大震災から3ヶ月 福山副長官、復興基本法案成立の見通しに「遅いという批判は当たらない」
福山哲郎官房副長官は2011年6月9日午前の記者会見で、民主、自民、公明の3党で合意した復興基本法案の修正案が17日にも成立する見通しであることを受け、「復興に対して政治が動いているということを被災者の皆さんにお伝えできるようになって大変よかった」と語った。1995年に発生した阪神大震災では約1ヶ月で基本法が成立したのに対し、今回の大震災では3ヶ月以上を要した。
日本経団連や経済同友会などから批判が相次いでいる「復興庁」の対応の遅れについては、「(基本法の施行により)復興本部が立ち上がり、すぐ各都道府県に本部ができる。スピード感でいえば新たな行政官庁的な復興庁を立ち上げるより効率的かつ速く、そして実態に即した形で動ける」と述べ、「今の状態が一番早い」と法案の成果を強調してみせた。
福山哲郎官房副長官とニコニコ動画記者(七尾功)とのやりとりは以下のとおり。
七尾記者: 経団連、経済同友会から相次いで復興庁の設置が来年では遅い、と全体的にスピード感を求める声があがっていますが、この点いかがでしょうか。
福山官房副長官: おかげさまで自民党、公明党さんとも修正協議が整って、復興基本法に対して新たに委員長提案として提出をしていくという方向が見えたことは、復興に対して政治が動いているということを被災者の皆さんにお伝えできるようになって、大変よかったと思っております。
実際には復興基本法が可決をした時点で、あの法律の中身を見ていただければわかるように、復興本部が立ち上がりまして、すぐにそれぞれの都道府県に本部ができると。スピード感でいえば新たな行政官庁的な復興庁のようなものを立ち上げるよりよほど、おそらく効率的かつ速く、そして実態に即したかたちで動けるというふうに思っておりますので、スピード感という面でみれば、与野党で協議が整って法律が早く通って、すぐに施行して動きだせるのがもっとも早い状況だと思っておりますので、私自身、スピードについては今の状態が一番早いと思っております。
ただ一方で、復興庁の議論をするときに、その復興庁になんの役割を持っていただくかとか、どういうふうに自治体制を作るかというのは、まだ今後詰めていかなければいけないので、それは復興のこれからの経過やそれぞれの都道府県の御意向、それから市町村の復旧復興の流れを見ながら、復興庁のあり方については新たな法律事項として中身を政党の皆さんとも共有しながらやっていけばいいと思いますので「遅い」という批判は当たらないと思います。
(七尾功)
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