「魚介類は白ワイン以外でもイケるのか!」 世界はついに日本酒と魚介が最高に合うことに気付き始めた!
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刺身や焼魚など、日本の魚介料理をつまみにお酒を飲むならやっぱり日本酒が最高ですよね。そもそも日本酒は海に囲まれた島国・日本で、魚介料理に合うように発展したお酒。しかもうま味成分のアミノ酸を多く含んでいるため魚介類のうま味を増幅させる効果もあり、どんな魚介料理にも合うということは当然でしょう。ちなみに魚類のことを「さかな」と呼ぶのは“肴”から転じた言葉であり、酒の肴に魚介類が多く使用されたためなのだとか。
魚介類には日本酒が合うことを世界に提唱
そんな日本酒ですが近年はもはや日本人のためだけのものではなくなってきました。実は日本酒の輸出量は9年連続で過去最高記録を更新中で、2019年2月に国税庁によって発表されたデータによると輸出総額は222億円にものぼるそうです。海外における日本酒人気は年々高まっているわけですね。
しかしその一方、欧米には「魚介類には白ワインを合わせる」という固定概念が強く残っているのが現状。確かに同じ魚介料理でも、フレンチやイタリアンの魚介料理なら日本酒よりもワインの方が合うという認識は日本人の間でもありますよね。自分がフレンチやイタリアンのレストランで魚介類を食べるときのことを想像してみても、なんとなく「白ワイン」を注文せねば……という気持ちになってしまいます。
海外で日本酒の人気が高まっているとはいえ、そんな状況では海外で魚介類と日本酒の相性のよさに気づいてもらえるわけがありません。せっかく日本酒の人気が高まっているのに、魚介類と合わせないなんてもったいない。もっと魚介類と日本酒の相性の良さを世界に広めたい!
そこで世界に向けて日本産食品の普及を推進している「日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)」では「Escape the Ordinary(日常からの脱却)」をコンセプトに、欧米市場に向けて魚介類と日本酒のペアリングを提唱するプロモーションを展開しました。
このプロモーションではニューヨーク、サンフランシスコ、ロザンゼルス、ロンドン、パリという世界3か国5都市で、現地の人気メディアとタイアップし、影響力の高いソムリエや著名シェフを起用した動画で魚介類と日本酒が合うことを訴求。ペアリングを来場者に体験してもらうイベントも開催するなど、日本酒の海外プロモーション史上でも類を見ないほど大規模なものとなりました。
さらにその一環として、今年10月から11月にかけて各都市の魚介料理店とコラボし、魚介類と日本酒のペアリングを楽しめるポップアップイベント「Restaurant Paired(レストラン・ペアード)」を展開。こちらがとても斬新なイベントで、その結果も実に興味深いものとなったのです。
体験者の約86%が「今後も日本酒を飲み続けたい」と回答!
「レストラン・ペアード」ではいったいどのような施策が実施されたのかというと、普段は通常営業をしている飲食店のダイニングエリアを真っ二つに区切り、通常通りの体験を提供する「Ordinary(日常)」エリアと、魚介料理と日本酒という新しい体験ができる「Escape the Ordinary(日常からの脱却エリア)」を設置。そのふたつのエリアは内装やテーブルクロス、スタッフのユニフォームなどに対象的な色調を使うという演出なども盛り込まれました。
各都市のグリーターにはイケメン双子を起用! もちろん対象的なカラーのユニフォームを着用しています。よく似た顔をしているから余計に違いが目立ちますよね。
ロンドンではダイニングエリアを真っ二つに分けるだけでなく、新たにポップアップ店舗をオープン! 看板や外観デザインまでこの日のために作り込まれました。力が入ってますね!
このようにいつもと違う店舗の雰囲気のなか、現地の多くの方々に魚介類と日本酒のペアリングを提供した結果、なんと体験者の約86%が「今後も日本酒を飲みたい」と回答。たくさんの人が魚介類と日本酒というペアリングの素晴らしさに気づくという結果になりました。
どんなことでも固定概念を覆して非日常を認めるというのはとても難しいこと。筆者自身もすっかり「日本食以外の魚介料理はワインのほうが合う」とすっかり思い込んでしまっていましたが、今回のイベントでは海外の多くの人が魚介類と白ワインのペアリングを試したうえで、魚介類と日本酒のペアリングを高く評価したわけです。これってとんでもなくすごいことじゃないですか……!?
多くの人が実際に“日常から脱却”し、大反響となった「レストラン・ペアード」の様子はダイジェストムービーでもご覧いただけます。魚介類と日本酒の相性に気づいた外国人の皆さんの表情を見ていると、なんだか日本人として嬉しい気持ちにもなってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=tRqlL0qyp7w [リンク]
JFOODOの今回のプロモーションによって日本酒の海外での認知度がさらに高まっただけでなく、日本のほかの水産物や食品のさらなる輸出拡大にも繋がる一歩となったことは間違いないはずです。
皆さんも日本食以外の魚介料理を食べる際には、ワインではなく日本酒とのペアリングも試してみてはいかがでしょう。
(執筆者: ノジーマ)
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