血液を採取する必要なし!1滴の唾液で糖尿病の進行具合を判定するバイオセンサー

近年のAIの進歩により、血液を採取しなくても、汗や涙、唾液などの体内からの分泌物を手がかりに身体の状態を判定することが可能になりつつある。

ここで紹介するのは、オーストラリアの製薬メーカーiQ Group Globalが開発した、1滴の唾液で血糖値を測定可能なバイオセンサーだ。糖尿病治療分野では世界初の試みである。

・使い捨てタイプのバイオセンサー

今日の世界において、11人に1人が糖尿病もしくは糖尿病予備軍と言われている。現行の糖尿病の治療に欠かせないのが血中のインスリン値を測定する血液検査だが、頻繁な血液採取に対し身体的および精神的苦痛を感じている人は少なくない。

そこで、ニューカッスル大学有機エレクトロニクスセンターのPaul Dastoor教授は、糖尿病患者のQOLを上げることを目的に、唾液で血糖値を測定するバイオセンサーを開発。その後、iQ Group Globalが技術を取得した。

バイオセンサーは薄いトランジスタに埋め込むことで、デバイスの小型化を実現。使い捨てタイプとなっており、使い勝手が良いことも特徴のひとつである。

・グルコース値をリアルタイムにスマホへ送信

バイオセンサーはスマートフォンアプリとも連動。バイオセンサーが電気反応をリアルタイムにモニタリングし、その都度アプリに送信する。スマートフォン上でグルコース値の変動の具合が一目で判るため、糖尿病の管理に役立つツールとなり得ること間違いない。

現行の血液検査に比べ、100分の1の量のグルコースで糖尿病を発症しているかどうかを判定。それゆえ、少量の唾液による診断を実装可能というわけである。

BGN Technologies

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