新じゃが調理法!皮ごと食べられる新じゃがをおいしく味わうコツ
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春から夏の間に旬を迎える新じゃがいも。みずみずしくて甘みがあり、皮ごと食べられるのも新じゃがいもならでは。そこで今回は、料理研究家の高城順子先生に新じゃがいもをおいしく味わう調理のコツを教えていただきました。
新じゃがいもの基本の調理法
新じゃがいもは水分を多く含んでいるのが特徴。また、皮が薄くやわらかいので、皮つきのまま調理できます。水洗いするときは、強くこすると皮がむけてしまうので、タワシやブラシを軽く当てて、表面の汚れを落とします。
小粒のものなら、丸ごと茹でましょう。ラップで包み、電子レンジで加熱してもOKです(加熱時間は大きさによって異なるので、途中で竹串を刺して様子を見ながら加熱してください)。
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新じゃがいもの基本の茹で方
水っぽくなりすぎるのを防ぐため、皮つきのまま茹でるのがおすすめ。皮を食べない場合も、茹でてからむくようにしましょう。
新じゃがいもに向く料理、不向きな料理とは?
新じゃがいもは比較的小粒なものが多いため、じゃがバターや揚げ煮など、丸ごと調理するおかずにぴったり。細切りにしても、水分が多いので加熱中に形が崩れにくく、肉や野菜と炒めるのにも向いています。
型崩れしにくいメリットがある反面、味がしみにくいので、カレーや肉じゃがなどの煮込み料理にはおすすめしません。また、通年で出回っている貯蔵じゃがいもに比べてデンプン質が少なめなので、コロッケやポテトサラダにも不向き。ホクホク感が弱く、水っぽくなってしまいます。
食感別!新じゃがいものおいしい食べ方
1. 丸ごと茹でて濃い味と合わせる
皮つきのまま丸ごと茹でたら、しっとり、ほっくりした食感を熱いうちに味わいたいもの。コクが少ないので、味の濃いものと組み合わせるのがポイントです。相性が良いのは、バターのほか、クリームチーズ、イカの塩辛、明太子、キムチ&ごま油など。シンプルながら一皿で満足できるおかずになります。茹でたてを半分に切って、彩りよくトッピングすれば、オードブル風に!
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2. せん切りにしてサッと火を通す
せん切りや細切りにして水にさらせば、サクサク、シャキシャキとした歯ごたえに。生で食べてもOKですが、ソテーや中華炒めにしたり、サッと湯がいてなますやナムルにしたりと、新じゃがいもでしか味わえない食感を活かした料理ができます。大きな粒のものを使うと、長さがあって扱いやすいでしょう。
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3. 茹でてから油でコーティングする
小粒の新じゃがいもを丸ごと茹でた後、油でコーティングして調理すれば、表面はカリッ、中はホクッ。2つの食感が引き立ちます。マッシュルームやたこと合わせてアヒージョに、丸揚げして甘辛煮にと、和洋を問わず幅広く活用できます。
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4. 潰して粘りを出す
茹でた新じゃがいもは、あつあつの状態で潰すとほっくりしますが、粗熱を取って皮をむき、よく冷ましてから潰すと、粘りが出てモチモチに!めんつゆをかければとろりとした舌ざわりの副菜に、ハンバーグ状に丸めて焼けば、もっちり食感のユニークな一品になります。粒の大きなもので作るのがおすすめです。
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モチモチの粘りを出すには?
茹でたら十分に冷まし、すりこぎで餅をつくように潰します。5分以上続けると、もったりと粘りが出てきます。
付け合わせにもメインのおかずにも活躍する新じゃがいも。お気に入りの味わい方を見つけて、旬のおいしさを堪能しましょう。
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高城順子
料理研究家・栄養士
女子栄養短期大学食物栄養科卒。和・洋・中華料理の専門家に師事した後、料理教室の講師を経て、フリーの料理研究家に。研究途上、栄養学の見地から野菜や果物のより有効な活用を思い立ち、エスニック料理の真髄を学ぶために東南アジア諸国を訪問。そこで習得した「美味しい健康食」の料理法をまとめ、発表した『くだものと野菜のヘルシークッキング』は、各方面から評価を得る。
入手しやすい材料からちょっとした工夫で作る家庭料理が人気。テレビをはじめ、多数の雑誌で料理を発表し続けるとともに、新しい時代の食文化啓蒙活動にも力を入れている。
[じゃがいも]茹で方や保存法、品種別レシピの紹介
![[じゃがいも]茹で方や保存法、品種別レシピの紹介](https://getnews.jp/extimage.php?6b2683b80327e8cfe89d71635c6ca96c/https%3A%2F%2Fwww.kagome.co.jp%2Flibrary%2Fvegeday%2Fimg%2Fvegetables%2Fimg_potato_main.jpg)
じゃがいもはビタミンCが豊富。炭水化物を多く含みますが、米やパンにくらべて低カロリーです。緑色になった皮や発芽部分には有害なソラニン という物質が含まれるので、その部分は厚めに皮をむき、完全に取り除いてから使いましょう。
最終更新:2022.12.27
文:KWC
写真:菅井淳子
監修:高城順子、カゴメ
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