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ピース・又吉直樹さんへ小説デビュー作『火花』について聞いてみた 「こんなに反響があったことは初めて」

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(2015年4月2日初掲載の記事を2015年7月16日に再ピックアップしました)
3月25日から29日まで開催された『島ぜんぶでおーきな祭 -第7回沖縄国際映画祭-』。ガジェット通信は、イベント出演のために沖縄に滞在していたお笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんを直撃。“オリコン週刊本ランキング”にて発売から2週連続1位(総合・文芸部門)を獲得し、大ヒット中の小説デビュー作『火花』について質問をぶつけてみました。

<『火花』あらすじ>
主人公はお笑い芸人で「スパークス」という漫才コンビを組む徳永。徳永は、「あほんだら」の神谷という先輩芸人に熱海で電撃的に出会い、その笑いに対する「哲学」と人間性に深く共感して日々行動を共にする。しかし、徳永が芸人としてテレビでも売れ始めると、二人の間柄は微妙に変化していき……。破滅の道を進んでいるかに見える神谷の運命はいかに。徳永はいったいどんな道を歩むのか――。

“芸人の関係性”を描いた小説

――3月11日の発売から大ヒットが続いていますが、周りの反響についてはどう感じていますか?

又吉:素直にうれしいですね。今までもエッセイ集とか自由律俳句集を出版させてもらったんですが、こんなに反響があったことは初めてなので。

――相方の綾部さんは何かおっしゃってますか?

又吉:一緒に書いたことにしようとしてますね。「今年からギャラを折半にしよう」と言い出しています(笑)。

――綾部さんらしいですね(笑)。“芸人の世界”をテーマするのは、すぐに決まったんですか?

又吉:最初はほかのアイデアもいろいろと考えていました。同級生の話を書こうかなとか。でも僕も後輩の芸人2人(パンサー・向井慧さん、ジューシーズ・児玉智洋さん)と一緒に住んでいて、芸人の先輩・後輩の関係性を描いたら面白いかもしれないと思ったんです。

――では、ご自身の経験も少なからず反映されているわけですね。

又吉:僕の歩んできた道とは全然違う話になっているんですけどね。でも、一緒に住んでいても上下関係はあるじゃないですか。芸人の世界って、普通の会社員の上下関係とはまた違うカタチだと思うんですよ。そのあたりの空気感は反映されていると思います。

――先輩芸人の“神谷さん”という登場人物がインパクトのあるキャラクターでしたが、どなたかモデルとなっている人がいるのでしょうか?

又吉:特定の誰かというわけではありませんが、僕もたくさんの先輩芸人さんにお世話になって食事に連れていってもらったりしているので、いろんな人の面影がちょこちょこ入っているかもしれませんね。

――これまで小説をあまり手に取らなかったような人たちが『火花』をきっかけに興味を持つ意味合いは大きいと思いますが、いかがですか?

又吉:小説って特定の層やマニアだけに向けたエンターテインメントじゃなく、全員に平等に開かれているものなので、気楽に手に取ってもらえるきっかけになっているならありがたいです。

映画化は興味なし?

――小説の中で、ネットの評判に対する“批評される側”の態度について印象的に語られていましたが、又吉さんはどのように受け止めるタイプですか?

又吉:僕はネットの評判は一切気にしないですね。というか、全く見ないので。小説は登場人物が何人かいるので、ひとつのテーマに対していろんな角度から異なる意見をぶつけ合えるのが面白いんです。ひとつのものの見方ではなくて、僕と違う考え方の人とも向き合った結果が、ああいう登場人物の発言として表現されたわけです。

――最後にはかなりビックリする展開が待っていますが、最初から決めていたのでしょうか?

又吉:それは書いていく中で決めました。

――“彼”ならこういう行動を取るだろうと?

又吉:そうですね。“芸人同士の関係性を書く”というところから始まって、だんだんと登場人物の人間性というか人物像が固まってきたので、自然とそうなりました。

――さっそく次回作も期待されていますが、予定などはありますか?

又吉:まだ何も考えていません。「(重要なのは)次に何を書くかだ」とか言う人もいますが、これはこれなので、とりあえず『火花』という作品を楽しんでもらえればうれしいです。書きたくなったらまた書きます(笑)。

――『火花』の映画化の話もすでに来ていたりするんじゃないですか?

又吉:全然ないですよ(笑)。

――もし相談があったら?

又吉:もしそういう話が来ても、僕は監督の仕事や演技ができるわけでもないので、“原作者”以上の関わりはないと思います。

――監督業は興味ないですか?

又吉:お断りします(笑)。

――なるほど(笑)。本日は、ありがとうございました!

『火花』作品概要

著者:又吉直樹
版元:文藝春秋
ページ数:152ページ
刊行日:2015年3月11日
定価:1200円(税抜き)

文藝春秋『火花』特設サイト:
http://hon.bunshun.jp/sp/hibana

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記者:

PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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