モルガン財閥創始者の豪邸

access_time create

かつてアメリカ人の友人のおじさんのお宅へ伺ったことがありました。場所はアメリカでなくカナダの首都オタワ。ニューヨークと比べると静かな落ち着いた都市で、そのオタワにある友人のおじさん宅は豪邸でした。どの位の豪邸かと言うと「ロールスロイス」がガレージにある豪邸でした。その時も外国の豪邸は桁違いだなと驚いたことを思い出しますが、こちらニューヨークのモルガン邸はまさにアメリカンドリームの極めつけでありました。

先ず、モルガンって何者なんでしょうね?

投資家、銀行家で1837年生まれの方ですからこの世にはもういらっしゃいません。J.P.モルガンやモルガン・スタンレーのモルガンはこのモルガンさんのお名前です。銀行家の息子として生まれました。アメリカの大富豪としてカーネギーやロックフェラーが浮かびますが、このお二方は叩き上げです。ですからジョン・モルガンとは同じ富豪でも背景が違いますね。

なぜ背景の違いを記したかと申しますと、マンハッタンには金融のモルガン、鉄鋼のカーネギーやフリックの旧自宅の豪邸が美術館に姿を変えています。カーネーギーの元邸宅はクーパー・ヒューイット国立デザイン美術館と名前を変え、またカーネギーの元部下であったフリックも同じく五番街に豪邸を構え、その豪邸はフリック・コレクションと言う美術館になりました。

これら二つの富豪の元邸宅は豪華ですが、モルガンの邸宅と比べると見劣りしてしまうのです。モルガンの生まれながらにして恵まれた境遇は邸宅にも現われていて、特に書籍コレクションの部屋が圧巻なのです。教養と言いましょうか、知的で素敵で圧倒的に他の豪邸の質と引き離しています。

それに何より太っ腹と言うか金曜日の夜7時から9時までは無料入館できるのです。例えば近代美術館(The Museum of Modern Art)や他の美術館は金曜日に時間制限で無料入館もあるのですが、近代美術館には無料入場券を受け取る長蛇の列が出来その分待たされますが、旧モルガン邸の金曜時間制限の無料入館は無料入場券など必要なく、そのまま美術館に入るだけ、荷物チェックも何もされませんので、「ただいま!」感覚で入ればいいのです。

コンサートや映画上映が出来るホールが地下にあります、真っ赤な椅子の色が艶やかで、そのすわり心地のいい椅子に座って美術館説明の映画が見られます。15分と言う短さもいいですね。ガラス張りのエレベーターはを気持ちいいほど乗り心地がよく、一階の広い空間ではフルートとチェロの演奏が館内に響きます。エレベーター内でも聞こえてきます。BGMがCDでないのです。

こちらの美術館はThe Morgan Library & Museumと言う美術館名で、美術品他モーツアルトの直筆の楽譜やルイ14世の筆跡も見える書面も展示されています。

ニューヨーク旅行はお金を使いますよね、しかし、この美術館でしたら無料入場なのです。しかも、入場券をもらうために並ばされることなく、すんなり美術館にスルーで入っていけるのはいい感じです。

場所は225 Madison Avenue で36丁目のマディソンアベニューにあります。金曜日の夜7時から9時までが無料です。美術館としても素晴らしいのですが、それ以上にこの大邸宅は必見に値します。

画像:frickr from YAHOO!
http://www.flickr.com/photos/49869727@N07/4702308830/sizes/m/in/photostream/

※この記事はガジェ通ウェブライターの「あおぞら」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. モルガン財閥創始者の豪邸
access_time create
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。