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シンガポールに移住した著者が語る東南アジアの「現在地」

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「これまでの日本の居心地のよさは、世界でも最高峰だった。ところが、その居心地のよさは今後そう長くは続かないと私は見ている」

 自著『アジア・シフトへのすすめ』の中でこう述べるのは、日本戦略情報機構CEO等を勤め、国内外に渡り幅広く活躍してきた元参議院議員の田村耕太郎さん。田村さんは、日本の未来を危惧し、その理由について次のように言います。

「日本では『少子高齢化』と一言で言うが、正確には『少子化』と『高齢化』は別物で、セットではない。アメリカやイギリスも高齢化はしているが、人口は増え続けている。日本の場合は、人口減少と高齢化がセットで起こっていることが問題なのだ」(同書より)

 人口減少により市場は縮小していく一方で、負担は急増。「限界まで悪化した財政状況の我が国で、人口減少と高齢化のさらなる進行の意味するところは、国民の豊かさの絶望的な悪化である」といいます。

 こうした日本の現状を踏まえたうえで、田村さんは「アジア」に目を向けます。

 2020年にはアメリカを抜いて世界第1位の経済大国になると予想されている中国。そしてその中国を2050年に抜くと見られているインド。そして成長を続けるASEAN加盟国。これからの時代、チャンスはアジアにこそあり、距離・文化も近く、なかでも東南アジアの人たちからは特別高い評価を受けている日本人にとって、アジアは勝負しやすい舞台なのだと指摘します。

 そこで実際、2014年7月に、家族を伴って、シンガポールへ移住したという田村さん。同書では、現地に身を置き、生活し、人々と交わることによって、いかに東南アジア諸国に勢いがあるのか、そして現に最も成功しているシンガポールの強さの真髄について鋭く分析していきます。

 たとえば、その強さのひとつとしてあげられるのは「人材育成への投資ぶり」。

 シンガポールに新しくできたというユニバーシティタウンには、24時間オープンの図書館、最新のトレーニング機器を集めたジム……と、勉強に娯楽にスポーツに芸術に、自由に使える施設が壮大なスケールで完備。数々の海外の名門大学で学んできたという田村さんから見ても、勉強をする環境としてナンバーワンだと感じたそうです。
こうした事例ひとつ見ても、シンガポールが次世代の人材を大切にしている姿勢が伝わります。

 アジアが台頭してくるというこれからの時代。距離が近いにも関わらず、どうやら私たちはアジアについて知らないところが多過ぎるようです。

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