年末に多忙でミスを連発!仕事でもプラスに働く心の余裕を持つ秘訣
仕事に求められる量やスピードは以前より増加
2015年も残すところ1カ月余り、毎年のことですが、この時期は年末に向けた通常業務に加えて年末進行の業務が増えたり臨時の業務が飛び込んできたりと、忙しい日々を送る人も多いのではないでしょうか。
一般的に人は忙しい日々を過ごすと、心に余裕が持てなくなります、心を亡くすと書いて忙しいとはよく言ったものです。また、現代社会は一昔前に比べて情報の量や伝達スピードが格段に飛躍しており、それに伴って仕事に求められる量やスピードも増加しているため、この時期、心に余裕が持てなくなることは仕方のないことかもしれません。
常に心に余裕がある人とない人の違い
とはいえ、心に余裕が持てなくなっている状態は、本人にとっても周囲にとっても良くない影響を与えることは明らかです、普段なら何気なく聞き流せる言葉に引っかかったり、必要以上にイライラして他人を責める気持ちが出てきたりすると、この先も同じ職場で過ごす仲間との関係に支障をきたす可能性も否定できません。
しかし、周りを見渡してみれば同じように仕事をこなしていても、常に余裕がなさそうで焦ったりイライラしたりしているのが傍目からもはっきり分る人と、たくさんの仕事をこなしていてもいつもと同じペースで働いているように見える人がいることに気付くはずです。
同じ多忙な環境であっても、すぐに心に余裕がなくなり、俗に言う「いっぱいいっぱい」になってしまう人と、どんな状態であっても余裕を持って過ごせる人がいるのです。では、常に心に余裕をもって過ごせる人とそうでない人には、どのような違いがあるのでしょうか。
心に余裕がない人の特徴とは
心に余裕を持てない人の特徴としては、「主観的である」「忙しいが口癖」「他者を責める傾向がある」「生真面目で神経質」などの特徴が挙げられます。これらを一言で言うと「自己肯定感」の低さと言えます。「自己肯定感」とは、自分の長所も短所も良い状態も悪い状態も全て含めて「自分はこれで良い」と思える感覚のことで、「自信」とも言い換えることができます。
自分に「自信」のある人は、視野が広く物事を客観的に捉えることができるため、タイトなスケジュールであっても優先順位を決めることが上手で、優先順位に沿って作業を進めれば必ず完成できると考えています。さらに、優先順位をつける段階でスケジュール的に無理と判断すれば、躊躇なく他の人にお願いする、客先に納期の変更をお願いするなどの手段を講じて仕事を完遂させます。これはどのような手段であっても、最終的に仕事を完遂できる自分を「これで良い」と感じているからです。
しかし、自分に「自信」がない人は、広い視野で自分の置かれている状況を俯瞰することが苦手です。気持ちばかりが先走り、締め切りに間に合わない、ミスが起こるなどの結果に終わることが多くなり、さらに自信を失っていきます。また、仕事を人に頼むことを「嫌がられないだろうか」「仕事ができない奴と思われないか」などと考え、全てを自分一人で抱え込んでしまう傾向にあります。
自分を肯定的に捉えることが重要
もちろん人間である以上、心に余裕があってもミスをしない訳ではありません。しかし、余裕があればその数は確実に少なくなるでしょうし、ミスに対してフォローをすることへの気持ちの切り替えもスムーズにできるようになるでしょう。
大切なことは、自分の置かれている状況を客観的に見ること(実はこれが一番難しいのですが…)、そして目的を明確にして自分にはできると前向きに捉えることが大切です。自分を肯定的に捉えることができる人は、他人も肯定的に見ることができます。そこに「自分はこれで良い」と感じる心が生まれ、心に余裕を持って日々を過ごすことができるのです。
(西尾 浩良/心理カウンセラー)
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