カシアスのフィリップ・ゼダールが50歳で死去

カシアスのフィリップ・ゼダールが50歳で死去

 フランスのハウス・ミュージック・デュオCassius(カシアス)のPhilippe Zdar(フィリップ・ゼダール)が仏パリで死去した。享年50歳だった。

 「彼はパリの建物の高層階の窓から誤って転落した」と彼のエージェントSebastien FarranがBBCとAFPに話しているが、事故当時の状況に関する詳細は発表されていない。

 1980年代からアーティストとして活躍していたゼダール、本名Philippe Cerboneschiは、1994年にユベール・ブームベースことHubert Blanc-Francardと組み、ラ・ファンク・モブというユニット名でヒップホップ音楽をプロデュースしていた。その2年後にハウス・ミュージックに適所を得た彼らはカシアスとして始動、ダフト・パンクやエールなどを世界の舞台に押し上げたフランスのエレクトロニック・ミュージック・シーンで活躍した。

 南仏で育ったゼダールは若い頃からジャズにも傾倒し、 Etienne De Crecy(エティエンヌ・ドゥ・クレシー)と共にMotorbass(モーターベース)としていわゆる“フレンチ・タッチ”ムーブメントをAlex GopherやDJ Mehdi、そしてもちろんダフト・パンクやエールらとけん引した。モーターベースが同名の自主レーベルから1996年にリリースしたアルバム『Pansoul』(パンソウル)はフレンチ・タッチの記念碑的作品として認識されている。

 カシアスのデビュー・アルバム『1999』もこの年にヴァージンからリリースされ、全英チャートで28位を記録した。タイトル・ソングは全英シングル・チャートで7位を獲得し、カシアスがチャートに送り込んだ5曲の内の1曲となった。

 また、スティーブ・エドワーズのボーカルをフィーチャーした2002年の「The Sound of Violence」は、米ビルボード・ダンス・クラブ・ソングス・チャートで1位を獲得している。

 カシアスの二人はDJ/プロデューサーとしても需要があり、フェニックスやMCソラーと仕事をしていたほか、2016年のアルバム『Ibifornia』ではライアン・テダー、ビースティ・ボーイズのマイクD、キャット・パワー、ファレル・ウィリアムスなどがゲストとしてフィーチャーされていた。 2019年6月21日にニュー・アルバム『Dreems』が発売予定だった。

 ゼダールの訃報を受け、カナダのエレクトロ・ファンク・デュオのクロメオ、オーストラリアのフライト・ファシリティーズやジ・アストン・シャッフル(など、多くのアーティストが追悼コメントを発表している。

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