失恋がテーマ!幅広いジャンルを自分流に見事歌いこなしたニック・ジョナスの最新作『ラスト・イヤー・ワズ・コンプリケーティッド』(Album Review)

失恋がテーマ!幅広いジャンルを自分流に見事歌いこなしたニック・ジョナスの最新作『ラスト・イヤー・ワズ・コンプリケーティッド』(Album Review)

 ケヴィン、ジョー、そしてニックの3兄弟で結成された、2000年代を代表するアイドル・グループ、ジョナス・ブラザーズの三男、ニック・ジョナス。グループ解散の2013年からは、ニックはソロ・プロジェクトを着実に進行させ、翌2014年には、実質上のソロ・デビュー作『ニック・ジョナス』をリリース、米アルバム・チャートで6位にデビューし、大躍進を遂げた。

 本作からは、2ndシングル「ジェラス」が、2015年の米ビルボード・ソング・チャート最高位7位をマークし、全英(UK)チャートでは2位まで上昇するなど、世界的大ヒットを記録した。その勢いに乗って、2年ぶりとなる新作『ラスト・イヤー・ワズ・コンプリケーティッド』を、2016年6月10日にリリースする。本作からは、1stシングルとしてリリースした、トーヴ・ローとのデュエット曲「クロース」が、米ソング・チャートで15位まで上昇中、そして、2ndシングルとして「チェーンソー」がカットされたばかりだ。

 アルバムのプロデュースは、前作からの大ヒット曲「チェインズ」を手掛けた、ジェイソン・エビガンや、ニックとのウワサも浮上した、セレーナ・ゴメスの大ヒット曲「グッド・フォー・ユー」をプロデュースしたサー・ノーラン、おなじみマックス・マーティンやシェルバックといった人気プロデューサーを中心に、ニック自身も全曲制作に携わっている。ゲストには、トーヴ・ローの他に、人気ラッパー、タイ・ダラー・サインとビッグ・ショーンも参加している。

 本作のテーマは、元恋人のオリヴィア・カルポとの破局、つまり「失恋モノ」が中心になった内容。ニックの甘くも切ないヴォーカル・ワークにはピッタリで、お得意のファルセットが、歌詞の世界観をうまく表現している。既にリリースされた「クロース」、「チェーンソー」のような、正統派のポップ・ソングもあれば、流行のトロピカル系ダンスチューン「シャンペイン・プロブレムス」や、男気溢れるヒップホップ・トラック「ベーコン」、「グッド・ガールズ」もあり、幅広いジャンルを見事、自分流に歌いこなしている。

 前作『ニック・ジョナス』も素晴らしかったが、本作『ラスト・イヤー・ワズ・コンプリケーティッド』は、さらにニックのアーティスト性が高まった内容に仕上がっている。今年は、次男ジョーが結成した4人組バンド、DNCEが「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」でブレイク中だが、もしかすると、それに刺激を受けて、素晴らしい内容のアルバムが完成したのかもしれない。

Text: 本家 一成

関連記事リンク(外部サイト)

ニック・ジョナス、マイリー・サイラスとの強烈なファーストキスを告白
フィル・コリンズ、娘で女優のリリーとニック・ジョナスの熱愛説を否定
ニック・ジョナス、セレーナ・ゴメスについて歌った(?)新曲公開

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 失恋がテーマ!幅広いジャンルを自分流に見事歌いこなしたニック・ジョナスの最新作『ラスト・イヤー・ワズ・コンプリケーティッド』(Album Review)

Billboard JAPAN

国内唯一の総合シングルチャート“JAPAN HOT100”を発表。国内外のオリジナルエンタメニュースやアーティストインタビューをお届け中!

ウェブサイト: http://www.billboard-japan.com/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。