若者にとって「批判=喧嘩を売る」という意味!? 今井絵理子参議院議員「批判なき選挙、批判なき政治」にさまざまな意見

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2017年6月23日に公示された東京都議会議員選挙。それに合わせて自由民主党の今井絵理子参議院議員が次のようにツイートして、波紋を広げています。

今日から都議会議員選挙が始まります!「批判なき選挙、批判なき政治」を目指して、子どもたちに堂々と胸を張って見せられるような選挙応援をします^^

この「批判なき選挙、批判なき政治」という言葉に対しては「日本語がおかしい」「安倍独裁のこと?」といった非難のリプライが集まり、「当選後の勉強が足りているとは思えない」といった意見も見られました。

一方で、『はてな匿名ダイアリー』には若年層が「“批判”をすっごい悪いことって意味で使っている」と指摘するエントリーが投稿されています。

はてなの中高年は今井絵理子の発言を理解できない
https://anond.hatelabo.jp/20170624022831 [リンク]

これによると、今井参議院議員が「学力・教養はかなりの底辺」として、同様の境遇の人にとって「“批判”は和を乱すとか喧嘩を売るって意味でしかない」「意見をぶつけ合うことは異常事態であって悪いこと」と分析、「“批判なき選挙”は“ネガキャンとかしないニコニコ選挙”みたいなイメージ」としています。

この「批判」=「場を乱す悪い事」捉える「若者文化」については、「マジか」と驚く声が多数上がっているほか、「若者だけじゃなくオッサン・オバサンも批評が嫌いだよね」「義務教育のうちに科学教育の基礎を叩き込むべき」といった意見も見られました。

この件に関して、武庫川女子大学講師の井上雅人氏は次のようにツイート。

学生のプレゼンにコメントすると、「どうして批判するんですか!」と激怒されることは随分前からあった。よくできました以外のコメントは全て悪口や人格否定だと思っていて、それが批判だと思っている学生は多い。なので、そういう学生が他の人を批判するときには、単なる悪口になりがちになる。

井上氏は続けて「若者が批判という言葉を、悪口とかいちゃもんとか人格否定という意味で使っているが、その使い方は間違っているから訂正する必要がある」という旨の持論を展開。「他人の意見を人格攻撃とは違う位相で丁寧に批判する文化が喪失しかねない」と懸念していました。

「批判」という言葉の世代間ギャップが思わぬ形で表出した今井参議院議員のツイート。いずれにしても、「批判」=「悪口」ではないということを誰もが踏まえる必要があるのではないでしょうか。

※画像は『Twitter』より
https://twitter.com/Eriko_imai/status/878072125252182017 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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