楽器の常識が変わる!?テキサス大学の学生が開発した6弦ヴァイオリンがスゴイらしい

ヴァイオリンの弦は4本。その常識が今、覆されようとしている。

・3Dプリントで実現した“規格外の楽器”

テキサス大学オースティン校(UT)の学生チームが開発したのは、3Dプリントによる6弦ヴァイオリン。なぜ、このような楽器を作ったのか。きっかけは、チームの中心人物ショーン・ライリー氏の個人的な願望だ。

7歳からヴァイオリンを習っているライリー氏は、名門ジュリアード・スクールで学士号と修士号を取得した音楽の才人。チャールズ皇太子の65歳の誕生日に、演奏を披露したこともある。

そんな彼が恋い焦がれるのが、世界で最も偉大な作曲家と評されるジョン・アダムスの“the dharma at big sur.”という曲。信じられないほど複雑な構成に惹かれたライリー氏は、同時に4本の弦でこの曲を演奏するのは難しいと判断。6弦ヴァイオリンの製作を決意する。

・完成したヴァイオリンによるリサイタルも決定

コストを大幅に抑えるため、3Dプリントの利用を思いついたライリー氏は、早速仲間を集め始める。デザイン担当は、機械エンジニアのダニエル・グッドウィン氏。当時ファウンドリーという、テキサス大学図書館と美術大学の共同施設で働いていた彼は、すぐこのプランに賛同。ライリー氏の夢をかなえるべく、チームに参加する。

その後、美術大学の学生で彫刻家でもあるレベッカ・ミルトン氏の協力を得て、デザインが決定。ファウンドリー内の3Dプリンターを使い、1年の歳月をかけて、念願の楽器を完成させた。

ヴァイオリンの音は、手作りの部品を専門とするニューヨークの会社へ、ライリー氏が注文したエレクトリック・バイオリンのピックアップ。これを、本体ののブリッジ領域に取り付け、ストリングの振動をデジタル信号に変換することで、共鳴を増幅している。

その精度は高く、発案者のライリー氏もいたくご満足の様子。今月22日に、初のリサイタルを行う予定だ。不可能と称される夢も、テクノロジーによって実現する時代。あっと驚くような楽器が、これからもどんどん世に出てくるだろう。

souce by UT News

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