どんな期待も、抱いてはいけない。
心臓に悪いストーリーと知りつつ、小栗旬、野村周平、妻夫木聡ら豪華俳優陣とヒット作を輩出し続ける大友啓史監督作という話題性につられまんまと鑑賞。結果、大変な疲労を背負い込んだ。一度も心休まるところがないノンストップスリラーエンタテイメント、救いなんて甘いものはこの作品では鼻で笑われる。人の命の重さとは、悪とは、表現とはーー様々な疑問をもたせられ、そしてそれを置いて行くスピード展開。ぐるぐる休まらない頭と心の中、特筆すべきはカエル男。これからこの作品を鑑賞してみようと思っている方は、ぜひ前情報なしで観てほしい。凄まじい演技力、俳優とはかくあるべしという見事な化けっぷりに驚愕するだろう。
text Miki Suzuki
【ストーリー】 雨の日だけに発生する連続猟奇殺人事件。死体を見せることにこだわる犯人・カエル男は、自らをアーティストと呼び、犯行現場には必ず謎のメモを残す。連続する事件の関連性を捜査する刑事・沢村(小栗旬)と部下の西野(野村周平)は、驚愕の次のターゲットに気づく。カエル男の罠にはまり、逆に追い詰められていく沢村。謎の“私刑”執行アーティスト・カエル男は一体誰なのか?その本当の目的とは?そして、沢村が絶望の密室(ミュージアム)で見たものとは…!?あなたは最悪のラストを期待する。
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■出演:小栗旬 尾野真千子 野村周平 丸山智己 田畑智子 市川実日子 伊武雅刀 / 大森南朋 松重豊 / 妻夫木聡
■原作:巴亮介『ミュージアム』(講談社「ヤングマガジン」刊) ■主題歌:ONE OK ROCK “Taking Off” (A-Sketch)
■監督:大友啓史 ■脚本:髙橋泉 藤井清美 大友啓史 ■音楽:岩代太郎
■製作:映画「ミュージアム」製作委員会 ■制作プロダクション:ツインズジャパン ■配給:ワーナー・ブラザース映画
■公式サイト:http://www.museum-movie.jp © 巴亮介/講談社 © 2016映画「ミュージアム」製作委員会
11月12日(土)全国ロードショー
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