“草食男子”の名付け親「ダメ人間でもできる脱原発運動を」

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「草食男子」の名付け親でもあるコラムニスト・深澤真紀さん

 「脱原発を目指す女たちの会」のキックオフ集会が2011年11月23日、東京都杉並区の区立杉並芸術会館で行われ、400人を超える人々が参加した。登壇した著名人を含む43人の呼びかけ人はそれぞれの想いを語り、「草食男子」の名付け親・深澤真紀さんは、脱原発の活動を広げて残していくためには「(自分のような)ダメ人間でもできる運動」にすべきだと語った。

 「脱原発を目指す女たちの会」は、「脱原発」を共通の目標とし、さまざまな立場から活動を行っている女性たちが、それぞれの想いや考えをボランティアで訴えかける会。社民党の福島瑞穂党首は、「核と人類は共存できない。3月11日をスタートに、脱原発の政策転換にすべての力を結集して勝っていきたい。脱原発を必ず実現できるように頑張っていきましょう」と意気込みを述べた。

 この日ライブを行った歌手の加藤登紀子さんは、「脱原発の会を、なぜ女たちだけでやろうとしているのか、理由がいると思った。男たちは戦争に負けたとき打ちひしがれたが、女たちは米を研いでご飯を食べさせていた。子どもたちを抱きしめて笑い合っていたはず。そういう力が女にはある」と女性の”強さ”について触れた。

 「草食男子」の名付け親でもあるコラムニスト・深澤真紀さんは、「大学時代に女子学生の就職活動のミニコミをやっていて、バブル期にフェミニズムや反原発運動に関わっていた」と過去を振り返り、当時の運動から離れたのは「男と政府と大企業とマスコミが悪で、女だけが正義」といった極端な意見に違和感を持ったからだと説明。その上で、このような脱原発活動を広げて残していくためには、「母親や女は正義」といった主張ではなく、自身をダメ人間としながら

「ダメ人間でもできる運動で」

と会場を笑わせながら、性別に関係なく幅広い世代の参加が必要であると述べた。

 また深澤さんは「草食男子」と名付けた真の意図についても触れ、「ガツガツしない、身の丈を生きる、団塊の世代の人たちとは違う、良い人たちという意味で述べたはずが、女性誌に女にモテない、草食男子のせいで少子化になった、草食男子のせいで車が売れないと犯人にされた」と明かした。そして「草食男子」と呼ばれる平和を愛する若者たちと手を取り合いながら、「ゆるゆると脱原発活動をしていきましょう」と語った。「脱原発を目指す女たちの会」は、今後も定期的に集会を開いていく予定。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]深澤さんのスピーチから視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv71685760?po=news&ref=news#2:31:27

(昌山達郎)

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