漫画で学ぶ『認知症世界の歩き方』、日本語版に続き仏語や英語など4カ国語版が登場


issue+design(イシュープラスデザイン)は、漫画版『認知症世界の歩き方』のフランス語版、英語版、繁体字版、簡体字版(pdf版電子書籍)を発売した。

日本の漫画文化をきっかけに、認知症の世界を各国へ発信していく。

デザインの持つ美と共感の力

issue+designは「社会の課題に、市民の創造力を。」を合言葉に、2008年から始まったソーシャルデザインプロジェクト。

市民・行政・企業が参加し、地域・日本・世界が抱える社会課題に対して、デザインの持つ美と共感の力で挑む。東日本大震災のボランティアを支援する「できますゼッケン」、妊娠・出産・育児を支える「親子健康手帳」、人との出会いを楽しむ旅のガイドブック「Community Travel Guide」、300人の住民とともに地域の未来を描く「高知県佐川町 みんなでつくる総合計画」、認知症の方が生きる世界を見える化する「認知症世界の歩き方」他、行政や企業とともに多様なアプローチで地域が抱える課題解決に挑むデザインプロジェクトを多数実施中だ。

認知症100名のインタビューから誕生


「認知症世界の歩き方プロジェクト」は、認知症がある約100名へのインタビューから生まれた、本人の気持ちや困りごとを、旅行記と旅行スケッチとしてまとめた書籍『認知症世界の歩き方』からスタートしたもの。

これまで、認知症に関する正しい理解を促し、人類の認知症観を変えることをテーマに、講演、ワークショップ、ファシリテーターの養成、認知症サポーター養成講座のコンテンツづくり、コミュニティ運営など、多岐にわたる活動を行っている。

日仏共通の課題


今回の企画は、笹川日仏財団の助成を受け、フランス語圏で認知症世界を知ってもらうために始まった。

この笹川日仏財団とは、1990年3月23日の首相政令によってフランスの公益法人として認可された民間非営利の組織で「日本とフランスの間の文化及び友好関係を発展させること」を使命としている。

日本とフランスが共通で抱える「超高齢化社会と認知症の増加」という課題に対して、日本が持つ漫画文化の力を活用し、「ジャパンカルチャーを通じた認知症にやさしい社会づくり仏日共同プロジェクト」に取り組むことで、読者へ認知症に対する正しい理解を楽しみながら促すことを目的としている。

2024年11月には先行して、日本語版で『認知症世界の歩き方forジュニア』をリリース。共通の課題を持つ各国へ向けて、フランス語、日本語、英語、繁体字、簡体字の5カ国語版での展開となる。

認知症世界にやってきた旅人の話

ストーリーの概要は以下。


「認知症世界にやってきたひとりの旅人が、不思議な乗り物や人、風景に出会い、時に困難にも直面します。しかし、旅には予想外のできごとがつきもの!

摩訶不思議な光景に戸惑いながらも、認知症世界の旅を楽しむ旅人の様子にぜひご注目ください」

収録ストーリーは「ミステリーバス」「顔無し族の村」「アルキタイヒルズ」「二次元銀座商店街」「カクテルバーDANBO」「エピローグ」。

普段認知症について身近ではない人や若年層が改めて認知症について触れる機会に活用できそうだ。

■書籍情報

【pdf版電子書籍】
言語 ‏: ‎ フランス語、英語、繁体字、簡体字
販売価格:フランス語:5€/英語:5$/繁体字:170TWD/簡体字:30CNY

【紙書籍】
言語 ‏: ‎日本語
販売価格:1冊800円ほか

issue+designオンラインストア:https://issueplusdesign.jp/dementia_world/version-cartoon-le-monde-dalzheimer

認知症世界の歩き方:https://issueplusdesign.jp/dementia_world

(鈴木 京)

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