東京理科大工学部発ベンチャーが国内外から8億円超の増資!ウェアラブルロボット「マッスルスーツ」の海外展開、新製品の開発へ
・「マッスルスーツ」を開発した東京理科大発のベンチャー、8億円超の資金調達
東京理科大学工学部から誕生したベンチャーの株式会社イノフィスでは、作業支援型のウェアラブルロボット「マッスルスーツ®」を開発。このたび同社では第三種割当方式による増資をおこない、香港のShun Hing グループ、台湾のJOCHU社のほか、国内投資家のNECキャピタルソリューションおよびベンチャーラボインベストメント(※)、東京理科大学インベストメント・マネジメント、SMBCベンチャーキャピタル、三生キャピタルなど計9者を割当先として、2019年1月31日をもって、総額8億640万円の資金調達を完了した。
国内に加えて、香港や台湾からの投資も受け、8億円を超える資金の調達を達成。調達資金は、新製品の開発投資や販促活動、香港や台湾の企業とパートナーシップを組んでの海外展開に活用し、マッスルスーツ拡大を進めていきたい意向だ。
※NECキャピタルソリューション社とベンチャーラボインベストメント社は共同での出資。
・“装着型の作業支援ロボット”で人の動作を手助け
イノフィスは、「生きている限り自立した生活を実現する」を理念に掲げ、人の動作を助ける装置の開発に取り組んでおり、「マッスルスーツ」をはじめとする装着型の作業支援ロボットを展開している。
「マッスルスーツ」は、空気圧で稼働する人工筋肉のはたらきで装着者の動作を補助し、作業時の身体負担を軽減させる装着型ロボット。特に腰部の補助に特化しており、人を抱え上げる、重い物を持ち上げる、中腰姿勢を保つ、といった作業時に効果を発揮する。
・介護や製造業、建設業などで導入
介護福祉サービス、製造業、物流業、建設業、農業といった分野で活用され、腰痛発生の予防、労働環境改善や人手不足対策に貢献している。2014年の販売開始以降、現在3モデルを展開中で、2019年1月現在の累計出荷台数は約3800台以上。2018年10月には、腰部に加えて腕の動きもアシストする「マッスルアッパー(商標出願中)」の販売も開始。大掛かりな設備が不要で、重量物の取扱いを可能にする。
東京理科大学から生まれた気概に溢れるベンチャーの取り組みに、将来性を感じ共感する人々が国の内外を問わず多くいるからこそ、今回の大幅な増資に至ったのだろう。こういったロボットテクノロジーが身近になっていけば、ロボットの力を上手に借りつつ、これからますます進む少子高齢化社会において、多くの人が生涯現役で活動したり、日常を楽しんだりできるようになるかもしれない。
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