正直、車なんて全然いらない“都心of都心”に住む一児の母が、車を買ったらいいことだらけだった件
▲毎週必ず車で息子とお出かけ。歩けるようになったらディズニーランドデビューさせようと目論見中
息子が生まれて生活が一変した筆者。出かけるときは常にずしりと重いママバッグを肩にくいこませ、病院や保育所を往復しています。
都心部在住の筆者はマイカーがなくても十分に生活できるのですが、遅刻しそうなとき、雨が降っているとき、寒すぎてつらいとき、ついめんどくさくなってタクシーを呼んでいました……。迎車料金410円+運賃の支払いでスイカが料金不足になる生活に疑問を抱きはじめ、ついに先日購入! 実際、車のある生活は便利で楽しく、その有用性は想像以上!
今回は、都心に住むママ目線で、車のある生活を率直にレポートします。
購入のきっかけは、息子に自然体験をさせたい!
子供が男の子。
これが車購入の最大のきっかけでした。子供が生まれ、この先どんなふうに育てるべきか考えました。
出産前の私は、大好きな新宿伊勢丹とスイーツと宝塚歌劇を無限ループするという生活を送っていたのですが、子供をそれに付き合わせるのは考えもの。
毎週末、伊勢丹で高級おもちゃをウインドウショッピングして、疲れたらカフェでお茶して……ってそんなOLみたいな育て方をしていたのではまずい!
男の子なら、体を動かすこと、自然に触れ合うことが成長過程において大切だと思ったのです。
山でカブトムシを捕まえたり、川で水遊びをしたり、キャンプやバーベキューもいいですね。
でも、私が住むのは都心of都心。自然体験にたどり着くためには距離がありました。
さらに、自然体験を楽しむには釣り用具、虫捕りカゴ、網、保冷バッグ、水着にテントなど、かさばる器具や遊具がつきものです。交通手段と輸送手段が必要でした。
そう、車です。
▲購入したのはBMW 320iラグジュアリー。執筆時点での中古車価格は総額150万~総額450万円ほど。自然体験だけでなく、そこに向かう道中の車内空間も家族の楽しい思い出になるのではと思い、購入に至りました
▲憧れだったBMW。エンブレムを見るだけでアガるー!!! しかし、ウインカーとワイパーが国産車と左右逆なので、しょっちゅうワイパー動かしちゃう
【車を買って変化したこと その①】夫婦の会話が増えた!
車のある生活によって、休みの過ごし方が一変しました。
かつては、休みの日になれば私は趣味の宝塚歌劇観劇へ、夫は趣味の山登りへと、桃太郎のおじいさんとおばあさんばりに行動を別にしていた私たち。
しかし、納車されたその日から、「どこ行く?どこ行く???」と、車に乗りたいがために家族揃って行動するようになりました。
そして、家族で過ごす時間や夫婦の会話が増えました。
というのも、運転中は車の揺れが気持ちいいらしく、子供がよく寝るんです。その間に、夫婦でしっかり話ができます。
しかも、お店のようにまわりの人に気を使う必要もないので、外では言いにくいこともガンガン話せるのがいいところ。
平日は夫が帰宅する頃には私が子供とともに寝落ちしていることも多く、落ち着いて話はできていないので、この時間で家族の予定、タスクの確認やその対応方針についてまとめて会話しています。
仕事か! っていうね。でも、はかどりますよ~。
【車を買って変化したこと その②】行動範囲が広がった!
車の最大の醍醐味ですが、行動範囲ががぜん広がりました。
かつてのお出かけ先は、基本電車でのアクセスがよい場所。自然と「行き先」が「行きつけ」にかわってきて、マンネリ化していたのが悩みでした。
しかし、車を買ってからというもの、「今まで行ったことのない場所」を探して出かけるようになりました。距離は遠くないけど電車で行くには不便な場所や、ずっと行ってみたかった憧れのスイーツのお店を開拓する楽しみたるや。Googleマップに印を付けて次はどこに行くかニヤニヤ眺めるのが最近の喜びです。
先日は、等々力渓谷に行き、息子に都会のオアシスを体験させました。電車で行けない場所ってわけではありませんが、車がなかったら絶対に行っていないだろうな。そしてそのほど近くにある、スイーツの金字塔といわれるオーボンヴュータンで極上のケーキを買って帰り、クオリティ・オブ・ライフが確実に上がってます!
▲先日、家族で等々力渓谷に行った際の写真。息子もお出かけを喜んでいました!
【車を買って変化したこと その③】子供とのお出かけのストレスがが軽減!
