徴

授業は午前のみで、13時30分頃には終了するため、給食はありません。月曜日から土曜日までみっちり勉強します。

下校は子ども1人で帰ることはなく、必ず保護者が迎えにきます。

また、成績や出席率などを学校で厳しく管理しているため、基準に満たない場合は中学校でも高校でも留年してしまいます。

フランス

フランスでは幼稚園に通う子どもが多く、全体の98.7%が幼稚園に通うため、3歳~16歳まで学校に通っていることになります。

学校の年数

フランスの教育制度は、6歳~10歳までの小学校が5年間、11~14歳までの中学校が4年間、15歳~18歳までの高校が3年間となっています。義務教育は6歳~16歳までの10年間です。

学校の特徴

フランスでは国籍に関係なく、公立学校は授業料が無料で、一部の例外を除いてすべての学校が男女共学です。

1学年を構成する年齢の区切りは日本と異なり、同じ年の1月1日~12月31日までに生まれた生徒を1学年で構成します。

新学期は毎年9月で、学校の後に塾に行く子はほとんどいないそうです。

フィンランド

フィンランドは日本とは違い、受験がありません。

学校の年数

フィンランドの教育制度は、小学校6年間と中学校3年間の一貫教育である「基礎総合教育」と、高校または職業専門学校にあたる「後期中等教育」、大学または高等職業専門学校にあたる「高等教育」に分かれています。

義務教育は基礎総合教育の9年間です。また、小学校から大学までの教育はすべて無償であり、小中学校では教科書なども無償で、給食に関しては高校まで無償となっています。

学校の特徴

フィンランドの学校事情で特に注目したいのが「受験がない」ということです。

そのため学力テストや偏差値もありません。また塾に通っている子どももいません。また隣国であるスウェーデンでも、フィンランドと同様に受験がありません。

アフリカ

発展途上国の多いアフリカでの学校事情はどのようになっているのでしょうか?

南アフリカ

南アフリカ共和国には9つの州があり、その州ごとに教育を管轄しています。

学校の年数

南アフリカの教育制度は、小学校が7年間で、高校が5年間となっていて、日本の中学校にあたる学校が存在しません。

学齢期は日本と同じく7歳からで、義務教育は高校2年生までの9年間となります。

学校の特徴

南アフリカでは日本と同様に、義務教育後も学業を続ける生徒が多いのが特徴です。

公立学校の授業料は地域によって異なり、無料の学校もあれば有料の場合もあります。

私立学校の授業料は公立学校の何倍もしますが、政府が出資している私立学校であれば授業料は比較的安いみたいです。

ケニア

ケニアの学校は、新学期が1月からスタートします。また、初等教育には日本のような学校区はなく、全国どの学校にも入学を希望することができます。

学校の年数

ケニアの教育制度は、8-4-4制になります。小学校にあたるプライマリースクールが8年間で、中学校・高校にあたるセカンダリースクールが4年間です。また、大学は4年制です。

そして、プライマリースクールの8年間が2010年から義務教育となりました。

学校の特徴

プライマリースクールとセカンダリースクールは無償化されており、教育費用がかかりません。

教育言語は基本的には英語ですが、共通語としてのスワヒリ語にも力を入れているようです。

ナイジェリア

ナイジェリアは貧困問題から、家の手伝いなどの理由で学校に通えない子がたくさんいます。小学校から大学までしっかりとした教育を受けられる子どもはごく少数しかいないのです。

学校の年数

ナイジェリアの教育制度は、6年間の小学校と、3年間の中学校の計9年間が義務教育となっています。

学校の特徴

小学校の授業料は無料ですが、学校の維持管理や教材費用、PTA費用などが必要です。それらのお金を払うことが困難なため、学校に通えないという子どもがたくさんいるのです。

まとめ

世界の国々の学校事情を調べてみると、日本と同じ点、違う点があることが分かりますね。義務教育機関や新学期がスタートする時期もそれぞれの国によって違います。

また、飛び級や留年制度がある国、さらに授業料や給食などがすべて無償の国、受験が全くない国もあります。

世界各国の学校の特徴を比較すると、とても興味深いですね。


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