食料廃棄物を削減しながらローカルビジネスを応援する、一石二鳥のアプリがロンドンで人気
地方で暮らす両親から届く新鮮な野菜・果物を、友人や仲間、近所の人たちで分け合うなど、“おすそわけ”は、日本にもなじみ深い習慣であり、シェアリングエコノミー(共有経済)の元祖ともいえる取引形態のひとつだ。
・ロンドン発、おすそわけ専用アプリ
ロンドンで2015年7月にリリースされた「OLIO」は、ユーザー間で余剰食料を融通し合う、いわば、“おすそわけ”専用アプリ。豆類・小麦粉・ツナ缶から、ハーブティ・ビスケット・チョコレートまで、多種多様な食料がやりとりされている。
OLIOでは、譲りたい食料の画像をアップロードし、譲り渡し場所や日時など入力して投稿することが可能。
投稿データは誰でも閲覧でき、欲しい食料が見つかったら、所有者に連絡を取り、食料を引き渡してもらう流れとなっている。
OLIOの特徴は、地元のショップやカフェに「Drop Box」と呼ばれる専用の引き渡しボックスを設置し、ユーザー間で直接手渡しせずとも、その専用ボックスを介して、余剰食材を必要な人に届けられる仕組みを整えている点だ。
ユーザーにとって利便性の高い仕組みであるのみならず、ショップは新規顧客の獲得も期待できる。
・食料廃棄物の削減とローカルビジネスへの貢献の一石二鳥
OLIOは、テクノロジーの活用によって、余剰食材を簡単かつ効率的に必要とする人々へ届け、食料廃棄物の削減に貢献している。それだけではなく、地元のショップやカフェを食材の引き渡しのためのハブとすることで、事業者のプロモーションや集客にも役立てている点が秀逸だ。
ウェブサイト: https://techable.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。