国民年金保険料の強制徴収を年収400万円まで拡大 ブラック企業の被害者対策は欠けたまま

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厚生労働省は、国民年金について、支払い能力があるにもかかわらず保険料を滞納している人に対して、督促状を送っても応じない場合は、差し押さえなどの処分を行うことを明らかにしました。

主に自営業者などが対象になる国民年金は、平成元年は納付者は84.7パーセントでした。ところが、昨年度・平成25年度は60.9と大幅な落ち込みを見せています。

不況の影響もあるのは間違いありませんが、あきらかに収入があるにもかかわらず、納付しない人も増えています。
このままでは、現役世代がリタイヤした人を助ける年金制度の信頼が揺らぎかねないとして、厚生労働省と日本年金機構は、年収400万円以上ある方で未納の方のうち、7ヶ月以上年金保険料を滞納している人に対して督促を強化し、差し押さえも行うとしています。

これまで、年金保険料未納者の差し押さえについては、年収1000万円以上が対象とされていました。
今回の決定によって、年収400万円の方にまで強制徴収のハードルが下がったことになります。

ただし、会社勤務の方の中には、お給料から年金保険料が天引きされているにもかかわらず、企業が着服するといった、いわゆる「ブラック企業」問題によって、日本年金機構から督促をかけられるケースが少なからず存在します。(写真参照)

企業が運営する「厚生年金」、日本年金機構が運営する「国民年金」の2制度があり、保険料の納付について情報を正確に把握しにくいケースがあること。
また、厚生年金は、給与から天引きされるために企業が年金保険料を納付しない場合、加入者は未納扱いになり、日本年金機構から督促を受ける可能性があります。

こういった問題をふまえて、年金保険料の徴収を行ってほしいですね。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「松沢直樹」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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