食の目利きのプロがおすすめする、世界の終わりに食べたいハイ食材
チーズ、バター、オリーブオイル、パスタ……といったお馴染みの食材の数々。しかし、たまにはいつもより少し良い品質の、こだわりの一品を食べたいと思う日はありませんか?
本書『世界の終わりに食べたいハイ食材50』には、イタリア、フランス、スペインなど欧州グルメ食材を軸に、こだわり抜いた約1300もの食材を扱うセレクトショップ”ハイ食材室”を運営する丸岡武司さんオススメの50の食材が登場。
なぜオススメなのか、現地の生産者のもとを訪れた際のエピソードと共に紹介していきます。
英国王室御用達のフレッシュバター、本場ナポリの味をそのまま楽しめるパスタ、フランスや日本の名だたる超一流店でも使用されているフォアグラ。本書では、どれも一度は口にしてみたい品々ばかりが並んでいますが、たとえば、1812年創業のヴィチドーミニ社のパスタ”スパゲットーニ”は、パスタの醍醐味である食感と粉の香りが楽しめるという逸品。
原材料はイタリア・プーリア州アルタムーラ産、無農薬有機栽培のデュラムセモリナ小麦100%。約2ミリという太麺のため、ムチムチした食感が味わえると同時に、粉の香りもしっかりとあるため、塩とオリーブオイルだけで美味しく食することができるのだそうです。
このヴィチドーミニ社のパスタ工房は、代々家族経営。先代より守り続けている天然の乾燥室にある大きな窓から、自然の風を取り込み、パスタを低温乾燥させているそう。
温度管理システムなどの近代設備に頼らず、ヴィチドーミニ兄弟の皮膚感覚でパスタの乾燥状態を計っているのだといいます。丸岡さんも、「自然乾燥させた稲庭うどんの素晴しさがわかる日本人ならはっきりと違いを納得してくださるはず」(本書より)と太鼓判を押します。
このように、本書で紹介される食材はどれも、造り手の職人技が光る手作りの逸品ばかり。
丸岡さんは本書の中で次のようにいいます。
「極端な言い方をすると、美味しいものはたくさん作ると不味くなる! だけど、これは造り手としたら大変なことで、リスクも負っているわけです。工業化すれば楽にたくさん作れるし、安定供給できます。買う側もみんなが知っているものをつい安心して買ってしまう。そうすると苦労して手作りして、昔ながらの美味しい味を守ろうとしている人の存在に気付いてもらえません。だから僕は、それを伝えたい。手作りの品は当然値段も高いですが、それだけ時間がかかっているわけです。せっかく食を楽しむのであれば、多少高くても苦労して手作りされたものの方が良いと僕は思います」
厳選された食材の数々。たまには少し贅沢をして、積極的に食を楽しんでみるのもいいかもしれません。
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