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年間膵炎で5回入院する入院マニアライターが語る『病院のグルメ』~第3回~

相も変わらず、膵臓の調子が悪くなるライター・丸野裕行ですが、絶食期間を過ぎ、おかゆの上澄み(通称・重湯)をなんとかうまく食いたいなという気持ちが高まりすぎて、病院に入店しているコンビニの調味料を買いあさる暴挙に!

さて、これからどんなメニューが出てくるのか、さぁお立合い!

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第二段階は、二分がゆで

食べ進めているうちに、昔、裏社会系雑誌の取材で訪れたラブホテル専門の清掃(※絶対訳あり)のプロが言っていたのを思い出した。「欧米系の外国人が入った後の浴槽は豚汁みたいに濁る」とドヤ顔で言い放った彼は、地元である栃木から福岡のラブホテル街までやってきた筋金入りのダメ人間で、取材していて楽しかった。

というか、今食べている重湯って、その湯舟の色っぽいのかななんて思ってしまう。ちょっとばかり食欲は失せるけど、空腹感には勝てるわけはない。

次にまぶすのは、淡白なあんかけ冷ややっこ(豆腐)に対して、これまた淡白な味ではあるけれど、大豆に歯向かうサクサクな食感をプラスしてくれるえびせんべい。これを投入すると、なかなかの歯ごたえがいいアクセントになる。ファミマやるなぁ~。しかもえびせんべいは、膵臓を刺激する脂質が異様に低いし、最強のアイテムだ。

さらに次の食事では、第二段階の二分がゆに格上げ。
おっと、いきなり膵臓に戸塚ヨッ〇ス〇ールばりのスパルタじゃないですか。ちょっと食べただけで膵臓周辺に痛みが出て、それでも「おい! おまえ甘えるな!」とオールで水面をバシャバシャ叩かれる感じ…。

係長が課長代理に格上げされた程度のことだが、舌に当たる感覚はまったく違う。月とすっぽん。温水洋一と城田優ほどの差を感じる。味付けの要である塩をフリフリ。さらに食感プラスのファミリーマートプライベートブランドの醤油せんべいを粉砕したものをパラパラと…。

口に運ぶと、隣の(※4人部屋の大部屋)大腸ポリープの爺ぃが「ぷぷぅうぅぅぅ~…」と屁をこく。潔癖症の俺だが、入院時には、あまり気にならず、へんなスパイスが加ったくらいにしか思わないのである。しかし、ちょいとばかりは気になるので、ファブリーズ(※森の香り)をそちら側のカーテンにふりつつ、二分がゆを味わう。

これはね、いいですよ。米粒が喉を通るところ、そして濃厚なとろみ。感動的な味わい。てか、ファブリーズが入ったのかもしれない。なんだか、森の香りがする。やっちゃったね、う~ん。

鼻の感覚と舌の感覚が研ぎ澄まされたので、ファブリーズの匂いだけで食欲減退…。口の中にC・W・ニコルが忍び込んでくる。

屁よりもファブリーズの方がイヤって、どれだけ腹減ってるんだよ!生きるために食うという本能の方が勝っている。

膵炎をこじらしているときに口にしてはいけないもの

急性膵炎をやったときには刺激物は厳禁なんだそうで、それがこれです!

・アルコール: ひとまず禁酒しないと膵臓を刺激する
・油、脂ものの食べ物: 揚げ物や脂っこい肉。ドレッシングもノンオイルにしなければならない。マヨネーズも厳禁で、外食も基本的には要注意。肉だけでなく、パスタなどもかなり油が使われていて調子をくずすことが多い
・甘いもの: 甘いものは避ける。洋菓子よりも和菓子が体調管理にはオススメ。果物も果糖が多く、食べ過ぎないようにする
・辛いもの: 胃に刺激を与える香辛料は膵臓に負担をかける
・カフェイン: これも胃や膵臓に負担をかけるので控えめに。ほうじ茶や烏龍茶などにもカフェインは含まれ、麦茶、番茶、どくだみ茶、黒豆茶、ハーブティーなどは問題なし。コーヒーに代わるものとしては、タンポポ茶がいい

う~ん、なかなか難しいけど、41歳のおじいちゃんになっているので、もう油物に興味もなくなってきた

<赤ウインナーなんてアウトレイジくらい悪人>

そろそろ五分がゆへレベルアップ!

「おい、なんだか担当医師が言っていたけれども、俺たち細胞が待ち望んでいた米粒が食べられるらしいぜ」という歓喜の声が胃の細胞というか繊毛から聞こえてくる。

なんじゃいこれは!メシじゃ、メシじゃ! メシ祭りじゃ! なんでもかんでも調味しちゃれ!

俺はこのとき、またまた気がついた。

「入院するのって、なんだか色気のある看護師さんもいるし、食もおいしいし、いいんじゃねぇ?!」という思いが!

≫≫続く

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 丸野裕行) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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