『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』は歴代55人が総出演! “常識”を破り続けてきたその魅力

2018年で15周年を迎える『プリキュア』シリーズ。その初代『ふたりはプリキュア』と最新作『HUGっと!プリキュア』がが共闘する『映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』が2018年10月27日より全国公開されます。

今回は2016年3月公開の『映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』以来約2年半ぶりに“オールスターズ”と冠しており、歴代のプリキュア55人が総出演。担当声優も揃い、言葉通りの豪華な共演となります。ポスタービジュアルでは、キュアブラック&ホワイトと『ハグプリ』以外の48人がちいさくなってしまっていて、白い仮面をつけたあやしげな生き物がステンドグラスのお城の中心に……。プリキュアたちがどうしてミニサイズになってしまったのか、続報が気になるところです。

もともと「女の子だって暴れたい」というコンセプトではじまった『プリキュア』シリーズ。『ふたりはプリキュア』では闇の世界のドツクゾーンの怪物ザケンナー相手にパンチとキックで肉弾戦を繰り広げるブラックとホワイトの雄姿が女の子の心を掴みました。従来であれば“魔法”を使って敵を倒すというストーリーのアニメが多かった中、ヒーローものさながらの戦いぶりが新鮮であり、“女子らしさ”の殻を破った作品でもあったのです。また、なぎさのラクロス部のOGにあたる藤田アカネが、大企業のOLを辞めて、たこ焼きカフェ「TAKO CAFE」をやっているといった描写もあり、社会の既成概念とは違った生き方を肯定していたことも見逃せません。

性別関係なく、自由にありたいしあるべきだというメッセージは『ハグプリ』にも受け継がれています。2018年6月10日に放送された第19話では、はなの妹でギターの好きな同級生えみるがファッションショーに出演するというストーリーでしたが、兄の正人が「女の子らしくないし、家風に合わない」と「女の子もヒーローになれる」というコンセプトを真っ向から反対。さらにモデルを務めるアンリに対して「女子みたいだよ、君の格好」と否定していきます。そんな正人に対して、はなが言い放ったひと言「ひとの心をしばるな!」にグッときた人も多いのではないでしょうか。

その後、ファッションショーを見てストレスをためた正人はクライアス社によってオシマイダーにされてしまいますが、捕らえられたアンリが「ぼく、お姫様ポジション?」というところにキュアエールが「男の子だってお姫様になれる!」と果敢に肯定してオシマイダーに挑むシーンは、多くの大人の心も揺さぶりました。

振り返ると、どの『プリキュア』も自分のしたいことを否定する存在がいて、それを肯定していくというストーリーが描かれています。いわば社会の“常識”を相手にいつも戦い続けてきたということもできるでしょう。そんな歴代の『プリキュア』が55人揃った時にどんなチカラを発揮するのか……。『プリキュア』ファンならずとも必見です。

映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア(公式サイト)
http://www.precure-movie.com/ [リンク]

(c)2018 映画HUGっと!プリキュア製作委員会

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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