【図説で愛でる劇中車 第8回】これぞマッドマックス! 相棒・インターセプターと、狂気に満ちた敵の改造車
【連載:図説で愛でる劇中車】
国内外問わず様々な映像作品(アニメも含め!?)に登場したあんな車やこんな車を、イラストレーター遠藤イヅルが愛情たっぷりに図説する不定期連載!
第8回は、1979年の初公開以降、コアで熱いファンを生み出したアクション映画「マッドマックス」シリーズから、同映画の車としてまず思い浮かぶ「V8インターセプター」をはじめとした3台の車をご紹介しましょう。
多くの作品に影響を与えた「マッドマックス」
1979年、オーストラリアで製作された「マッドマックス」で展開される舞台は、そう遠くない未来。
暴走族による凶悪犯に対抗する警察組織「MFP(メイン・フォース・パトロール)」の警官マックス(マクシミリアン・ロカタンスキー)が、暴走族に復讐する姿を描いた作品です。
1981年に作られた続編の「マッドマックス2」では、荒廃した大戦後という世界観、モヒカンヘアの「ザ・悪党」という姿の敵役などが登場してバイオレンスの度合いをアップ。漫画「北斗の拳」や、ロボットアニメ「蒼き流星SPTレイズナー(の、第2部)」や、アメリカのプロレスラーユニット「ロードウォリアーズ」など各方面にも大きな影響を与えました。
その後1985年に第3作「マッドマックス/サンダードーム」、そして2015年になって最新作の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が公開されています。
余談なのですが、第1作「マッドマックス」って実は超低予算で、「世界一興行収入と製作費の差が大きい映画」としてギネスブックに認定されたことがあるそうです。
マッドマックスといえば「V8インターセプター」
そしてマッドマックスといえば、マックスが乗り込む相棒で、「サンダードーム」以外に“出演”する黒塗りのパトカー「V8インターセプター」です。
精悍なフロントマスクに太いリアタイヤ、ボンネットからはエンジン、ボディサイドからは左右4本ずつ排気管が顔を出す大迫力のこの車、劇中では「ブラック・パーシュート・スペシャル」と呼ばれています。
ベースはオーストラリア・フォードの「ファルコンXB GT」。351キュービック・インチ(5.8L)のV8エンジンはDOHC化され、ウェイアンド製スーパーチャージャーによって600馬力を発生するという設定でした。
第1作では、黄色、青、赤の派手なカラーリングが印象的な、ファルコンXAやXBを改造したMFP用セダン型パトカーも登場。イラストでは、マックスが乗り込んだ仕様を描いてみました。
「怒りのデス・ロード」に登場する狂気に満ちた改造車
第3作「サンダードーム」以来27年ぶりに製作された、マッドマックスシリーズ最新作「怒りのデス・ロード」では、「マッドマックス2」以降の「文明社会が崩壊した世紀末感たっぷりな世界」が引き続き描かれていますが、「サンダードーム」ではあまり出てこなかったカーアクションがスケールアップして復活。
しかも登場する車たちは、車体がハリネズミみたいにトゲトゲだったり、車体前部に人をくくりつける十字架をもっていたり、常軌を逸した狂気に満ちた改造が施された車ばかり! そのすべてを網羅することはできないため、ここでは厳選して1台だけ描いてみました。
それが、 1959年式キャディラック・クーペ・ドゥ・ビルを改造した「ギガホース」。敵の首領「イモータン・ジョー」の車で、ボディをなんと“2段重ね”、V8エンジンもダブルで搭載。ドでかいタイヤによって全高はなんと4mというモンスターです。いったいどうやったらこんな車を思いつくんでしょう(驚愕)!
上映40周年を記念してイベントも開催。人気はまだ続く!?
そんなマッドマックスシリーズは、ヒャッハー! な破天荒ぶりで1979年の上映から今でも人気が高く、V8インターセプターはレプリカを作る人もいるほど。
日本でも2019年11月に「マッドマックス・コンベンション2019」が開催され、第1作でグースを演じたスティーヴ・ビズレイ、「マッドマックス2」の敵ヒューマンガス役のシェル・ニルソンなども来日して登壇。マッドマックスファンを熱狂させました。
まだまだこれからも、マッドマックスシリーズの人気は衰えることを知らないようです。
文・絵/遠藤イヅル
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※本記事は十分に調査したうえで掲載しておりますが、すべての情報の正確性において一切の責任を負うものではありません。あらかじめご了承ください
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