子供とのお出かけは、とにかく荷物が多くて重い。
忘れたら地獄を見るおむつとお着替えにはじまり、哺乳瓶やミルク、離乳食にスプーンにスタイ、出先で子供が退屈しないようにおもちゃなど、常に小旅行なみの荷物を持ち歩かなければなりません。さらに移動にはベビーカーか抱っこひもも必須。最寄り駅までの移動だとしても結構めんどくさい。
その点、車であれば重い荷物を持ち歩く必要がありません。さらに、外出先で重いものやかさばるものを買ったとしても、トランクに収納できます。
▲車に積むことを考えてベビーカーを買ったわけではなかったため、荷室に入れる際に若干つっかえますが……収納できます。車を買ってベビーカーの出番がぐんと減りました
さらに、子供って、検診や予防接種、怪我や病気などでしょっちゅう病院に行く機会があります。そのときに雨でも降っていようものなら、外出の予定そのものを取りやめたくなるほど。
前述のとおり、子供との外出は荷物の山。当然濡れるわ、足元見えずに水たまりに突っ込むわ、滑ると危ないわでなかなかハード。ゆえに、雨の日の外出は100%タクシーを使っていました。
ということで、雨の日こそマイカーの本領発揮。ドアツードアで濡れずに目的地にたどり着けるなんて、文明の利器に感謝しかありません!
しかし、つい便利だからとどこへでも車で移動していた結果、1ヵ月で2キロ太りました……。これは、妊娠後期でも危険なハイペースな太り方。夫も子供も心なしかふくよかになっており、家族全員明らかに運動不足の傾向に……。春になったら、車でスポーツのできる場所に行こうと思います。
【車を買って変化したこと その④】泣いてもOK。即対応で赤ちゃんもハッピー
外出時、混んでいる電車にベビーカーを乗せるのって相当気を使います、ていうか、肩身が狭いです……。車ならそういう気兼ねがいりません。これは精神的にかなり楽です。
一番つらいのは逃げ場のない電車やバスでぐずられたとき。泣き止ませようと焦るとそれが子供に伝染して余計にぐずったり、重い荷物を持って揺れる車内で立ってあやさなければならなかったり……。何より、不快を訴えている赤ちゃんがかわいそう。
でも、車なら子供が泣いても周囲を気にする必要がありませんし、サインを出している赤ちゃんの要望にすぐに応えてあげることができます。
赤ちゃんが泣いている理由として考えられるのが、空腹。車ならすぐに授乳もできるので、赤ちゃんも満足です。オムツが気持ち悪くて泣いている場合も、オムツ替えの場所をわざわざ探す必要がなく、車内で対応できます。
眠くて泣いていることもあります。その場合も、車の揺れに合わせて背中をトントンと軽く叩いてあやせば、割とすんなり寝てくれます。
また、コートを着込んだ子供にとって、暖房がよく効いた電車やバスの中は暑く、不快で泣いていることも。車なら、服の脱ぎ着もその場でできて子供は快適です。
といった具合に、他人に気を使わなくて済むという気楽さと、赤ちゃんが心地よい状態でお出かけできるというのは、もしかすると車を持つ最大の魅力なのかもしれません。
▲チャイルドシートにも慣れて、最近はドライブ中はとってもいい子。暖かくなったら、いろんなところに行こうね
【車を買って変化したこと その⑤】お金を使わなくなった
消費の燃え尽き症候群とでも言いますか。「家と車を買って一人前」という昭和の価値観で生きてる自分としては、こういう大きな買い物をすると、目標達成しちゃった感があり、買い物欲がうせたというか。目標見失ったみたいなところありまして。
例えば、休日の過ごし方にしても、以前の私(たち)なら、
銀座でパフェを食べる → 子供がぐずったので私、授乳室に移動 → 夫、蔦屋書店で待つ間読んでいた本が気に入ったので買う → そうこうしているうちに小腹がすいたのでスタバでお茶とフードを食べる → 通りすがりのショップで『ヒルナンデス!』で紹介していた便利調理グッズを見つけ、興奮して購入(使っていない) → 帰り道に翌朝のパンとおやつの菓子パンを無駄にたくさん購入……
てな具合に、本当に必要ないものでも、目に留まればついつい買ってしまう日々。一つ一つは高くなくても、チリツモで結構な額、無駄な出費をしておりました。
ところが! 前述のとおり、車を買ったことで私の買い物熱はみるみる冷めました。服も靴もさほどときめきません。デパートで買い物する時間があるなら、車でお出かけしたいと思うようになりました。
そして車の場合、お店に入るには駐車場に止めなければいけません。用のないお店にふらっと入るために、あちこち駐車場を探し回るのはおっくう。
また、コインパーキングやデパートの駐車場、どこもかしこも都内は駐車料金が高い! 時間制なので、30分400円の場合、31分でも800円発生してしまいます。いつも最低限の料金で収まるように、「あと何分!?」と用事を済ませるのに必死です。
そのため、店の前を通りがかったときに気になって買っちゃう……といった“なんとなく消費”がかなり減りました。
総じて車を買ってよかった!
もちろん、都心で車を買うということはシビアな現実もあります。そもそも駐車場を借りるのにすごくお金がかかったり、文中で少し触れたように、駐車料金が高かったり、運動不足になって太ったり……。
さらに、私も夫も筋金入りのペーパードライバー。下手の横好きで家族でドライブはしょっちゅうしているのですが、先日上京した母を迎えに行こうとしたら、「怖い」とすげなく断られました。
親や友人に車の便利さを享受してもらうには、まだまだ腕を磨く必要があるものの、我々家族にとっては期待以上に快適な車のある生活。運転が上達した暁には、もっとたくさんの荷物を載せられる車に乗り替えて、アウトドアを楽しむつもりです。
text/武田尚子
photo/逢坂聡、武田尚子
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