オリーブオイルなど、野菜料理と摂りたい植物油の特徴や保存法

オリーブオイルなど、野菜料理と摂りたい植物油の特徴や保存法

食用油の中でも、植物の種や果肉などを原料とするのが植物油です。主な種類と特徴、使い方、保存方法を紹介します。

植物油の種類と特徴

植物油とは、その名のとおり、植物に含まれる油分を圧搾や抽出することで得られる油のことです。主な植物油の種類とその特徴、栄養や使い方を紹介します(栄養成分量は可食部100gあたり)。

●オリーブオイル

オリーブオイルは植物油のなかでもβ-カロテンを多く含む

[特徴と栄養]
オリーブの果肉に含まれる油分を採取した油で、独特の香りと風味がある。ビタミンE(α-トコフェノール)7.4mgを多く含むほか、β-カロテンを180μg(マイクログラム)と植物油のなかでも多く含む。

[使い方]
調味料、焼き物、炒め物、ドレッシングなど。

バージンオリーブオイルとオリーブオイルの違い

バージンオリーブオイル
オリーブの実を搾り、濾過しただけの、化学処理を行わない一番搾りのオイル。中でも「エキストラバージンオリーブオイル」は酸度が0.8%以下で最高級のオリーブオイルといわれます。加熱せず、サラダやマリネ、パスタや焼き魚にかけるなど、生食に適しています。

オリーブオイル
バージンオイルと精製したオリーブオイルをブレンドしたもの。焼き物、炒め物など幅広く使われます。

●ごま油

ごま油にはビタミンEのうちγ-トコフェノールが多い

[特徴と栄養]
ごまの種子が原料で、香ばしい香りと独特の風味がある。ビタミンEのうち、α-トコフェノールは0.4mgだが、γ-トコフェノールを43.7mg含む。

[使い方]
中華料理のほか、炒め物や揚げ物、ドレッシングなど。

●えごま油

えごま油にはαリノレン酸が多い

[特徴と栄養]
えごまはシソ科の一年草で、種子を絞ったえごま油には必須脂肪酸の一種であるαリノレン酸を豊富に含む。またビタミンE(α-トコフェノール)2.4mgと多く含む。

[使い方]
加熱はせず、ドレッシングなど。

●あまに油

あまに油にはビタミンEのうちγ-トコフェノールが多い

[特徴と栄養]
あまの種子を絞って取れる油。ビタミンEのうち、α-トコフェノールは0.5mgだが、γ-トコフェノールを39.2mg含む。

[使い方]
ドレッシングなど。

植物油の賞味期間と保存方法

油は熱、空気(酸素)、光の3つの要因によって酸化し、さらに開封すると酸化を促進する物質が混入するので、これらを遮断するように保存することが大切です。

●開封前の賞味期間

缶、着色ガラス瓶、紙容器:製造後約2年

無色ガラス瓶:製造後約1年半

プラスチック容器:製造後約1年

なお、ごま油は比較的酸化しにくく、風味も安定しているので、上の容器の場合、それぞれ半年長くもちます。

●保存方法

[開封前]
酸化の3つの要因の中では特に光の影響が大きいので、透明な容器の場合は暗所で保存する。

[開封後]
ボトルキャップをきっちり閉じ、虫や異物が混入しないようにして暗所に保存する。缶に入っているものでふたがない場合は、ラップなどできっちりと閉じる。

揚げ油の保存

揚げ油は濾過、またはが沈んだ後に上澄みを保存容器に入れ、虫や異物が混入しないようにシールして暗所で保存します。揚げた後の油は、使用前の油より品質劣化が早く進むので、できるだけ早めに使いきります。

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最後に

さまざまな種類がある植物油を、いろいろな料理で利用してみましょう。

最終更新:2022.03.24

文:アーク・コミュニケーションズ
イラスト:林タロウ
監修:カゴメ
出典:
日本食品標準成分表2015年版七訂(油脂類)
一般社団法人日本植物油協会
植物油の原料
植物油の種類と特徴
植物油の保存方法
東京税関「オリーブオイルの輸入」(オリーブオイルの使い方、バージンオリーブオイルとオリーブオイルの違い)
日本貿易振興機構「日本産食材ピックアップ えごま」(えごま油の特徴)
北海道農政事務所「衰退してしまった亜麻栽培を約40年ぶりに復活!」(あまに油の特徴)

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