有名女優の心のなか

access_time create folderエンタメ

takeuchi.yuko1

誰だったか、昔『一人称に自分の名前を使ってはいけない』と教えられた。

要は自分を指すのに“田中は”とか、“ユキナは~”といった具合に。
‥女子高生ならまだしも、たしかにいい歳をした大人がこれをやると、あまり頭がよさそうにはみえない。ちなみにいい歳をした筆者も「私」である。

ところが世代的にも近い、彼女の一人称は、いつもタケウチなのであった。

女優・竹内結子、埼玉県出身の34歳。
彼女は20代だった過去に『ニオイふぇちぃ』という本を上梓していた。これは当時持っていた雑誌の連載を一冊の本にまとめたエッセイ集で、第2巻まである。

私はリアルタイムで連載を読んでいなかったが、ずいぶんと好評であった模様。実際に本書を目にしてみて、その理由がすぐに判った。実はタケウチ嬢、かなりの文才の持ち主!天は彼女に二物を与えていた…

文才があるといっても何も文学的観点からではない。一時期、眞鍋かをりのブログが流行ったときがあったけれど、どちらかといえば彼女のテイストもあのイメージに近いだろうか。だが、数々のタレント本に目をしてきた筆者は自信を持って断言する!眞鍋よりもタケウチの方が愉しい、と。

ボケをかまし、それに対して自らツッコミを入れるというのが彼女の通常スタンス。ではどんなものなのか、実際に例をあげて考察してみよう。車の免許を取得しに教習所へ通い出した際の、心の葛藤編—

 

(でも‥‥‥受かるかな~)

 

何をいう!

 

(落ちたら泣いちゃうかも)

 

きっと笑えるよ、夜明けは近いぞ!

 

(ねぇ、落ちてたらヤケ食いしてちょっと太ってもい~い?)

 

‥‥‥なんなんだこの弱腰っぷりは。己へのエール、効果ナシ。

 

※においフェチィ2 「何かしらやってみよう魂」より

 

俗にいう「ノリツッコミ」というやつだ。これは全編を通していえることなのだが、彼女の文章はいつだってリズミカル!最後の「己へのエール、効果ナシ」の件なんか、響きといい見栄えといい、惚れぼれするくらいだ。

“落とし方”もよく知っていて、ブロガーや物書きは彼女から見習うべき点も多いのではないか。

‥されどタケウチ、オススメである。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「羽夢」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 有名女優の心のなか
access_time create folderエンタメ
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。