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ロンブー淳さんが休日にゆるーくやってるネット番組について本人インタビュー

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田村淳さんインタビュー

5月。唐突にはじまったネット番組がある。お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが休日を使っておこなうネット生中継番組『淳の休日』がそれだ。その番組内容は「淳さんが決めたテーマのコスプレで集まろう」という企画だったり、『桃鉄』やってるだけのゲーム放送だったり、シャッター通りを現地ルポしてみたり、視聴者の自宅まで料理しに行ってみたり……。独特のゆるーい感じのネット生放送企画が続いている。ノリとしてはちょっと前の深夜放送のような実験的な雰囲気。

このネット番組、ほんとにゆるーい感じでなのではあるが、なんと撮影スタッフは平日実際にテレビ番組を制作しているプロ集団。そして番組を仕切るのはテレビ時代の寵児とも言えるロンブーの淳さん。平日はテレビのプロとして仕事をしている人達が休日に気の合う仲間で集まってゆるーくネット放送で遊んでいる…ように見える。しかしちょっと待てよ……。彼らは何故休日返上でネット生放送番組をつくっているのだろうか。本当に単なる休日の「遊び」なのか。それともなんらかの狙いがあるのか。

そんなこんなで、とっても興味がわいてきたのでネット生放送の現場にお邪魔して、収録が終わった後、ロンブーの淳さん本人にいろいろきいてみました。

ネット番組を自分ではじめた田村淳さん

登場人物
淳:ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん
ふかみん:ガジェット通信発行人の深水英一郎

・優秀な作り手のために

ふかみん:収録おつかれさまでした。

:おつかれでした。

ふかみん:さて、早速ですが、そもそもこの『淳の休日』というネット生中継を使った番組をはじめようと思ったきっかけってなんなんでしょう?

:日本のバラエティ番組をつくっている人たちって世界的に見ても、ものすごく優秀な人達が多いと思うんですよね。

ふかみん:ふむふむ。

:で、もともと今『淳の休日』のお手伝いをしてくれているスタッフっていうのが昔一緒に番組をやっていたスタッフなんです。久しぶりに飲みに行ったときに「最近のテレビどうよ?」みたいな話になって。その中で、もっと作り手の人たちがクローズアップされるような番組が増えるといいのにね、という話がでたんです。

ふかみん:今のテレビの枠組みの中ではそういう番組ってできないんですか?

:んー、例えば映画をつくっている映画監督ってすごくクローズアップされるじゃないですか? だけどバラエティ番組をつくっている優秀なスタッフって、最後にスタッフロールで短く名前が出るくらい。それってこの衰退していくテレビ業界にとってもよくないことなんじゃないかと。

・ロンブー淳がテレビに失望していること

ふかみん:そういえば淳さんは『淳の休日』の初回放送で、「テレビのあり方に憤りを感じている」ということをおっしゃってましたね。そして淳さん自身、面白くないので新しいことを始めたい、といったこともおっしゃってました。淳さんはテレビのどこに失望してるんですか?

:規制が多い、ってとこですかね。「これやっちゃだめなんじゃないか?」「ここまでやったらやり過ぎなんじゃないか?」って自主規制をかける感覚がものすごく嫌で。それとっぱらうにはどうしたらいいんだろうなぁと考えているうちに、“失敗できる場所”があったらいいんじゃないかというところに思い至ったんです。思いっきりやって、怒られることもあって、それらを糧にして次につなげてがんばっていけるような場所がテレビの中にも欲しいんですけど、なかなか今のテレビだとそういう“失敗できる場所”がないんですよ。なので“失敗できる場所”を『淳の休日』の中でつくって「あ、ここはもっとこうすれば面白くなったんだね」というような実験をやっていきたいんです。

ふかみん:その実験がうまくいったら、またそれをテレビへ持って行く、ということはできるんですか?

:このままの形をテレビに持って行くことは多分ないと思います。やりながら感じてるんですけど「ゆるくて、何が起きるかわからない」というドキドキ感がこういったネット放送のいいところなんですよ。それが今のテレビにそのまま通用するかというと、それは無理ですね。

・テレビの規制ってどんなの?

ふかみん:なるほど。ちょっと話は戻るんですが、さっきおっしゃってた“規制”の話が気になってまして。淳さんが番組やってて、実際に規制されたこととか、具体的な例ってありますか?

:昔やってた『ガサ入れ』という企画とか……

ふかみん:あー、知ってます。

:他にも、女の子に2枚のカードをひいてもらって「1万円」と書いたカードを引いたら1万円プレゼント、「ドクロ」のカードを引いたらおもいっきりビンタという企画をやったんですけど、それに対してもやっぱり「なんであんなの放送するんだ!」といったクレームの声が来ていて。それに負けて……。

ふかみん:クレームってそんなにいっぱい来たんですか?

:クレームって、いっぱい来たように見えるもんなんじゃないですかね。僕はそれより数倍多くの「面白い」と思っている人たちがいると思うんですよ。でもその「こんなのテレビでやっていていいのか」という声に負けてしまう構造になっているんだと思います。

「淳の休日」について語る田村淳さん

・ネット放送は昔の深夜番組のようなイメージ

ふかみん:昔って時間帯によってはゆるい企画でも大丈夫だったんですね。

:そうですね。

ふかみん:最近はそういう時間帯がなくなっちゃったと。

:まぁ、無理ですね、今はもう。昔は深夜帯に、ゴールデンにあがるためのテストをやっていて、冒険している企画がたくさんあったんです。だから深夜はワクワクしてたんですけど。今はゴールデンタイムの作り方をそのまま深夜番組に持ってきちゃってるんですよね。

ふかみん:なるほど、それで、昔深夜にテレビでやってたような実験的な番組を、テレビを飛び出してネットでやってる、ということなんでしょうね。

:そうですね。もちろん、ネットはネットで、そっちにしかない空気感というものがあるので、そこを今、模索している感じです。

・ネット生放送「淳の休日」の未来

ふかみん:未来の話をさせていただきたいのですが、この『淳の休日』をどんな番組にしていきたいというイメージはありますか?

:ネット番組って「つながっている感じ」がものすごく出るんですよね。やりながら目の前で起こっている現象を一緒に面白がるという側面がテレビよりも強い。そういうものを利用しつつ世界へつなげる企画ができたらなと。

ふかみん:お、“世界”ですか。

:僕の出演している番組がアジア諸国でも放映されているらしく、『Twitter』アカウント等への書き込みも意外と韓国や台湾の人からのものが多いんですよ。「うちの国でもネット生放送やってくれ」なんていう声が来たりするんですよね。例えば台湾から中継して日本からの視聴者と台湾からの視聴者でつながって盛り上がる、ってのを今、実験でちょっとやってみたいなと思ってるんです。

ふかみん:なるほど! 楽しみです。淳さんは「テレビ」という仕組みをギリギリのところでうまく使いこなして番組を制作されてきた方だと思ってるんですが、ネット放送のインタラクティブ性なども取り込みつつそれらを使いこなして、これからどんな新しい番組をみせてくれるのか、とっても楽しみです。今日はありがとうございました!

:ありがとうございました!

淳の休日、今回はオーディション企画でした

『淳の休日』の情報は以下の淳の休日ホームページでチェックしてください
淳の休日HP http://www.atsukyu.com/
田村淳『Twitter』アカウント @atsushilonboo

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深水英一郎(ふかみん)

記者:

見たいものを見に行こう――で有名な、やわらかニュースサイト『ガジェット通信』発行人。トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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