アメコミヒーローをロボに乗せるのは日本の伝統!? 映画『ニンジャバットマン』ガジェット裏話も!中島かずき×水﨑淳平インタビュー
『天元突破グレンラガン』や『仮面ライダーフォーゼ』の中島かずきさんが脚本を手がけ、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズOPや『ポプテピピック』などで注目を集める水﨑淳平監督率いる神風動画が初の長編アニメーションに挑戦した戦国タイムスリップ・アクションエンターテイメント『ニンジャバットマン』が6月15日(金)に公開。
世界中で愛されるアメコミ『バットマン』のキャラクターが日本の戦国時代にタイムスリップするという、前代未聞のストーリーは情報解禁とともに話題に。
『バットマン』という作品に対し、「ダークな雰囲気もポップな雰囲気も出せる幅広いイメージ」を持っているという中島さんと水﨑さん。今作は『バットマン』シリーズの中でも、ぶっ飛んだエンターテインメント作品に仕上がっています。
ガジェット通信では、そんなお二人に作品の裏話からネタバレありの小ネタまで、たっぷりとお話を伺いました!
※ネタバレありですが、文字で読むだけでは何を言っているかわからないと思うので、ネタバレにならないかもしれません(笑)。
集められたスタッフを見て「察した」水﨑監督
――今作で意識したことは?
中島:クリストファー・ノーラン的なシリアスなテイストももちろん良いんですけど、アメコミの幅というのはあって、アダム・ウェスト版のある種ファンキーな楽しさみたいなものが最近は少なくなっている気がしたので、ああいう明快な『バットマン』の活劇を作りたかった。特にジョーカーは今、少し哲学的なヴィランになっているところがあるんですが、そうじゃない陽気な愉快犯のジョーカーもいいんじゃないかなと思って。日本でやるなら、思い切り振り幅を広げて日本のやり方で楽しいことをやれたらいいかな、と僕は思いました。
――『バットマン』のキャラクター設定自体は変わらないのに、作品によってこれだけ振り幅があるのもすごいですよね。
中島:水﨑さんとも言っていたんですけど、丁重に「日本のアニメの世界にようこそ」と、アメコミのキャラクターたちの本質は変えないけれど、周りの状況があまりにもおかしなことになっていたら、こういった振る舞いになるよね、というのをちゃんとやりたかった。
水﨑:呼ばれたスタッフの顔ぶれを見たときに、「あ、なるほど」と、察しました(笑)。一番得意なところに持ち込めばいいのかなと。
中島:そうそう。それはもう、(アニメプロデューサーの)里見哲朗さんの意志ですよね。過剰な脚本家と過剰な監督と過剰なキャラクターデザイナーが集められたら(笑)。
水﨑:そこで察した(笑)。僕の中で、アメリカ人って日本に来ると、一切日本語に対応していこうとしないで、英語でゴリ押ししてくるイメージがあるんですよ。その英語でゴリ押ししてくる感じを、前半にバットマンがバットモービルや自分のガジェットでゴリ押しして立ち向かって行く感じに重ね合わせたんです。
――そのバットマンが変わっていくところも描いていますよね。
水﨑:そうですね。断じて英語に馴染まない日本人に対して挫折するアメリカ人みたいな(笑)。「コンニチハ」とか頑張って言ってみる感じ。あくまで僕の考えるアメリカ人像ですけどね!
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