アメコミヒーローをロボに乗せるのは日本の伝統!? 映画『ニンジャバットマン』ガジェット裏話も!中島かずき×水﨑淳平インタビュー

――ヴィランたちが実在する戦国大名に扮していますが、キャラの振り分けは?
中島:今回、ゴッサムのヴィランを日本の戦国大名に置き換えていますが、明智光秀だったらトゥーフェイス、上杉謙信は女性という説があるからポイズン・アイビー、隻眼のデスストロークは伊達政宗とか、そういう配置をする楽しみはありました。
――ヴィランたちはタイムスリップすると、すんなり武将や大名になっていますよね。
中島:実は、戦国大名たちは入れ替わりでゴッサムに行っているので、アーカムアサイラムの牢屋の中に居るんです。戦国時代の配下たちは、時空震コンバータの影響で、お館さまはこの人だ、となんとなく思っているんです。だから、「え、ここに来たらこのポジションになってんの?じゃあ好きなようにやっちゃえ!」ってヴィランたちもやっています。
本編映像:『ニンジャバットマン』ゴッサムシティのヴィランが日本の戦国大名に![BATMAN NINJA]
https://youtu.be/ydC7M78vwpA[YouTube]
海外でもAmazing!と絶賛!? 一番やりたかった百姓パート
――神風動画にとっては初の長編アニメということで、今回はかなり挑戦だったんじゃないかなと思うのですが。
水﨑:僕は、無理かもしれない、という想いが片隅にずっとありながらやっていました。これ、途中で降りるケースもあるのかもしれない、と思いながら、90分近くを作るのはちょっとした賭けでした。ただ、社会人なのでやっぱり保険はかけないといけない。それが、前半20分のガジェットを全部出すところで、そこがこのプロジェクトの分岐点です、と念押しの発言をしました。そこまで作れたらあとはギブアップせずに作れると思う、と。半分くらいでギブアップされたら、みなさんのダメージが一番でかいなと思ったので、全体の1/3くらいまでって保険をかけたんです。
そこまで出来るかどうかも自分ではハラハラして見ていたんですけど、すごくまとまって仕上がったので、じゃあ20分作れたら、残り65分もまぁ同じだろう、これを3回やればいいんだって。
――あのクオリティのものをあと3回やればいい、という考えがすごいですね(笑)。
水﨑:15分とかも経験はあるので、20分は割りと手の届く距離かもしれない、と思ったんです。

――中島さんは出来上がっていくのを見ていていかがでしたか?
中島:最初に見たのは、アフレコ用のコンテ撮影だったんですが、そのときの百姓のパートを見てビックリして、このコンテ素晴らしいなと思ったけど、よもやこのままやるつもりはあるまい、と思ったらそのままだったので、感動しましたね。オールCGと言っていたけど、こんなこともぶっ込んでくるんだ、と本当に想像のはるか上を行く面白さでした。あのシーンが実は僕が一番やりたかったシーンだったので。
――ああ、そうなんですね。
中島:プロデューサーにあのシーンが長いから切れ!と言われたけれど、ここを切るなら僕は降りる!って言い張ってやっていたところを、やっぱり水﨑さんはわかってくれていて、すごく挑戦的なシーンにしていただいたので、一番しびれましたね。

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