スチャダラパーの新曲はHondaの歴史を辿ったクルママニアに捧げる超名曲! 東京モーターショー2019で初披露(インタビュー&レポート)

東京モーターショー2019の開催に合わせて10月23日に公開されたスチャダラパーの新曲『The Power of Dreams』がものすごく素敵なんですよ。

スチャダラパーは『今夜はブギー・バック』の大ヒットで知られる人気ラップグループ。実は筆者のノジーマも20年超の大ファンで、以前にはBoseさんがMCを担当されていたGYAO!のオリジナル番組『さきどりBose』に出演させていただいたこともあるのです。

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https://getnews.jp/archives/2052590 [リンク]

クルマにはそこまで興味のない僕でしたが、大好きなスチャダラパーの新曲ということで聴いてみると、この曲『The Power of Dreams』にはとても惹かれるものがありました。

『The Power of Dreams』はHondaとコラボレーションして誕生した楽曲で、タイトルにはHondaのコーポレートスローガンがそのまま採用されています。

この手のタイアップ企画はよくある話ですが、新曲を聴いてみると最初から最後までHondaへの愛が溢れていて本当にすごい。歌詞には往年の名車の名前やCMで使われたフレーズなどが頻繁に登場し、映像を交えたミュージックビデオを見ているとHondaに特別愛着がなくても懐かしい気分になってきます。

歌詞と映像がシンクロしまくる5分43秒の超大作。きっとこの曲を作るには苦労されたポイントがたくさんあったことでしょう。この新曲が東京モーターショー2019で開催されるスペシャルライブで初披露されると聞き、せっかくなのでスチャダラパーの3人にインタビューをお願いしてしまいました。

インタビュールームに入るなり「あれ、なんでここにいるのよ」「あんなメシばっか食べてるのに痩せたよね?」と僕に絡んでくるBoseさん。BoseさんがANIさんとSHINCOさんに僕が変なアレンジレシピばかり作っていることを教えてくれたり、実に和やかな雰囲気でインタビューが始まりました。

3人にHondaとの接点から尋ねてみると、80年代後半から『今夜はブギー・バック』が大ヒットした1994年頃まで、ANIさんが運転する『シビックシャトル』に機材やレコード一式を詰め込み、メンバー全員で乗り込んでスタジオに通うという生活を送っていたそう。

SHINCOさんはクルマにこそ乗っていないものの『デュオ』や『ダックス』などの二輪車を愛用していた時期があったり、旧車好きのBoseさんは90年代に『シティ カブリオレ』に乗り、現在も『シティターボ』をいつか入手したいと企んでいるとのこと。それぞれがHondaには特別な思い入れがあるご様子でした。

「Hondaはクルマも宣伝もポップで、若々しくて、デザインがいいなと思っていて、いまだにそういうイメージが強いですね。それを今回の曲に落とし込んでいこうかなと」(Boseさん)

そんなHondaへの想いだけでなく、Hondaの歴史をたっぷりと詰め込んだのが新曲『The Power of Dreams』。制作をするにあたり、スチャダラパーの3人はまずHondaから創業者・本田宗一郎氏について書かれた書籍を渡され、膨大な歴史のなかから「これは絶対歌詞に入れてほしい」という要望を受けるところからスタートしたそうです。

「要望を詰め込んでいくだけでも3分じゃ絶対に収まらない尺になる」「だってセナだけでも1曲いくでしょ?」と笑い話にしていたBoseさんですが、そんなリクエストに応えながらもHondaの創業から未来までを紡ぐ曲に仕上げるのはもはや職人技。映像監督ともこまめに連携をとりつつ、発電機やエンジンの名称まで出てくるマニアックな歌詞を明るくフューチャー感のある曲にのせ、ひとつの映像として見ごたえのある作品に仕上げています。

「映像ありきで完成する曲だと思っていたけど、歌詞に出てくるものを取り巻く時代や風景が浮かぶ言葉を使うことを気をつけたかな」(Boseさん)

「E300っていうジェネレーターなんて業者以外誰も気にしないアイテムだけど、祭の風景を描いて、その屋台のバックグラウンドにはE300の音が鳴ってるとかね」(ANIさん)

そんな新曲を引っさげて東京モーターショー2019でのスチャダラパーのスペシャルライブがスタート! 来年デビュー30周年を迎える大ベテランのスチャダラパーですが、こういった会場でのライブはなかなか慣れない様子。ステージに登場するなりMCから始まり、お客さんとの距離感をかなり気にされている様子でしたが、それでもしっかり盛り上げるところはさすが!

終盤には『今夜はブギー・バック』も披露されて特設ステージの盛り上がりは最高潮に。そしてラストは「この曲はたぶんここでしかやらない。自分たちのライブでHondaのことを言っててもおかしいでしょ」という前フリから新曲『The Power of Dreams』を初披露!

ライブでも映像を背後で流し、ステージのまわりでライブを見ていた人だけでなく近くを通りかかった人たちの視線も釘付けに。会場がまさに一体となり、東京モーターショー2019でのスペシャルライブを締めくくるのにふさわしい演出となりました。いやぁ、実に素晴らしいライブでした!

今回の東京モーターショー2019に出展していたHondaのブースでは定期的に『The Power of Dreams』の映像が流れていたのですが、この曲をBGMにブースに用意されていたHondaの歴史をたどるコーナーを歩くのはもう格別。スチャダラパーの3人のお話をうかがい、ライブを見たあとだとなおさらで、3人のHondaへの愛もトッピングされて往年のクルマやバイクが一層輝いて見える気がしました。

Hondaの歴史とこれからを紡いだ名曲『The Power of Dreams』。クルマ好きな方にはぜひ映像と一緒に聴いてみてください。

(執筆者: ノジーマ)

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