「メモを取るのが苦手……」 そんな人は知っておきたい、コピーライター・小西利行流メモ術
普段、仕事などでメモを取ることは誰にでもあることだと思います。ただ、後々になって書かれた文言を見直したら「何のことだっけ?」と、メモの意図・意味が理解できないと困った経験がある方もいるのではないでしょうか。
メモは一工夫加えることが必要だと力説するのが、コピーライターの小西利行さん。小西さんの新著『すごいメモ。』には、次の3つの「メモ術」が記されています。
1.まとメモ……記号や吹き出しを書き加えて”まと”めるメモ術
2.つくメモ……アイデアを”つく”るためのメモ術
3.つたメモ……上司や部下に”つた”えるためのメモ術
1つ目の「まとメモ」では、いくつかメモに書いた文章や情報の中で特に重要だと思ったものに「◯(丸)」をつけるという、非常にシンプルな手法が紹介されています。たしかに、こうすれば後から見直しても、何が大切なのか一目瞭然です。
「つくメモ」で大切なのは、メモを取る際に「ルールを決めること」。本書の中でそのいくつかが挙げられていますが、簡単でいいからマンガ・絵を描き足してみると、新たなアイデアが浮かびやすいと小西さんは説明します。たとえば、商品広告を出すとき各部署の意見を聞いたとしましょう。文字だけのメモでは次のようになるかと思います。
「上層部『バーンとインパクトのある広告を』 営業部『とにかく新しくて安いと伝えたい』 デザイン部『薄くて、丸みのあるデザインが売り』」
このメモに、上層部は年配の人、営業部はスーツを着た人、デザイン部はいかにも芸術家のような人のイラストを描き加えれば、よりメモを取ったときの情景が再現され、アイデアを生み出す助けになるということです。
人に物事を伝えるための「つたメモ」で、誰でもすぐにできる手法として紹介されているのが、「なぜ」という言葉を文章に盛り込む点。『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』というように「なぜ」を多用したベストセラー書籍が多く存在しますが、これは「なぜ」の文言が人の興味を掻き立てるからだと、小西さんは説明します。他人に渡すメモでも同様に「なぜ」を使ってみれば、相手の興味を引くことができるわけです。
本書の巻末では小西さんと小説家・伊坂幸太郎さんの対談も掲載。小説家ならではのメモ術が記されていますので、普段、ビジネス書や実用書を読まない小説好きの人も、手に取る価値がある一冊です。
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